おはなしのもと・7

ネタ用ログ・3月分
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酔宵堂 @Swishwood

ああ、だからほむらは消えられないのか。こちら側における、受け皿だから。そのように定義し、自らを律するがゆえに。望むと望まざるとに関わらず。

2012-03-07 16:50:32
酔宵堂 @Swishwood

ひょっとして、そいつが。「そうよ。わた……いえ、貴女達が"円環の理"と呼ぶモノの正体」こいつは傑作じゃないか。「あの日からずっと、そう云い続けてるでしょう」でも、お前しか知らないんじゃ誰も納得はしないだろ。「……そうね。せめて貴女達なら気付いてくれるなんて……莫迦みたい」

2012-03-14 05:38:17
酔宵堂 @Swishwood

世界は彼女達を欺ききれぬ。少女よ、神話よ。己が交誼を、侮るなかれ。友の記憶を、軽んずなかれ。其は汝が綻びなり。捨て去り得ぬ想いの、標の絃なり。

2012-03-18 04:22:30

遠き声・蘇る光

酔宵堂 @Swishwood

今なら、やれる……気がする。

2012-03-19 04:54:24
酔宵堂 @Swishwood

吹き荒ぶ風も、先までとは微妙に様相を違えつつある。空の一点を睨んで、機会を窺っているのだ。

2012-03-19 04:56:36
酔宵堂 @Swishwood

ぎり、とつがえた弓に、ちりちりと光が凝りだす。より勁く、より鋭く。

2012-03-19 05:00:11
酔宵堂 @Swishwood

「——」それはまだ、言葉としては届かない。けれど、その力は確かに彼女を捉えたのだ。

2012-03-19 05:02:09
酔宵堂 @Swishwood

その弓を引き絞ったまま、無性に懐かしい気配に包まれた気がした。

2012-03-19 05:05:52
酔宵堂 @Swishwood

「——」やはり言葉は届かない、まだその時ではない。だが、その手につがえる弓を見よ。

2012-03-19 05:08:03
酔宵堂 @Swishwood

それは滑らかな、黒曜の輝きを湛えてそこにあった筈だ。

2012-03-19 05:09:25
酔宵堂 @Swishwood

今や、精緻なる黒檀の寄木細工の如くに。否、生ある樹、蔓にも似て。

2012-03-19 05:12:34
酔宵堂 @Swishwood

その頂に燈る焰は、嘗て咲いたその花を模したもの。

2012-03-19 05:16:19
酔宵堂 @Swishwood

それは今ひと度、ここに咲き誇る。明らかに風とは異なる力の奔流に靡く、漆黒の長髪。

2012-03-19 05:19:04
酔宵堂 @Swishwood

恰も無限に拡がるかのようにすら思えるその黒髪を戒める、赫いリボン。はち切れるように解け、弓に巻き付いて。おお、その髪の先を、世界に滲む黒の尖端を見よ。

2012-03-19 05:24:15
酔宵堂 @Swishwood

懐かしくも、未だ誰も知り得ざる、それは桜色の光芒。

2012-03-19 05:27:40
酔宵堂 @Swishwood

最早大樹をすら思わせる弓を構えたまま、彼女は眼を瞑る。

2012-03-19 05:29:50
酔宵堂 @Swishwood

その黒髪は、半ばまで桜色に染まり。その身を包むように虚空に湧き出る無数の光輪。なんらかの意味を宿して幾何学的に描き出されるそれは——あの日の魔法陣。

2012-03-19 05:34:17
酔宵堂 @Swishwood

瞬間、その髪の根元まで桜色は満たされ。開かれ見据える、その瞳は——金色。

2012-03-19 05:37:17
酔宵堂 @Swishwood

其は夜を言祝ぐ、祝祭の烽火。暁を払う、救済の燈。暗雲の如き群魔を薙ぎ払い、闇を穿ち曙光を喚ぶ一矢。

2012-03-19 05:44:41
酔宵堂 @Swishwood

嘗て時の涯で、その眼に灼きつけたヒカリ。今はまだ思い出せずとも、それは確かにあるのだ、あったのだ。

2012-03-19 05:46:33
酔宵堂 @Swishwood

「まろかぁ! まろか、まろかぁ!」窓の外を、指差して。

2012-03-19 05:50:46
酔宵堂 @Swishwood

にわかに叫びながら駆け出した我が子を追うその先に、彼女と彼が見たものは。

2012-03-19 05:53:17