- a_nightbreed
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「そうかもしれん…」無力感に苛まれながら店主に話を振る(この間ずっと食事中である。普通に刺身は美味しかった)「このお店も波を被ったのですか?」「ん、この辺まで水に浸かったかな」と自分の頭位の高さの壁に手をかざす。「よくお店を再開できましたね」「まあな」
2012-04-02 02:27:13「今までこの地は大きな津波来なかったのですよね?」「一番大きかったのはチリ津波かな、その時でさえ市場の魚がこの辺まで流された位だった。いつもの津波警報では市の放送がうるさい位鳴ってたのに、あの日は鳴らなかったんだ」「鳴らなかったのですか…」(注、事実未確認、情報求む)
2012-04-02 02:35:14「それで最初はね、側溝の中を水が上がって下がるだけだったのよ。その内あふれてきてね、逃げなきゃと思って逃げたのよ。この店離れた時は土間浸す位で、夜の7時位だったかな」「7時ですか?」「あの日満潮が8時だったからそれ位に水被ったんじゃないの?」意外な津波の挙動に驚く。
2012-04-02 02:46:21V字型の湾だと津波の高さが高くなる。逆に松島のようにΩ型の入り口が狭く奥が広い湾だと津波は低くなる。しかし小名浜港はそんな形をしていない。港が南向きだったからだろうか?小さな半島が太平洋側にあったからだろうか?防潮堤があったからだろうか?疑問が残る。
2012-04-02 02:54:34「漁師の方たちは今何をしているのですか?」別の話題を振ってみる。「さぁ?前は港の瓦礫の撤去とかしてたみたいだけど…」明日見て回って聞いてみるか…。ちょうどその時TVのニュースで気仙沼港で、漁船が久しぶりに出港するニュースをやっていた。「こっちには来れないし来ないだろうなぁ」「?」
2012-04-02 03:02:05「漁に出て魚取ると、一番高く売れる港で下ろす訳。すると同じ漁場で取ってもそこの港産になるのよね」それは聞いた事がある。「ある時調査の為だって気仙沼沖でカツオ取って小名浜で下ろした訳。そのまま気仙沼で下ろせばキロ千円で売れる訳。けどそれを小名浜で下ろした訳(続)」
2012-04-02 03:09:40地図を見る事が出来る人は小名浜、福島第一、気仙沼の位置を確認して頂きたい。「この辺の人なら、今の時期のカツオなら漁場はどこだ、って分かってる。それで気仙沼の半値だけどキロ500円がついた。だけどそれを東京築地持ってったら100円ですよ。風評被害もいいところですよ。」
2012-04-02 03:14:03福一に近い小名浜産だからそういう値段がついた、という事か。そういう風評被害もあるのか・・・(但し要事実確認、今後の課題)。「海だけじゃなく阿武隈川も久慈川も漁禁止ですよ、本当なら今日から解禁日だったんですけどね。」店主は「原発が無かったら」を度々繰り返す。
2012-04-02 03:18:53「それに今日から100ベクレル/キロに基準が厳しくなったでしょ。今までの500ベクレルならなんとかなるかも、と思っていた漁師も諦めている人いますよ。いくらお金もらっても仕事無かったら駄目になっちゃいますよ。」食べて応援、というのはここの漁業関係者にとってはまだまだ先の事のようだ…
2012-04-02 03:25:45昨日の会津若松でも、隣の席では近所の方と思われる人達が原発を話題にしていた。今日の店主もよく情報を集めていた。地元紙でも関連記事が多かった。当分の間は福島の方々から原発の話題が途切れる事は無いだろう・・・。但し店主は少し元気が無く、悲観的になっている気がした。
2012-04-02 03:33:01なるべく聞き役に徹し、自分が見てきた低い線量の場所など、なるべく明るい情報を伝えるようにした。遠方から来た事を伝えると喜んでくれたようだった。とりあえず食事は完食し、ごちそうさまでした、をした。食事は美味しかった。店主には「また来ます」と言い、店を辞した。
2012-04-02 03:40:16以下続く