技術・軍事・社会関連で読むものメモ

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m_um_u @m_um_u

「戦争とは政治の一形態である」みたいなのの延長として「戦争は政治・経済のオプションの一つであり、直接戦闘が生じていない時でも戦争の予備戦は水面下で行われている」みたいなのがM.ハワードだったと思うんけど

2012-04-12 18:08:37
m_um_u @m_um_u

「戦争とはなにか?」-「社会システムにおける政治・経済・人口・技術革新などの要因の関数」辺りの関心をもそっとすすめたのが http://t.co/LVRVVsak この辺になるんかな

2012-04-12 18:10:36

戦争を人間の社会、技術革新、軍隊の産業化、産業の政治化と関連付けて世界の歴史を捉え直す。全編を貫くキーワードはコマンド(指令、命令、注文)である。

古代の戦争における兵士の維持はコマンドによる食料調達と不可避であった。食料や馬の飼料は現地調達というコマンドによって維持された。この方法は征服地も国内も疲弊させる。やがて徴税がコマンドヒエラルキーのどの階層にとっても良い解決方法として定着する。

この本の大胆なところは、世界史における戦争のあり方をマーケットにより一変させた先進国として11世紀から16世紀の中国を挙げて1章を割いていることである。技術革新や市場の活性化により当時の世界で最も進んだ戦争形態を生み出した。しかし、内政の誤りやモンゴルの勃興によりその勢いは衰える。ただし火薬や羅針盤が伝わったヨーロッパでは、戦争がビジネスとして成り立つようになる。

やがてイギリスとフランスで人口爆発が起こり、戦争と国家は大きな転換を迎える。産業革命とフランス革命である。産業革命はボルトアクション式小銃や大砲に代表される兵器が大量生産され、革命は職にあぶれた農民を自由と国家のために戦う兵士にする口実になった。すなわち、増えすぎた人口を政府のコマンドにより軍や産業が吸収し、大規模戦争を可能にしたのだ。戦争の産業化である。軍隊の教練が自由意識を生み、死ぬまで戦う兵士を量産した。合理性が産んだ非合理である。

19世紀から20世紀にかけては、いよいよ軍産複合体が生まれる。開発のコストが大きくなった軍需産業は政府からの定期的なコマンド無しでは存続できない。人口増が失業者を生むと、失業者対策として軍需産業は恰好の分野だ。軍や政府はコマンドの欲求から逃れられない。これは国家間の緊張をもたらし、やがて暴発して2度の世界大戦となる。これはドイツや日本の人口爆発による影響が大きいと著者は指摘する。ナポレオン戦争、2度の世界大戦を経て先進国の人口増が緩やかになったという指摘には虚を突かれる思いだ。

人口が増えれば、社会は不安定化する。溢れる失業者を吸収するために、雇用の確保・軍備増強・移民が同時に起きる可能性が高い。従って次の不安定地域はかつての第三世界、中国やインド、イスラム圏になるだろうとの予測は執筆から20年以上経過して、ますます現実味を帯びてきている。人間の社会性と技術への欲望、コマンドという欲求を、戦争の世界史として非常に明確に記した名著だと思う。

m_um_u @m_um_u

「政治-経済-軍事←人口増減←産業変化←生産様式変化←技術革新」辺り。どのあたりで軍事が手段から目的になっていき、また現代のようにいちお落ち着いたか。「コマンド」というのは緊急時の中央集権かな http://t.co/aXZiaxga

2012-04-12 18:05:14

この本はじめてあじわった「目から鱗」の説明(コマンドテクノロジーの意義とか魚雷の与えた衝撃とか)もちりばめられてます.コマンドシステムからいったん市場システムに変わり一気にヨーロッパの軍事システムが進んでいくさま,そして第一次世界大戦から総力戦になり新たな視点でコマンド方式が復活しより凄惨になっていくさまが大きな読みどころ,フロンティアのあったイギリス,ロシア,アメリカの有利さ,そして人口増加が究極要因という指摘には納得

m_um_u @m_um_u

んで、マイケル・ハワードの主要軍事技術-主要戦闘教義の記述をもそっと詳細にしてるのが「戦闘技術の歴史」ぽく思うんだけど。これいまのところ近世までで近代と現代がないのが惜しまれるの

2012-04-12 18:12:30
m_um_u @m_um_u

現代の軍事戦略についての基礎テクストとしてはこの辺なのだろうけど。レビューにあるように9.11以降のテロとの戦い、母艦拡張、ミサイル防衛に対応してない、と。んでも考える際の基本インデックスにはなりそう http://t.co/RTWLLuSS

2012-04-12 18:15:42

確かに体系的に良くまとめられています。古典的な戦略・戦術の概略を網羅していますが、国防問題も科学技術と同様、日進月歩の『生きたもの』です。9.11を境に世界の国防意識は豹変し、国防問題は国益中心の戦争から対テロ組織、果ては海賊退治へとパラダイムシフトしました。この書が出版されてから自衛隊の活動内容はどれほど変わったでしょうか。自衛隊装備も進化し続け、新型戦車の他遂にヘリ空母まがいの16DDHが就役し、就航したての18DDHと伴に東日本震災救助活動に従事しました。母艦に特化した最大級の22DDHも建造中で、逆に中国軍事筋が脅威だと捲し立てました。次期主力戦闘機FXは本命F22ラプターご破算が響きB社、R社、E.Fが三つ巴です。特に、最近の中国軍・ロシア軍の動向や北朝鮮問題について具体例中心に大幅な追加を期待します。戦略決定、戦術の選択・組合せ、作戦立案、兵器運用、部隊展開、ロジスティックス、応戦決断、そして"最大の防御"など、最新の事態に適合し、しかも核心に触れる事まで言及できて本書の価値は向上してゆきます。常にリフレッシュしていく事を念頭に置いて執筆される事を願っています。

m_um_u @m_um_u

防衛大の本と似たような現代戦略の基本テクストとしてこの辺か http://t.co/rSKUwCCO: 戦略原論: 石津 朋之, 永末 聡, 塚本 勝也: 本 http://t.co/P1fNWBBT

2012-04-12 18:49:52

 本書は、日本における戦略研究の権威である石津朋之氏と、若手研究者である永末聡氏、塚本勝也氏を編著者とし「歴史と戦争研究会」のメンバー11名の計14人の研究者によって執筆された、戦略に関する包括的かつ体系的な教科書である。
 各章の冒頭にはサマリーが載り、終わりにはキーポイントと読書ガイドがついている。図表のレイアウトも含めてまさしく教科書として書かれている。
 内容は、戦略の定義、戦争の起源と終結、近代戦略思想、統合運用、政軍関係、非対称戦、軍縮、技術、インテリジェンス、大量破壊兵器、平和思想、平和維持活動、国際法、新しい戦略研究、と多岐にわたり分担執筆された各々の章は欧米の戦略教科書の水準で書かれている。将来、本書が日本の戦略研究におけるひとつのベンチマークとなる事は想像に難くない。
 なお「歴史と戦争研究会」には07年出版の「戦略の形成-支配者、国家、戦争」があり、この編著者の著作には昨年出版された「名著に学ぶ戦争論」がある。未読の方は共に読む事をお勧めする。

m_um_u @m_um_u

「なんであそこでヨーロッパが先行できたのかなぁ?」て考える際にはおもろいのだろの / “http://t.co/rSKUwCCO: 文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎: ジャレド・ダイアモンド, 倉骨彰: 本” http://t.co/ATTy1NU0

2012-04-12 17:51:49
m_um_u @m_um_u

なんかよくわかってないけど「戦争の世界史」の話見てると物々交換・贈与経済から貨幣経済・為替・資本主義に変わってった流れって経済システムだけの必要性からだけではなくて戦争のスタイルの変化と絡んでるみたいだのぅ http://t.co/YkSeHI6V

2012-04-12 22:30:43
m_um_u @m_um_u

「徴税をするようになって給料与えられるようになり現地徴発せずとも常備軍を養えるようになった」ってのは近代国家ができてく上でぢみに重要だろけど。逆に言うと「常備軍を整えるために銭・為替のシステムを整えた」とも思えるのよの、元のシステムみると

2012-04-12 22:33:16
m_um_u @m_um_u

元王朝による銅銭の流通禁止と紙幣発行政策 - Togetter http://t.co/zOIrKzu7

2012-04-12 22:33:28
m_um_u @m_um_u

銭の流通と荘園公領制~與那覇潤、儀狄 両氏のやりとり~ - Togetter http://t.co/ME3ANgcT

2012-04-12 22:33:32
m_um_u @m_um_u

昔は国家の生産手段のメインとして戦争(略取)があったから生産手段→様式に関わる農業・工業技術、富の交換・流通システム(ex.銭・為替)が変わっていけば生産手段の一つとしての戦争の様式も影響を受けて当然だったのかなと思うし、逆に戦争が技術や富のあり方を要請したともいえるか

2012-04-12 22:37:18
m_um_u @m_um_u

あ、わかりにくかった。。昔は「経済システム¥生産手段¥戦争」がほぼ固定化してて戦争のところ固定で技術とか経済システムが従属変数だったのだろけど(「¥戦争¥技術」「¥戦争¥富の交換システム」)、

2012-04-12 22:58:14