tarabaganiさんによる物理学的半減期の解説

放射性物質の物理学的半減期の説明を纏めました。
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前書き

Tarabagani @tarabagani

やっぱり半減期が理解されていない気がするので一度まとめます(物理学的な方は専門外なのに…)。

2012-04-13 00:31:09

本論(第一夜)

Tarabagani @tarabagani

(1)とりあえず知ってほしいのは,半減期は目安であって,重要なのは,どういう減り方をするかです。というわけで,まちかど従事者の分際で減り方の話から。

2012-04-13 00:31:20
Tarabagani @tarabagani

(2)物理学的半減期から。放射性物質の基本的な性質として,「不安定」「一定確率で壊れる」というのがあります。中性子ぶつけたりすれば別でしょうけれど,一般の崩壊と言われている反応では,ほかの何の影響も受けずに確率だけに従って壊れる。

2012-04-13 00:31:36
Tarabagani @tarabagani

(3)一定確率で壊れるとどうなるかというと,ある程度まとまった数になると,一定時間に一定の割合で壊れるということになります。例えば1時間以内に10%の確率で壊れる放射性物質がたくさんあった場合,1時間で10%減ると思って間違いないです。

2012-04-13 00:31:47
Tarabagani @tarabagani

(4)あくまで一定量ではなく一定割合なので,先程の例では,最初に1億個あれば1時間で1000万個が,1000個あれば100個が壊れる計算になります。

2012-04-13 00:32:00
Tarabagani @tarabagani

(5)ここまでいけば半減期まですぐなのですが,もっと大事なことに逸れます。これを表す式があり,e^{(ー1)x定数x時間}で,ある時間たったときに最初の量のどの程度の量になっているかがわかっちゃいます。

2012-04-13 00:32:12
Tarabagani @tarabagani

(6)さっきの式で,eは自然対数の底。Excelなんかではexp関数で計算できます(難しかったら知っている人に聞いてね)。この式の答えが0.5,つまり1/2になる時間(高校数学覚えてたら解いてみてほしい…)が,0.693/定数 で,半減期そのものです。

2012-04-13 00:32:23
Tarabagani @tarabagani

(7)この定数は,グラフなどから普通に求められるので,半減期もそこから計算できます。

2012-04-13 00:32:32
Tarabagani @tarabagani

(8)ちょっとややこしい話ですが,わかってほしいのは,別に半分にならなくても半減期はいくらでも計算できるって話。間違いや過不足は指摘してくれると嬉しいです。そのうち生物学的半減期やります。

2012-04-13 00:33:26

閑話

にゅ~にゅ★(・ω・(⊃☀⊂)★ @newingnew

先生'`ィ (゚д゚)/ (5)からわかりません。(´;ω;`)wwwwwww @tarabagani

2012-04-13 07:23:52
Tarabagani @tarabagani

ああ、危惧してた反応が。 RT @newingnew: 先生'`ィ (゚д゚)/ (5)からわかりません。(´;ω;`)wwwwwww @tarabagani

2012-04-13 07:38:03
にゅ~にゅ★(・ω・(⊃☀⊂)★ @newingnew

危惧されてたwwww (*ノωノ) RT @tarabagani: ああ、危惧してた反応が。 RT 先生'`ィ (゜д゜)/ (5)からわかりません。(´;ω;`)wwwwwww

2012-04-13 07:40:33
Tarabagani @tarabagani

夜にでも噛み砕きます… RT @newingnew: 危惧されてたwwww (*ノωノ) RT @tarabagani: ああ、危惧してた反応が。 RT 先生'`ィ (゜д゜)/ (5)からわかりません。(´;ω;`)wwwwwww

2012-04-13 07:46:11

閑話休題/本論(第二夜)

Tarabagani @tarabagani

昨日の連ツイでわからない!という反応がありましたので(あるとは思ったけれど…),実際の数字でかみ砕いちゃいます。以下,昨日からの連番で。

2012-04-14 00:25:54
Tarabagani @tarabagani

(9)実際の放射性物質に当てはめて計算します。登場してもらうのはヨウ素131さん。ヨウ素131は1日におよそ8.3%が壊れて,その時に放射線を出します。

2012-04-14 00:27:08
Tarabagani @tarabagani

(10)ここにヨウ素131が100ベクレルあったとします。これが1日に8.3%壊れるので,1日後にはその0.917倍の91.7ベクレルになります。ではさらに1日後,つまり最初から数えて2日後にはどうなるかというと,さらに0.917倍,電卓で計算すると84.0889ベクレル。

2012-04-14 00:27:17
Tarabagani @tarabagani

(11)以後1日単位でどんどんかけて行きます(ケタ書ききれないので適当に縮めてます)。3日後には77.109…,4日後には70.709…,5日後には64.840…,6日後には59.458…,7日後には54.523…ときて,8日後には49.998…ベクレル。

2012-04-14 00:27:31
Tarabagani @tarabagani

(12)四捨五入の関係でちょっとずれていますが,8日後にほぼ半分になります。ちなみにこれをもう8回繰り返すとおよそ25ベクレルになります。これが「半減期8日」ということです。

2012-04-14 00:27:39
Tarabagani @tarabagani

(13)ちなみにさっきの0.917という数字自体(5)の式から出しています。あの定数はいろいろ使いでがあるので,興味のある方は遊んでみてください。

2012-04-14 00:27:55
Tarabagani @tarabagani

(14)補足おしまい。放射性物質のたぐいの減り方と,半減期には目安以上の意味は無いことを分かってくれたら嬉しいです。

2012-04-14 00:28:10