建築家の隈研吾さん、仕事を語る
『すべてをルール・ベースじゃなくネゴ・ベースにすれば、官僚としては民間に対して圧倒的な優位性を獲得することができるわけですよ。それが中国何千年かの知恵の凝縮ですね。』ーー「やっぱりやけくそって大事ですよ、今の日本じゃできませんが」 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:17:22『中国の役人は、やみくもにダメと言っているのではなくて、何しろ科挙の国だからあの国の官僚は優秀です。世界的なマーケットで通用する都市を作るという大局観を持ちながら、自分の役得と大きなビジョンとを両立させようとしている。』 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:21:24『「環境」と「文化・歴史」というキーワードを、彼らの予想以上の強度で建築化することです。それは国家の存在感や交渉時の切り札につながる。中国の役人は日本の官僚と比較にならないほど真面目に「環境」と「文化・歴史」を追求している』 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:24:19『日本も本家のアメリカと同様に、あらゆる方面でセキュリティーへの要求が高まる管理社会化が進んで、建築の世界も訴訟社会化しつつある。設計に落ち度がある、と認定されると一生モノになるリスクが大きくなっています。』 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:31:53『世界では、保険に加入していない建築家がトラブルを起こすと、責任追及ができないから、建築家も加入することがスタンダードになりつつあります。…僕たちも、設計ミスを補償する保険に加入していないと、クライアントが契約してくれなくなっています』 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:34:51『まだ日本は、アメリカみたいにはなっていません。急激にアメリカ化していないのは、ゼネコンという存在が設計者の責任を肩代わりしてくれるから。保険に入っていない設計者で、雨が漏るとか人がケガをするとか問題が起こっても、代わりにゼネコンが何とか負担してくれる、一種の甘えた構造です』
2012-04-10 17:37:23『設計トラブルに対する保険制度が日本では完備していないがゆえに、設計者から思い切った提案ができない。賠償金を払わないでいいとしても社会的責任は追及されますし、その前に「村的」な相互監視で徹底的に創造力を弱めさせられる』 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:40:29『日本はやけくそができない社会になっているんですよ。やけくそと言うと誤解を呼びそうだけど、デザインがどんどん保守化して、丹下健三さんの時代のような輝きや、東京オリンピックのころまでの緊張感が、日本の建築界から全く失われてしまいました』 http://t.co/6fxDmaHC
2012-04-10 17:41:57『バーチャルなものではなく、ナマなもので勝負しろ、といつも言っています。ナマなものといえば、それは模型。模型を見れば1秒で、いいか、悪いか判断できて、5秒で次に行ける。そのスピードが大事で、これが図面だと5秒では返せないんですよ。』 http://t.co/UHJzLwOZ
2012-04-10 18:28:05『僕からスタッフにレスポンスする時は、“禅問答”にしないようにしています。「オマエ、建築ってこういうもんじゃないだろう」とか「使う人の気持ちを考えろ」とかいうアレ(笑)。図面に線を引くと発想が固定しちゃうから、その中間あたりを言います』 http://t.co/UHJzLwOZ
2012-04-10 18:29:20『僕に何が聞きたいのかを整理して、簡潔に連絡をしてくるスタッフは、仕事ができます。「一応連絡します」という人との差は大きいですね。人に何かを「聞く」というのは報告の1つで、その報告を上手に重ねて相手を巻き込んでいくのが優秀な人です。』 http://t.co/UHJzLwOZ
2012-04-10 18:30:42