島薗進氏による「放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?」まとめ

「柴田義貞編『福島原発事故―内部被ばくの真実』長崎大学グローバルCOEプログラム放射線健康リスク制御国際戦略拠点2012年3月発行」に関する島薗進氏の呟き(4月16日)をまとめました。続きですね。
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島薗進 @Shimazono

1放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「序」―錯綜する情報や不信感について、放射線の専門家としての反省はなく日本人が未熟だとの論。柴田義貞編『福島原発事故―内部被ばくの真実』長崎大学グローバルCOEプログラム放射線健康リスク制御国際戦略拠点2012年3月発行。

2012-04-15 09:14:24
島薗進 @Shimazono

2放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「「放射能」「炉心溶融」「汚染」や「被ばく」などの言葉が現実的な恐怖を想起させ、原爆体験のみならず、9.11の同時多発テロに似た感情や報道が錯綜しています。これは、放射能が単に核兵器を連想させるだけではなく、

2012-04-15 09:15:19
島薗進 @Shimazono

3放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下氏「放射能が内包する危険性に関する知識が正しく理解されず、日本国民全体にリスク論的立場で普段の生活を議論する力が不足していたとも考えられます」。放射線で混乱は日本人が力不足?「リスク論的立場で普段の生活を議論する力」とは?

2012-04-15 09:15:45
島薗進 @Shimazono

4放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「複合災害の結果発生した福島原発事故は、東京電力や政府の責任は免れず、原子炉の損傷とそれに伴う最悪の産業グライシスの一つです。しかし、エイズやSARS、そしてインフルエンザのような健康クライシスではありません。」

2012-04-15 09:16:12
島薗進 @Shimazono

5放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏。2つ疑問がわく。1東電や政府とともに科学者の責任は?2原発災害は「産業クライシス」だが「健康クライシス」ではない?以下2について「すなわち放射能がうつるとか、健康影響が蔓延していくという類いのものではありません。」

2012-04-15 09:16:54
島薗進 @Shimazono

6放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏。伝染病でないから健康クライシスではない?それならなぜたくさんの住民が避難生活を強いられてる?「にもかからわず、事故が発生して以来、福島県外でもペットボトルや電池の買い占め騒動などが起こり、関東圏からの避難現象も」

2012-04-15 09:17:48
島薗進 @Shimazono

7放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏。「関東圏からの避難現象も起こりました」3/20頃は水道水が飲めなくなっていつまで続くかも分からなかったら、ペットボトルを買いに走ったり、避難できるなら避難するのは当然。これも「リスク論的立場…生活を議論する力」の不足?

2012-04-15 09:18:20
島薗進 @Shimazono

8放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「さらに、種々の物理学的単位や放射線防護基準、さらに生物影響から健康リスクに関する情報までが巷にあふれ、環境汚染の中で安全か危険かの両極端の話に引きずられるような世論が形成されてきました」諸情報があふれるのは当然。

2012-04-15 09:18:39
島薗進 @Shimazono

9放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏。「両極端の話に引きずられる」とは?たとえば新聞を例に「両極端の話に引きずられ」ていることを示してほしい。とりわけ「安全」「健康影響ない」の極端な議論はどういうもの?この後の話は「不安を煽る」側の問題ばかり出てくるのだが…

2012-04-15 09:19:02
島薗進 @Shimazono

10放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏。両極端と言われるのであれば、極端な「安全」「健康に影響ない」論の発言は確かにあった?「まさに錯綜する情報と不信感から、本事故の影響に関して暗澹たる不安と怒りが蓄積しています」それいつき専門科学者側に責任はなかったか?

2012-04-15 09:19:29
島薗進 @Shimazono

11放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「序」―錯綜する情報や不信感について述べ、放射線の専門家としての反省はなく日本人が未熟だとの論を展開するが、日本の専門科学者の発言が不十分であり混乱を増幅したことについての指摘、反省はまったくない。そう思っていない?

2012-04-15 09:19:53
島薗進 @Shimazono

12放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「序」(参)吉川弘之元東大総長・元日本学術会議会長「科学者はフクシマから何を学んだのか――地に墜ちた信頼を取り戻すために」『中央公論』4月号。理工系の科学者のリーダーが率直に「専門家」の信用失墜を認めている。

2012-04-15 09:20:45
島薗進 @Shimazono

13放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「序」(参)吉川弘之氏「科学者はフクシマから何を学んだのか」『中央公論』4月号。「放射能に関して言えば、それがどの程度人間の体に悪影響を及ぼすのかについて人類が蓄積したデータは、十分と言えるレベルにはない…だが」

2012-04-15 09:21:08
島薗進 @Shimazono

14放射線健康影響の専門家は精神論も専門家?①山下俊一氏「序」(参)吉川弘之氏「…地に墜ちた信頼…」『中央公論』4月号。「持っている範囲さえも、有効に活用されることはなかったのである」「「放射能の人体への影響」についても専門家が混乱を招いたことを率直に認めている。

2012-04-15 09:21:30