【山下俊一氏のレジリエンス論②】

宗教学者 島薗進氏の、この話題に関するまとめ 第2段。 日本学術会議の雑誌『学術の動向2013年12月』掲載の山下俊一氏の文章に関する疑問点を指摘。
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島薗進 @Shimazono

0【山下俊一氏のレジリエンス論②】低線量放射線の健康影響という観点から「復興」にどう向き合うか?『学術の動向』2013年12月「災害に対するレジリエンス構築:原子力災害からの復興に向けた課題と対応」 の山下俊一氏の論を紹介。①は→ http://t.co/g3BvQiyakE

2013-12-18 09:33:04

【山下俊一氏のレジリエンス論①】

まとめ 【山下俊一氏のレジリエンス論①】 日本学術会議の 「学術の動向」編集委員会 編集 「日本学術協力財団」発行 『学術の動向2013年12月号』掲載の 山下俊一氏が「序」と「概説」を執筆した 【特集:災害に対するレジリエンス構築】について、 宗教学者 島薗進氏が連続ツイートしたものをまとめました。 1892 pv 40 6

島薗進 @Shimazono

1【山下…レジリエンス論②】日本学術会議『学術の動向』12月号の山下俊一氏「概説」。2011年9月の国際会議後の結論と勧告のまとめにこうある。「甲状腺ブロックは、住民に対して原則施行されず、結果としても甲状腺被ばく線量は比較的低かったと報告されている」。この文章はよく分からない。

2013-12-18 09:33:38
島薗進 @Shimazono

2【山下俊一氏のレジリエンス論②】「甲状腺ブロックは、住民に対して原則施行されず」ということに対して適切ではなかったと述べていない。国際会議の結論がそうであったとしても、それについて山下氏はどう考える?最近の報道でも山下氏は安定ヨウ素剤を配布すべきだったと考えていることが分かる。

2013-12-18 09:33:58
島薗進 @Shimazono

3【山下…レジリエンス論②】山下氏と放医研明石氏の見解は朝日「プロメテウスの罠 医師、前線へ」の「21 まさかの広範囲汚染 」(2013年11月8日)http://t.co/rIjayAwP6O 「22 聞く度に話変わった」http://t.co/2zFYxxzfuo  にある。

2013-12-18 09:34:54
島薗進 @Shimazono

4【山下…レジリエンス論②】山下氏は「3月23日にスピーディの結果を見て、ありゃーと」「放射性物質があんなに広範囲に広がっていると思わなかった」と述べてるのだ。そうであればその後万全の措置をとってしかるべき。だが甲状腺被ばく線量の測定もきわめて不十分だった。山下氏はそれにふれない

2013-12-18 09:35:32
島薗進 @Shimazono

5【山下俊一氏のレジリエンス論②】甲状腺被ばく線量の測定が不十分だったこと、それを制限する作為が働いたこと―以下におおよそのまとめ http://t.co/Jxnfs3QC9j この問題にはふれず「結果としても甲状腺被ばく線量は比較的低かったと報告」というのはどういうわけか?

2013-12-18 09:36:32

島薗進氏 ブログ
甲状腺の初期被曝線量をどのように(なぜ)調べ(なかっ)たか?――災害時の科学者・研究者の責任・続(1)――
http://shimazono.spinavi.net/?p=424

島薗進 @Shimazono

6【山下俊一氏のレジリエンス論②】2013年2月の国際会議まとめ「緊急被ばく医療の福島県における現状報告から、被ばく医療の知識不足や準備不足が反省された。特に被ばく医療に関わる関係者の育成や放射線教育の重要性が指摘され、IAEAとの連携で放射線医学教育の見直しが進むこととなった」

2013-12-18 09:37:10
島薗進 @Shimazono

7【山下俊一氏のレジリエンス論②】「被ばく医療の…準備不足」が「反省された」とあるが、その内容は示されていない。山下氏が現地で指揮をとった医療側にどのような問題があったかはほとんど述べてない。むしろ医療側の対応は絶賛されており、批判されているのは「対話力の欠落」に限定されている。

2013-12-18 09:37:44
島薗進 @Shimazono

8【山下俊一氏のレジリエンス論②】「医療人はじめ当事者の危機介入への献身的な働きは、普段の教育研修の中で良い勉学の習慣が育まれていたことの証左とも言える」「これこそが原発事故から復興に向かう個人レベルでのレジリエンス力であると言える」56頁右。医療側の反省はわずかに以下の記述のみ

2013-12-18 09:38:07
島薗進 @Shimazono

9【山下俊一氏のレジリエンス論②】「今回の原発事故がもたらした負の側面は枚挙にいとまがないが、不十分であった理科教育や放射線医学教育面では、科学と社会、あるいは世間との対話力の欠落に繋がったと反省させられる」。問題は「教育」「医学教育」にあるとされ専門家の問題とは捉えられていない

2013-12-18 09:38:33
島薗進 @Shimazono

9【山下俊一氏のレジリエンス論②】他方「精神心理的な影響」や「社会的な悪影響」こそが大きな問題とされる。「今後は、極めて低い放射線健康リスクへの真摯な対応(コミュニケーション)と精神心理的影響の長期化傾向、それに伴う二次健康影響(肥満、高血圧等の慢性生活習慣病やアルコール中毒)」

2013-12-18 09:39:06
島薗進 @Shimazono

10【山下俊一氏のレジリエンス論②】「睡眠障害、うつ病」さらに、社会的な悪影響(風評被害や差別・偏見、地域コミュニティーの崩壊など)への具体的な対応も含めて、生活面での基盤である地域医療の強化と充実が求められる」61頁左。問題は放射線リスクを誤って理解している市民・社会にあると。

2013-12-18 09:39:29
島薗進 @Shimazono

11【山下俊一氏のレジリエンス論②】まとめの文章は倫理的な指導の言葉。「人間学という視点からは、原発事故に限らず、困難の渦中における「こころのあり方」と「その後の生き方」が大切となる。まさに原発事故からの復興においても、放射線リスクを正しく理解するのみならず、関係者が痛みを

2013-12-18 09:39:43
島薗進 @Shimazono

12【山下俊一氏のレジリエンス論②】「分かち合いつつ、「いのちを見守る」という視点からレジリエンス力の強化が求められる」と。「関係者が痛みを分かち合いつつ「いのちを見守る」」とはどういうことか?放射線健康リスクについて透明に情報を提示すること、そして異なる立場の人々と討議・対話を

2013-12-18 09:40:10
島薗進 @Shimazono

13【山下俊一氏のレジリエンス論②】持続的に行うこと―レジリエンスを高めるにはそうした努力が不可欠だろう。山下俊一氏を初めとする医学者・専門家は今なおそれを行っていない。この特集の序文も山下氏によるものだが、そのまとめにはこうある。「最後に、原発事故の混乱と混迷の渦中で」

2013-12-18 09:40:29
島薗進 @Shimazono

14【山下俊一氏のレジリエンス論②】「一市民から送られた言葉を持って、課題解決に向けたレジリエンス構築のバックボーンとしたい。「逆境は主食、トラブルはおかず、クレームはエネルギーの源。」「逆境」にあるのは、「トラブル」に苦しみ続けているのは被災者か医学者や放射線専門家か?

2013-12-18 09:40:51
島薗進 @Shimazono

15【山下俊一氏のレジリエンス論②】「クレーム」に苦しんでいるのは医学者や放射線専門家と受け取るのが順当。ならば不当な苦難を受けているのは医学者や放射線専門家であって、そこから栄養やエネルギーを得ることが「課題解決」と「レジリエンス構築」の背骨ということになる。驚くべき主張では?

2013-12-18 09:41:23

コメント

森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon 2013年12月22日
@Shimazono 先生のご意見に同意します。現場にいた専門家としての言行に関する自省や反省はなく、専ら次の世代の教育にばかり論を向けるのは筋違いでしょう。
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森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon 2013年12月22日
Todaidon 昨今、「ゆとり世代」と若者ばかりが批判されますが、『私にも老後がありますから』と言って退職金を全額もらった事故責任社の社長など、指導者層の劣化が現在の日本の大きな問題でしょう。
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