平川秀幸さん出演 「議論は尽くされるのか~揺れる大飯原発の運転再開~」書き起こし・ほぼ完全版

4月27日にNHK「かんさい熱視線」で放送されたものを文字起こししています。 進行:野村賢治アナ ゲスト:平川秀幸(大阪大学准教授)
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冒頭のVTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 政府が運転再開をめざす関西電力の大飯原子力発電所。きのう地元の福井県・おおい町で住民を集めた説明会が開かれました。

2012-04-27 21:15:29
とし @toshihiro36

野村(会場にて):まもなく住民説明会が始まります。多くの人は、住んでいる地域ごとにまとまって席に着きました。原発関連の会社で働いている人たちもいます。また原発作業員が多く宿泊する旅館の経営者の姿もあります。中には同じ地域の人と声を掛け合って、この会場を訪れた人もいました。

2012-04-27 21:19:44
とし @toshihiro36

<ナレーション> 40年にわたり、原発とともに生きてきたおおい町。今の状況で再開を認めてもよいのかどうか、意見は分かれました。 電力需要の高まる夏には、運転再開が必要だとする政府。住民の疑問に国はどう答えるのか。原発再稼働の行方に迫ります。

2012-04-27 21:24:56

ここからスタジオです

とし @toshihiro36

野村:来月5日、あと1週間ほどで北海道の泊原発3号機が定期検査に入って停止します。これによって全国の商業用の原発がすべて停止することになります。こうしたなか福井県の大飯原発3号機と4号機が、東日本大震災のあと初めて再稼働することになるのかどうか。

2012-04-27 21:29:40
とし @toshihiro36

野村:国はこのようなステップを踏むとしています。まず大規模な地震や津波にどの程度耐えられるのか、ストレステストなどの安全評価を行います。そしてこの結果が妥当かどうかを政府が確認します。さらに地元が了解をして、最終的に政府が再稼働するかどうか判断するという手順です。

2012-04-27 21:35:15
とし @toshihiro36

野村:現在、地元の了解をとりつけるという段階に進んでいます。いま原発のあるおおい町の住民は、再稼働についてどう考えているのか。NHKでは世論調査を行いました。調査はおおい町で住民説明会が開かれる前の、今月13日から15日の間にご覧の方法で行いました。

2012-04-27 21:41:14
とし @toshihiro36

野村:まず、運転の再開について尋ねました。「賛成、どちらかといえば賛成」と答えた方が全体の54%でした。「どちらかといえば反対、反対」と答えた方は37%でした。この再稼働に賛成だと答えた人に、さらに聞きました。重大な事故が起こる危険性について不安だという人が55%に達しています。

2012-04-27 21:48:58
とし @toshihiro36

野村:運転再開に賛成な人でも、安全には55%の人が不安を抱えている。ここに複雑な気持ちが表れています。きのうおおい町で行われた住民説明会では、こうした気持ちが政府にきちんと伝わったのか。そして政府の説明はこうした不安にきちんと答えることができたのか。取材しました。

2012-04-27 21:53:48

VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 住民説明会は部外者が入ることを防ぐため、厳重な警戒態勢のなかで行われました。これほどものものしい集会は、おおい町の人たちにとって初めてです。およそ9000人の町民のうち、550人が集まりました。説明会は夜の7:30から1時間半、この日の1回限りの予定です。

2012-04-27 21:58:03
とし @toshihiro36

<ナレーション> 町民の大半は原発に関わる仕事をしています。再稼働に慎重な意見は言いにくいといいます。 夜7:30住民説明会が始りました。はじめに40分にわたり、経済産業省の柳澤副大臣から大飯原発で新たに実施された安全対策についての説明がありました。

2012-04-27 22:02:32
とし @toshihiro36

柳澤副大臣:東京電力福島第一原子力発電所のような地震・津波が襲っても、炉心損傷を起こさないことを確認をしました。

2012-04-27 22:06:20
とし @toshihiro36

<ナレーション> 大飯原発には防波堤のかさ上げなど、国の安全基準を満たすため、整備を必要とする対策があります。それまでの間どう安全を守るのかという説明に、多くの時間が割かれました。深刻な事故が起きたとき対策本部が置かれる建物、免震棟もその一つです。

2012-04-27 22:12:13
とし @toshihiro36

<ナレーション> 広さは3700平方メートル。福島第一原発の事故では重要な役割を果たしました。放射性物質を遮断する換気システムや通信設備を備え、東京電力の本店や首相官邸と連絡をとりながら事故対応にあたりました。しかし、大飯原発にはこの免震棟がありません。

2012-04-27 22:19:45
とし @toshihiro36

<ナレーション> 事故の際には、代わりに7つの会議室を使うとしています。これがその会議室、全ての部屋を合わせても370平方メートル。福島の10分の1の広さです。国はこの会議室で安全性に問題はないとしたうえで、免震棟は3年後に作ると説明しました。

2012-04-27 22:25:27
とし @toshihiro36

柳澤副大臣:しかしながら、万一に備えるということで、竣工時期を前倒しし平成27年までに免震事務所棟を運用開始する予定になっております。安全性確保とさらなる信頼性向上を妥協なく追求していくことを前提として活用することが必要だと考えております。

2012-04-27 22:30:36
とし @toshihiro36

<ナレーション> 真っ先に立ちあがり、手を挙げた男性。原発の再稼働に賛成する声を上げました。

2012-04-27 22:33:25
とし @toshihiro36

男性:柳澤副大臣はじめ、ありがとうございます。うちの地元といたしましては、再稼働に向けて協力していきたいと思っております。

2012-04-27 22:35:49
とし @toshihiro36

柳澤副大臣:あの、力強いご支援本当にありがとうございます。ぜひご協力をいただきたいと思っております。

2012-04-27 22:37:58
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