幻水散文

ついったでぽつぽつ呟く散文集。 フォロワさんのも一緒にさせてもろた♪ヽ(゜▽、゜)ノ
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椎@妄想の紋章 @27rune

何事にもタイミングは重要だ。「さぁ…呪われし紋章よ、我と行くのだ」「…何でもっと早く来なかった?」「え?」「人生において2、3回目の漂流絶賛経験中なら歓迎したのに」「…」「今は船にまんじゅう屋いるしいいや。行くぞ!」「…」次回は宿主の嗜好も調査しとこう。 #幻水散文

2012-07-09 16:07:12
椎@妄想の紋章 @27rune

今日も砦に泊まるトルワドに呆れた目を向け、ロルフが肩を竦める。「過保護も大概に。あの子達なら大丈夫」「何が起こるかわからんだろ」しかし、何も砦に詰める事はない。「彼らが来たら合図でいいじゃないか」「しかし結局、誰かがここに詰める事に…」「狼煙をあげなよ」「……」 #幻水散文

2012-08-23 16:44:17
椎@妄想の紋章 @27rune

「これは逃げかな?」足を止め、暗い顔で俯く。立ち向かう事から背を向けた。罪悪感に等しい疑問がアキトを責める。それを眺め、英雄は頷いた。「戦うかい?」「……」決意の色を浮かべたアキトに微笑む。「じゃ、頑張って。一人で」「えええ!?」山積みの書類は、手助けの範疇外。 #幻水散文

2013-03-13 01:23:47
椎@妄想の紋章 @27rune

百万の屍を越え、魂を破壊する。その決意に変わりはないが。「後悔はするさ」それが生きている証だ。不本意だが迷いは付き纏う。そんな背中に、セラはそっと手を添えた。「大丈夫です。プリンはきっと来世にも…」「うんセラ。そういう事じゃなく」おやつと一緒のシリアス話は決まらない。 #幻水散文

2013-03-13 01:31:48
椎@妄想の紋章 @27rune

「いいえキリル様!不肖このアンダルク、キリル様のためなら冥府の果てまでもお供する覚悟でございます!!」彼はいつだって弱音は吐かない。「いや、別にそこまでしなくても。だって…」「ぐぉ!」「あ、また…」ただ、別に強くもない。気概だけは、鬱陶しい程あるのだが。 #幻水散文

2013-03-14 14:46:21
椎@妄想の紋章 @27rune

どさりと目の前に積まれた書類に軍主を睨む。「何これ」「追加。君ほど有能な人材少なくて」「…軍主様の過大評価は嬉しくて涙が出るね」「有能は有能を知るんだ。自信持って、魔法兵団長」「嫌味で言ってんだよ!」「僕も知ってて言ってる」「……」「じゃ、よろしく」このタヌキ軍主…! #幻水散文

2013-03-28 22:31:08
椎@妄想の紋章 @27rune

「戦いが終わったらどうする?」「んー…今は勝つので精一杯」そんな会話に、ルックが口を挟む。「負ければ明日はないよ」「毒舌だね。君の戦後は?」「そんな事教える必要が?」敵意すら滲む目線。まるで世界に絶望してるよう。―ま、仕方ない。頑張れルック。家事全般が君を待っている。 #幻水散文

2014-10-18 17:52:23
椎@妄想の紋章 @27rune

バナーの村で、英雄に会った。無茶な助力を乞うた僕に、強い瞳で頷いてくれた。本拠地には彼の昔の仲間もいる。きっと感動の再会が―「あ、フリック」「げ。リーダー!?」あ、あれ?雲行きが変?でも笑顔―「君、まだ成人してないの?」「……」偉大な先輩だけど、性格には難アリだった。 #幻水散文

2014-10-18 21:24:33
椎@妄想の紋章 @27rune

深夜、掠れた声が響く。「や、やめろ…カル!」「始めてじゃないのに怯えてる?テッドが眠れるようにするだけ」「や…っ」紅潮した頬に汗ばむ肌。濃密な空気が支配し、耳に唇が寄る。「―その沼から、ずるりと人の手が―」(ひいぃぃ、誰かー!)真夏の百物語。きっとよく眠れるだろう…。 #幻水散文

2014-10-19 22:15:23
椎@妄想の紋章 @27rune

クロウリーを仲間にした。「ほう、半ば伝説の人です!」珍しく軍師の声が弾む。「ふーん」が、軍主は冷めていた。「どうされた?百の紋章を宿す大魔術師だと…」「でも今の使用紋章は一つだから、僕どうでもいい」「…」伝説など、何の役にも立ちゃしない。我らがリーダーは冷静だった。 #幻水散文

2014-11-02 22:33:46
椎@妄想の紋章 @27rune

嵐の日には思い出す。態度がでかくて毒舌家で、優しかった彼の事。暴風は水を運び、気温を下げ、世界を守る役も担う。決して災害のみじゃない。彼も、世界に誤解されながら、世界を守ろうとした。嵐と違い、彼の真意が理解される日はもう来ない。それでも僕は、彼の優しさを忘れない。 #幻水散文

2014-11-03 00:01:25
椎@妄想の紋章 @27rune

「お前を不幸にする。でも、お前しか…」大丈夫。任せて。でも。「俺を…恨んでくれていい」そんな事できるわけない。それより。「ありがとう」…テッド、君は。「これで…眠れる」うん。あのさ、僕の話も聞いて?それだけ喋れるなら、呪いの説明できたよね!?ちょっと寝るなよ説明!! #幻水散文

2014-11-03 01:05:08
椎@妄想の紋章 @27rune

『なれなれしいんだよ。あまり俺に構わないように言ってくれ』テッドからの手紙に溜息を吐く。そうしてあげたいけど、効果ないんじゃないかな。だって―「テッド君…彼は、傷付いた動物のような感じがします」スキンシップなくして、動物って懐かないからさ…。 #幻水散文

2014-11-03 01:46:17
椎@妄想の紋章 @27rune

「彼の者をここへ…」星見の言葉に、懐かしい姿が現れる。周囲からの歓声の中、無言で頬を打った。渇いた音に、場は一瞬で静まり返る。「誰が死んでいいと言った?誰が戻ってきていいと言った?」重い沈黙。厳しい目のまま、再び手を伸ばす。「…お帰り」抱きしめた身体は、温かかった。 #幻水散文

2014-11-09 01:22:01
椎@妄想の紋章 @27rune

「君がレックナート様の弟子?」「……」「えーと…名前聞いてはいるけど、何て呼べば?」「…知ってるんだから、好きに呼べば」「え、いいの?」候補:ルックさん、ルックン、るっきゅん、毒舌家、家政夫、ボブ。「みんなー、彼はるっきゅんで―」「すいません、僕の名前はルックです!」 #幻水散文

2014-11-09 01:39:30
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