次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

再戦する赤也息子と手塚息子。以前より格段に力をつけたとは言えまだまだ差は歴然。しかし柳息子の言う通り精神面も体力面も他の新入部員とは比べ物にならない。「強いね」「ああ。荒削りだが、鍛えようがある」と観戦しながら会話する幸村息子と真田息子。柳息子としては計画通り #次世代の王子様

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手塚息子が本気を出し始め、試合の流れはほぼ決まる。頃合いを見て試合を止める柳息子。「もうわかっただろ？お前の負けだ」悔しがる赤也息子に、続いて真田息子が「お前はもっと強くなれる」と声をかける。幸村息子も続く。「うちに入部するといい。君は高みを目指せる。必ずね」 #次世代の王子様

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戸惑う赤也息子に、意外な声をかけたのは手塚息子。「いらねぇよ。入ってくるな」これにはあの柳息子も驚く。「お前らも、何勝手な事言ってるんだ。こいつは立海には必要ない。俺は入部を認めない」ざわめく周囲。虚仮下ろされ拳を握る赤也息子。手塚息子は冷たく一瞥する。 #次世代の王子様

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「俺と幸村、真田、柳。このメンバーで充分戦える」「手塚？団体戦の人数わかってんのか？」茶化す柳息子に、手塚息子はどこまでも冷徹に答える。「他の奴等は数合わせだ」「おい！」流石に気色ばむ他のレギュラー(三年)。しかしここでも手塚息子は辛辣 #次世代の王子様

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「昨年から今に至るまで俺達は無敗だ。その成績を残したのは誰だ？俺達だろ？アンタ達はベンチで見ていただけだ」入部してすぐに当時の部長を倒し、立海の部長となった手塚息子。以来戦力の主軸は手塚達四人。「必要無いんだよ、アンタらは。そこの一年も」騒然となるテニスコート #次世代の王子様

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父親率いる青学を憎み、父親の栄光を憎み、三連覇だけを追い続けている手塚息子。チームのためなどという意識は無いし、後輩を育てる意識も当然無い。物言いたげな真田息子、静観する幸村息子。「入ってやる！」場を取り持とうと柳息子が口を開きかけた所で、赤也息子が叫ぶ #次世代の王子様

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「入ってやるよ、このチームに！アンタが許す許さないは関係ねぇ！ここに入って、強くなってっ…絶対にアンタを見返してやる！絶対強くなって、俺がこのチームに必要だって言わせてやる！」凄まじい剣幕で言い残し、コートを後にする赤也息子。呆然とする手塚息子を笑う幸村息子 #次世代の王子様

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「負けたのは君の方だったかな」「どういう意味だ」「入部するのは本人の自由だからね。いくら君が部長とはいえ、無下に出来るものじゃないよ」舌打ちする手塚息子。勝手にしろ、とコートを後にする。「いや～ヒヤヒヤした」諸手をあげる柳息子。真田息子は少し怒っている #次世代の王子様

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「奴のあの自分勝手な所は、もう少しどうにかしなければな」協調性に欠ける手塚息子の態度に苦言を呈する。現に上級生達はまだざわついている。「その内要らん騒ぎを起こすぞ」「手遅れじゃね？」けらけらと笑う柳息子。筋書きは違ったとは言え、赤也息子を引き入れる事には成功 #次世代の王子様

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「手塚はああ言ったけど、いつ誰がどんな理由で欠けるかはわからない。そのために戦力は充実させておかないとな」常に最悪の状況を考える柳息子に同意する幸村息子と真田息子。「そう…誰が欠けるかは、わからないからな」二人には聞こえない程度の声で繰り返す柳息子 #次世代の王子様

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赤也息子を引き入れた理由はいくつかある。純粋な戦力増強、下から追い上げられる危機感を上級生に与える事。今一つ棘の抜けきらない手塚息子を少しでも丸くする事。そして、「もしもの時」に欠けた部分を埋めるための存在を作っておくこと。柳息子もまた、三連覇に固執していた。 #次世代の王子様