次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

一度壊した左肩では長いアスリート生活は送れず、引退を決意したプロテニスプレイヤー手塚。日本に帰り、旧友の勧めもあって教員免許を取得。青春学園中等部の教師になり、再び「青学の柱」に。数年後の春、新入部員の中に懐かしい姿を見る。白い帽子を目深に被った、少年の名は… #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

越前の息子は天才。越前が南次郎さんを凌ぎつつあるように、越前を超えるかもしれない逸材。けれど当時の越前と同じく、テニスに対しては熱意を持ちきれずにいる。それは家を空ける事の多かった父親(リョーマ)への反抗であり、現在もトッププロとして輝く父親への羨望であって #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

南次郎さんは若くして引退したけど、リョーマは(同年代に化け物がいっぱいいる事もあって)現役で海外飛び回ってる。息子にはあまり構ってやれない、でも息子にもテニスの才能の片鱗がある。色々考えた結果、リョーマは教師になった手塚先生率いる青学テニス部に息子を預ける #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

リョーマの息子に匹敵する選手は今の青学には居ない。手塚は悩み、かわむら寿司で旧友達に相談。そこで大石に「らしくないな」と笑われる。「あの頃の、後先考えない気持ちは忘れたのか？」手塚がしたい事を皆わかってる。背中を押された手塚は、リョーマの息子をコートへ呼び出す #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

二十年近い年月を経て、再び「越前」の前に立ちはだかる手塚。長い時間は戦えないが実力は健在。リョーマの息子は手も足も出ず、初めて「父親」以外の世界を見る。強さを見る。寝かせた筈の選手としての情熱を揺さぶられつつ、手塚は言い放つ。「越前、お前は青学の柱になれ」 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

手塚には息子がいる。引退してから生まれた子供。テニスの辛さも厳しさも知っているし、自分の影響力も教えるなら手を抜けない事もわかっているから、自分が選手だった事さえ教えてない。でもやっぱり血は争えず、越前(プロ)のプレイをＴＶで見て「お父さん俺もやりたい」って #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

息子がテニスするのを手塚は黙って(本当に一言も口を挟まずに)見守っていたけど、成長すれば息子も父親が凄い選手だったって事がわかる。「どうして父さんは俺にテニスを教えてくれなかったんだ」と考えた末「俺に才能が無かったからだ」と邪推して、鬱屈して手塚ともすれ違って #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

中学に上がる頃には手塚と息子は殆ど口も利かなくなっていて、息子は東京を離れて立海に入学。下宿先は真田の家。真田の息子と共に立海テニス部の中枢選手になり、手塚率いる青学と相対する。父親への捻じ曲がった羨望が「青学には絶対負けられない」っていう気持ちに変わってる #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

「才能が無いから父にテニスを教えてもらえなかった」と考えている手塚の息子。だからこそ、手塚がリョーマの息子に顧問としてテニスを教えている事にさえ不満を募らせる。そんな手塚(息子)と手塚先生率いる青学で頭角を表し始めたリョーマ(息子)の因縁の試合があったりして #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

親の影に圧倒され、竦み、テニスを楽しむ心からは遠く離れつつある子供達。「次世代の王子様」はそんな子供達と、子供達に自分達のテニスを繋げていく為に奮闘する大人たちのお話 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

息子とのコミュニケーションが上手く取れない手塚に一番親身になってアドバイスしてくれるのは不二だと思う。「最近目も合わせてくれない」と愚痴りつつかわむら寿司で酔いつぶれる手塚を介抱して「手塚も子育てに関してはまだまだだね」とか言って河村と顔見合わせて笑っちゃう #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

リョーマから手塚にかけての年代は日本男子テニス界にとっての黄金時代。更に跡部財閥の後ろ盾付き。メディアはこぞって取り上げるので、現役を退いてもコメンテーターやコーチとしては引く手数多。そんな中で手塚が青学で顧問になる道を選んだのは、やっぱり青学が好きだから #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

跡部の息子は跡部の鏡写しのような存在。手塚の息子のようにすれ違いも無く、越前の息子のように自分の道を見失っていたりもせず、跡部の示した道で堂々と生きている。テニスの腕前も父親譲りで、父の話でよく出てくる「手塚」の息子と戦える事を楽しみにしていた。 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

跡部の息子は父親の意志を継ぐ意味もあって氷帝に入学したので、青学ではなく立海に入学した手塚には不満というか、疑問がいっぱい。立海には真田の息子がいるし、好敵手とは敵対していたいものだろう、と。新人戦の時に手塚にそれを問い質すが、どうにも要領を得ない。 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

会った事は無かったけれどずっと想っていた好敵手が今一つすっきりとしない人物で、苛立つ跡部の息子。つい父親譲りの高飛車で「父親の影にビビッたのか？」と挑発。手塚の息子の地雷を踏み取っ組み合いの大喧嘩に。以来犬猿の仲(止めたのは真田の息子)。ある意味で宿敵に #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

真田の息子は常識人。父親の友人(立海メンバー)が騒がしく個性派揃いだった事もあり、一歩引いて周囲を見渡せる落ち着いた性格。父親に似て頑固な所もあるが、激しい気性を持つ手塚の息子の良き理解者 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

手塚の息子は父親率いる青学にだけは絶対に負けたくない。その思いがチームを厳しく統制し、二年間立海を全国優勝に導いている。屈折した劣等感が生んだ答えは、奇しくも真田や幸村の世代が掲げた「三連覇」 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

執念にも似た勝利へのこだわりを見せる手塚の息子、それらを全て見透かしていながら、止められない真田の息子。度を越した練習量は日を追う事に増し、全国大会を前にして手塚の息子はついに肘を壊す。父親と同じ部位だった #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

父親に対し劣等感が重なり嫌悪すら抱いていた手塚の息子は絶望。心配して病院へ来た手塚に激しい言葉を向ける。「アンタのせいだ。アンタはテニスは教えてくれなかったのに、いらない物だけ俺に押し付けた」手塚は何も言えない。 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

自分が辿った道を、息子にも辿らせてしまった。何よりもそれを恐れていたのに、だからテニスを教えられなかったのに。言葉の出ないまま踵を返す手塚の背後で、破裂音が響く。真田の息子が、手塚の息子の頬を張っていた #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

手塚の息子は呆然。手塚も呆然。真田の息子は「甘ったれるな」と厳しく手塚の息子を詰る。「父親を見返したくてテニスしてるんだろ。だったら最後までやり通せ。真っ向から戦え」くるっと振り返って、手塚にも厳しい一瞥。 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

「手塚さん、貴方もです。教えないと決めたのなら、そうして下さい。彼は立海の部長です。支えるのは俺達であって貴方じゃない」真田の息子の言葉に手塚はハッとする。部長の深刻な怪我を前に、真田の息子は毅然としてる #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

手塚の息子はもう手塚を見ていない。真田の息子を見て、自分の肘を抱きしめている。手塚は黙って病室を出て行く。「手塚」と呼んだのは真田だった。下宿先とは言え今の息子の保護者は真田。真田に後を頼んで、手塚は病院を出る #次世代の王子様 #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

息子には、息子だけの世界がある。テニスを始めたいと言ったのは彼で、立海に行きたいといったのも彼。自分が示した道じゃない。そして何より、手塚は立ち塞がるやり方しかわからない。迷いを振り切って、青学へと戻る #次世代の王子様

伊織 @rkrnm1110

幸村の息子は父親と同じく物静かで穏やかな性格。ただ、父親の方は内面に勝利へ執着する激しさを持つが、息子の方はそこまででもない。「勝てるときもあれば負けるときもある。しかし勝負は時の運」という感じ。実力は確かで、真田の息子には幼い頃から一度も負けた事が無い #次世代の王子様