伊東乾氏のtwを勝手に切り貼り

itokenstein氏の言いたいことは本当は少し違うところにあるのだが、このところ思っていた、「本当はアマチュアだってコスト意識がいるんだよね」ということに引っかかったので。伊東さん、勝手な形で切り貼りして済みません。
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Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

経理で解らない点があったら、可能な限りすべて自分個人でひっかぶり、決して帳簿に不明瞭なものを作らず、財務は徹底して身奇麗を保つ事、を自分自身も、またプロジェクトでも徹底するようにしています。元から限界のある収入が出て行ってしまいますが、でもお金には替えられない、と思っています。

2012-05-18 11:51:46
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

ちょうど今日のJBP連載でも書いていた話ですが、僕は仕事するとき原価計算のあらましを最初に押さえます。藝術監督という立場では、判断した事がそのまま動いてしまいますし、その分経理が破綻するような指示を出すとどうしようもありません。実際に予算内で確実に可能な指示を出す必要があります。

2012-05-18 12:05:13
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

本のほうが解りやすいので具体的に書くなら、原稿は枚単価などで積み上げますし編集や構成校閲などは一文字あたり0.6円といった金額で書籍一冊、単価千円初刷一万部なら1千万になりますが、その経理を立てることになります。大学の仕事だと単位がちょっと変わりますが丁寧な仕事の要は変わりません

2012-05-18 12:07:46
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

芸術・文化とお金、というと正体不明のもったいぶりかたでいきなり高額な数字を「相場」と称して吹っかけるブローカーがいる。こういう人が藝術と文化をダメにしてきた。またそういうお金の使い方を揶揄してさらに下らない対応をする政治家も目にする。正直まとめてご退場願いたいと思っている。

2012-05-18 12:42:57
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

例えばオペラのリハーサルがあるとする。ある役が歌えていない。補習が必要だとなったら、その手当てをする副指揮者伴奏者、スタジオ代その他単価計算が瞬時で出来る必要がある。いや実際には多くを手弁当と善意に依存し、僕が副指揮者時代は半年で5万というギャラすらあったけれど。でも実費は実費。

2012-05-18 12:45:21
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

内実が存在しないグロスのふっかけでお金を確保し、その実中身とかけ離れたところで使途不明など不祥事続出などという体質のものは率直に、一度きれいに整理しなおしたほうがいい。本当に真面目に仕事している人を支え、また実際に必要なコストをまかなうべく1円1万円単位から大切に考えねばいけない

2012-05-18 12:46:55
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

お能では伝統的に「シテ」方がすべての事務から経理まで演能の全体を主催し取り仕切る習慣があったと記憶する。舞台装置も自分たちで作る。すべてのメイキング・オヴが明確で、お金の流れも完全に把握し(あっ)て、しっかりした伝統のシステムが600年回転し続けてきた。そういうものに学ぶべき。

2012-05-18 12:48:35
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

本当に豊かな芸術を育てるには、一定の柔軟性をもった予算の立て方、不測の事態にも対応できるシステムが必要だけれど、それに本当に求められるのは、現在大学研究機関が「科研費」で持たされている程度の柔軟性があれば、もうおつりが来るくらい間違いなく、しっかりしたいい仕事が間違いなくできる。

2012-05-18 12:50:38
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

学問と藝術を、財務のシステムや柔軟さという点では基本的に同じ見方で育てるのが大事だと思う。実際に東京藝術大学のような大学も130年来存在しているわけで、仕掛けはすでに存在している。運用は率直に改善の余地があると思うけれど、そういう守り育てるものと興行感覚を混同すべきでないと思う。

2012-05-18 12:52:31
Ken ITO 伊東 乾 @itokenstein

僕らのフィールド、クラシック音楽は欧州の伝統芸術で、今ユーロの直面する危機のためにドネーション(寄付)が激減、本家本元のオペラへオーケストラも本質的な体質転換を迫られかねない状況にある。国際エージェントの持ってくる数字などを相場視する公務員諸氏にも正確な事態把握の努力を勧めたい。

2012-05-18 12:58:15