武雄市MY図書館の顛末

でもやっぱり煽ってみたいようです。なんだかなあ。

名誉館長は図書館ではなく、保育園の話しかしてないじゃありませんか。
そして図書館の話をするのであれば、まずMY図書館の惨状を反省し、清算してからにすることは必須でしょうね。

色々ありましたがその決意の言葉を信じて、一連のツイートは別の非公開まとめに移しました。

どうか再び掲載する必要が生じたりしませんように。

(7月追記)7月23日、ニコニコ生放送に出演して、MY図書館の実情には一切触れることなく言いたい放題でしたので再掲載します。信じて馬鹿を見ました。何が火消しモデルですか。

(7月追記)2012年6月議会

• 上田議員

武雄市が取り組んでいる図書館の事業の中で、MY図書館ですね、があると思います。このMY図書館は、今の現状では、どのようなやり方でこうやってるのか。もう皆さんご存知だと思うんですけど、ちょっとわたしがまだiPadを持ってないもんですから。以前はですね、こう、パソコンでもできるようになる、ならないとかっていう話もあったかと思いますけど、この、今のこのMY図書館構想の状況を説明をいただければと思います。

• 古賀教育部長

お答えいたします。MY図書館構想につきましてはですね、進めておるわけですけれども、現在、電子化が進んでおりますのが150点になっております。これにつきましては貸出もですね、順調に増えているという状況でございまして、まあ今後につきましても利用を増やして行きたいという風に考えております。まあ利用の状況等から、本年度はですね、スマートフォンからでも利用ができるように取り組みたいという風に考えております。

数字が3月議会と変わっていませんね。毎月新着案内が出ているのに、おかしな話です。

• 上田議員

iPadやなくて、iPhoneとかそういうスマートフォンで出来るっちゅうことですね。今後、見通しとしてはですね。そしたらですよ。そしたらこのMY図書館構想はこのそしたらちょっと市長にうかがいますけど、CCCに、委託をした場合、このMY図書館構想は今後どうなって行くのか。まあ減少はいくらなんでもなかと思いますけど、そこら辺をちょっと説明いただきたい。

どうして「減少がない」のでしょう。すぐにでも廃止すべきですが。

• 樋渡市長

えー我々とすればね、えー図書館ていうのをまあ、著作権者ーの、わたしもちょっと、本を、あの、書いてますの、著作権のこと、をいえばーやっぱりそういった方々のあの権利はちゃんと、保全をしつつね、えやはりその法にのっとってーどんどん進めて行きたいって思ってるんですがー、ただ、今のところですね、そこでオール・ジャパンで今検討を進めてんですね、あの国会図書館を含めて、あるいは法改正も含めて。ですので我々は「脱法」はしません。「脱法」ハーブとは違います。えーですので、そのー、法にのっとってーやっぱりこう市民ニーズうにー適して、でやっぱり一番そこで問題なのは著作権、公衆送信権なんですよ。あのようするにそこを配信するとーまあもうコピーと一緒(笑)ですのでまあ複製権と一緒ですので、そこは絶対に認められないっていうのはそれは…わからんでもないです。えーですので、そういった法律が今、改正しようとしている中でー、え我々としてはこれはCCCとも話してますけれども、なるべく電子書籍をあのー進めて行きたいと。で実際ですね、あのーもう新…ニュースにもなってますけれども、アメリカのアマゾン…はもう、結構電子書籍もやってますよね。でーそれと、あのー今、講談社さんとか、国内の、え所でも連合体が出来ていて、そういう民間ベースでのー電子書籍化っていうのはやっぱ進んでいるんですよね。ですので、それもやっぱ横に見つつね、図書館としてもー、市民せ…あのー、福祉の維持、向上のためにー、MY図書館っていうのが、あのー、僕は適していると思ってますので、その枠内でーあのちゃんとやって行きたいなと、え思っております。

国会図書館の取り組みに武雄市は何も関わってなどいません。何がオールジャパンですか。恥を知りなさい。

• 上田議員

ま、可能性としては色々、今後期待したいところはありますね。

どうしてもそういうのをやりたいなら、私財でやっていただけませんか。

(7月追記)iPhone、Androidに対応

電子図書の配信　スマホにも　武雄市図書館が拡大 : 佐賀 : 地域 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

現在、市史・市報をはじめ、著作権が消滅した名作をネットで公開している民間の「青空文庫」の所蔵作、国立国会図書館が運営する電子図書館「近代デジタルライブラリー」所蔵作など計約１８０点を配信し、３７０人が登録。

登録者数は2末の朝日新聞記事、3月議会のままですが、前月の議会答弁の150冊が180冊になっています。すごいですねえ。

追加された端末のサンプル画像で、市報の貸出単位が一号一号だと判明しましたが、そうすると逆に3月時点でも151冊に、そして7月時点で180冊に到底収まらず、何がどうなっているのかさっぱりわかりません。この上、近代デジタルライブラリーだなんて今まで新着に影も形もありませんでしたよ？

近代デジタルライブラリー

明治以降に刊行された図書・雑誌のうち、インターネットで閲覧可能なデジタル化資料を公開しています。

国立国会図書館が著作権法を改正してまでして実現したことにタダ乗りですか。そもそも著作権切れかどうか、さらに著作権処理が武雄市による貸出を可能にまでするものかどうか、区別できるのかすら怪しいです。

Android版のページには“Powered by COARA”とあります。コアラのサイトからは２月の言及が抹消されましたが、関係が切れてはいないのでしょうか。

(7月追記)ニコニコ生放送7月23日

MY図書館関連のコメントを拾っておきます。

• 武雄市MY図書館名誉館長
  (MY図書館名誉館長と紹介されて)
  0:50:29 MY図書館は・・・
  0:50:35 MY図書館、青空文庫だけのすごい図書館ですよねー
  0:52:23 MY図書館の利用者一人あたりのコストは？
  1:01:41 MY図書館の貸出者一人あたりのコストって目玉が飛び出る数字だろうな。

• 武雄市図書館デジタル化推進協議会会長
  (合併で望まれた分館を否定、デジタル化を賛美して)
  1:25:52 出た！MY図書館！
  1:26:05 武雄市my図書館はどうみても失敗プロジェクトですが、それに対する反省はないんですか？
  1:26:19 その結果が青空文庫だらけのMY文庫
  1:26:47 電子図書館で水増しした費用を基準にして算出すりゃコストもさがるわな。
  1:26:55 これは周囲の方々に伺いたいところですが、電子図書館云々の話で国会図書館の大規模デジタル化との連携が検討されてないのはなぜ

• 武雄市図書館デジタル化推進協議会委員(山口翔氏)
  (電子書籍貸出に取り組んでいる図書館の例示に武雄市MY図書館を混入して)
  2:08:12 MY図書館がそこに入っているのに悪意を感じる
  2:08:24 MY図書館は電子図書館に入ってるんだ
  2:08:36 武雄の電子書籍に市販のものはほとんどないじゃないの。いばれないよ
  2:08:48 MY図書館ｗｗｗｗｗ
  2:10:00 市販の電子書籍をサービスしてから出直してきなさい。
  2:10:06 武雄は青空文庫と郷土資料だったよね？＜電子
  2:11:15 郷土資料と青空文庫を提供しているだけでえらそうにいえないよ。
  2:14:54 郷土資料と青空だけの武雄がそもそも電子書籍のことをいえないでしょう。
  2:15:03 日本の電子書籍フォーマットはe-pub　XMDF　.Book　の３つでほとんどカバーされてるんだよ
  2:15:05 紙の書籍の電子化と電子図書館は話は分けて考えなければね
  2:16:20 電子書籍に対する認識が甘すぎる

別に武雄市と関わりなく広く一般に公開されている青空文庫や、かつては同様に武雄市自身が公開していた旧武雄市報、そして武雄市が著作権を持っている市史・町史、広報が蔵書のほぼ全てであること、そしてそこにかけた費用についても、結局誰一人として触れることがありませんでした。武雄市図書館デジタル化推進協議会と称してこのような協議をしているのでしたら、まったくの税金の無駄というものです。

なんでこうなった

法の壁に挑むとぶち上げた構想。
オープン時には法の枠内にトーンダウンしつつもまだまだ甘い認識をさらけ出す。
結局どうにもならずに閑古鳥。

本気で挑むなら、国会図書館のように著作権法を改正するよう動くなり、草加市のように有償貸出が特区として認められるよう提案するなり、真面目にやる道はいくらでもあったはず。武雄市長は法の抜け穴を探ることしか考えていなかったようにしか見えません。何が外縁ギリギリですか。

その挙句が今構想での開き直った「法令遵守」だと言うのですから、とんだお門違いというものです。

武雄新図書館構想の問題点のまとめのまとめ