2012.クーデター後のマリ情勢に関する短いまとめ

12
佐藤章 @AKR__310

マリ情勢。3月のクーデタ後、4月に暫定文民体制に移行したが、展望が開けぬまま暫定政権の憲法上の任期(40日)が満了。旧クーデタ兵、暫定政権、西アフリカ地域機構が協議し、暫定体制の任期を最大1年まで延長すると決めた。が、これを不服とする集団が暫定大統領を襲撃したのがこの殴打事件。

2012-05-24 00:04:20
佐藤章 @AKR__310

暫定大統領のけがは軽微なものだったようだが、けがの程度がどうあれ、一国の執政長が庁舎に数百人の侵入を許し、直接の暴行も受けるにいたったというこの事件全体から伺える、マリ中央政府の権威の「弛緩」ぶりは衝撃である。不安定な方向にぶれるリスクを想定する必要を感じる。

2012-05-24 00:09:20
佐藤章 @AKR__310

要はクーデタ兵に実権を握りたいという渇望があるということなのだが、国際社会からの反発も強い上、彼ら自身も国家運営を担う能力がないことを自覚している。だから民政移管せざるを得ないのだが、文民諸政党にまかせておくと「手ぬるい」感じがして、なにかと容喙したいということなのだろう。

2012-05-24 00:16:59
佐藤章 @AKR__310

マリの旧クーデタ兵には、トゥアレグ勢力やアルカイダ系組織に占拠された北部を奪還するというナショナリスト的な意識が濃厚にある。それゆえ「国家運営を俺たちに任せろ」という感覚がいや増し、政治への介入をやめられない。つまり、マリ中央の政治動向は、今なお北部問題を鍵として展開している。

2012-05-24 00:27:52