8poemまとめ

@n_b_k_

ずっとずっと先の未来のいつか。僕らの関係は崩壊する。そのいつかが、明日で無いことをただ祈る。 #8poem 『崩壊』から『祈り』へ

せいや＠巣ににげこんだ @dreapeter

最低限の嘘で最大限のバイアスを掛けろ。事実を慎重に選って切り捨て、前提と現実の矛盾を限りなくゼロにしろ。紡ぐ言葉に嘘はなく、差し出す答えはミスリード。歪んだ定義からは歪な定理しか生まれない。 #8poem 「嘘」から「誤魔化し」へ

○まる （黒苺） @rosekinmokusei

一度だけ、触れることを許された。格子越しの身体と身体。瞳は動かない、射ぬかれたまま。何処に触れよう、なんて考えもしないうちに、君の唇に指をあてた。ただの紅い肌に、僕の指は震え、閉じた睫毛からは涙が滑る。もう、これで最期ね。さようなら。 #8poem 「唇」から「扉」へ

@Usk_382

君とわたしとの些細なすれ違い ないものにしたかった でも誤魔化すのが誤魔化されるのが大嫌いだったから ひび割れて粉々になった君とわたしの何かが 多分今の君を輝かせてるとしたら #8poem 「誤魔化し」から「ガラス」へ

( こゝろ) @coiro_nym

@null 「扉は開いてる。入っておいで。」そういわれても、もうこの足はぴくりとも動かないんです。一度入ってしまえば、外におびえる日々が始まるのを知ってしまったから。だから手を引いて。あまったれの私を、そこに連れて行って。 #8poem 「扉」から「手」へ

しの @7xyz_

誰が為に、君は祈るのか 首を絞めた、腹を裂いた　頭を割ったあの子の　為か （君が殺した）誰が為に、君は祈るのか （いいえいいえ　全部違う　私が祈るは　自分の為、 可哀想な私の為に　私は祈るの） なんと愚かな、 愚かな、女　だが其れが　#8poem 「祈り」から「聖女」へ

@0vega

哀憐をなぞる指先はいつだって汚れている。かつての断章の美しさを守るために生き急ぐ姿は滑稽。消費されていく登場人物の中で足掻く瞳は残された空の色。堕ちてしまえばいい、と誰かがいった。けれど、落ちることは許されない、なぜなら、彼女は　#8poem 「聖女」から「魔性」へ

雨宮真水 @sucretic

ふれてふれるふれた、小さな温もり。ためらう動きをそっと包む。通い合うならばいいのに。細胞から血液から体温から、僕と君の一部が互いに流れ込めば。（そうしたら？）どうなるのだろう。離れる瞬間に焼きつく、今にも泣きそうな顔の意味に気付けるのだろうか。　#8poem 「手」から「刹那」へ

@n_b_k_

僕は離したんだ。怖くなって離したんだ。また握れると信じて離したんだ。僕はきっと待ってる。君のあたたかい手を。 #8poem 『手』から『失う』へ

せいや＠巣ににげこんだ @dreapeter

不幸を捨てる対価に幸福を差し出して、冷たさを拒絶して温もりを手放した。マイナスを排除するためどんな手段も犠牲も厭うな。けして負にはならない代わり、その絶対値はゼロへ、ゼロへ、ゼロへ　#8poem　「喪失」から「絶対値」へ

せいや＠巣ににげこんだ @dreapeter

あなたの名前を聞いたとき、浮かべたのはあおいろだった。空気の鋭い寒空のような、透明な、しかし硬いあお。あなたはこんなにもあたたかくてやわらかいのに。名で体を隠すのは、中をみせるのがこわいから？それとも気付いていないのかしら？　#8poem 「あお」から「壁」へ

@Usk_382

失うから得られるんだと思ってた でも君を失って得たものなんてひとつもなくて 君との何かをひとつずつひとつずつ失うばっかりで だからいつか君への「想い」も失えるんだろうか #8poem 「失う」から「得る」へ

@n_b_k_

それは心の壁で。壊そうと思えば簡単に壊せるけど、壊したくない。壊されたくない。それが君と僕の距離。 #8poem 『ガラス』から『距離』へ

しの @7xyz_

真昼の空にキリンの涙が、ぼたりと流れた。愛したかったけど逢うことものく繋がらず終わった二人の関係。君を抱きしめて知りたかったこと、得る事できずに終わって　願望は過去形に、君の姿は永遠に。繋げなかった運命の代わりに僕が手に入れた人生、それって　#8poem　「得る」から「ミモザ」へ

@n_b_k_

涙を−(マイナス)としよう。笑顔を＋(プラス)としよう。±(プラマイ)のどちらが 向かって来ても 絶対値にして返すから。君が泣き顔見せるなら 僕は笑顔で励まそう。君が笑顔見せるなら 僕も同じくらいの笑顔で 答えよう。それが僕らの、愛。 #8poem 『絶対値』から『笑顔』へ

雨宮真水 @sucretic

落ちた卵は戻らない。殺されたヒヨドリは動かない。食べちゃった林檎タルトの皿は眺めても無駄。すべて自分のしたことなのに、拗ねた横顔はやめておくれ。ひとつ贈り物をしよう。青い蒼い薔薇を。それは不可能だと？ いいや、可能性さ。 #8poem 「不可能」から「薔薇」へ

@Usk_382

遠すぎると見失って 近すぎると壊し合う どれぐらいがいいとかわかんないけど こころだけはね 寄り添ってていいと思うんだ #8poem 「距離」から「傍ら」へ

深青 @synnblue

身動きの取れぬ中を叩いて廻る 寝ているだけなら息苦しさはないだろうに想像だけは自由に動き回り 固い密集した世界の可能性を並べ上げては消去する 並べ上げては消去して駆動音だけを上げ続ける 終わることないエンドロール 僕はただ明滅を繰り返し #8poem 「壁」から「ループ」へ

せいや＠巣ににげこんだ @dreapeter

喜ぶものと共に喜び泣くものと共に泣きなさい。天にまします偉大な神は、自分を棚上げ人に言う。無垢なままに慕う子を賭けの餌と差し出す彼が命じた好意と愛情の循環はいとも容易く断ち切られ、ハンムラビに語らせた悪意と禍根の連鎖は続く。　#8poem　「ループ」から「復讐」へ

𓎡𓇌𓂋𓇌𓎡𓅱 @mudaikrk

@null 終わらない。朝昼晩を何度巡っても何度巡っても変わらない、時計は確かに針を回すのに進まない日。 どうしてなのか、俺には解らない。解らないまま、また同じ日の朝が来る。｢おはよう、｣今日死んだ筈の幼馴染が、俺に微笑みかけた。 #8poem ｢ループ｣から｢時計｣へ

涙 @rui_nilgiri

棘が刺さって、指先から血が流れて。白い薔薇にこぼれた赤が綺麗。あなたの手の真っ白、赤が似合いそう。ぼんやりとしてきた視界に夕日の光が滲んで。5時を告げる鐘が響く。わかれを告げる鐘が響く。止まった私に、時間は冷酷。 #8poem 「薔薇」から「5時」へ

@n_b_k_

止めてしまったその針を、動かしたのは君で。あの時間に歩みを止めた僕の、横で歩んだのも君だった。#8poem 『時計』から『歩み』へ

諦 @RAIN_CAGE

凍りつく棘は無視され 咲き誇る薔薇を握り潰す この手は 自らの血に塗れて濡れる 墜ちる 雫を掬って どうか笑ってほしい どうか救ってほしい 痛みで引き攣る愚かな私を 道化師のような滑稽な 私を その手で その眼で #8poem 『薔薇』から『ピエロ』へ

@n_b_k_

心など捨て去って、ただ誰かの笑顔の為に。悲しみなど忘れて。虚しさなど消して。今日も人を笑わせる僕はまるで人形。 #8poem 『ピエロ』から『人形』へ

ろばたにスエノ🦀 @robatani

シャンパングラスにオレンジ色のカクテルを三分の一残して一人身振り劇。これが空になったら席を立とう、いいえ話しかけられるまで待とう。金の巻き毛にさした花を恐る恐る触る。談笑する皆を目で追うも、声をかけられず中に混じれず。三分の一は四分の一に減る。#8poem「ミモザ」から「数学」へ