喜多野土竜(MANZEMI販売員)(@mogura2001)さんの生活保護不正受給問題と戦後教育と大衆の良識について雑感

喜多野土竜(MANZEMI販売員)(@mogura2001)さんの生活保護不正受給問題と戦後教育大衆の良識について雑感をまとめました。
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喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

河本母子生活保護不正受給問題について。この問題は、扶養のあり方が社会の変化とズレている現実とか、福祉事務所の事勿れ主義の問題とか、国民葬背番号制に強行に反対する人たちの矛盾とか、イロイロな問題を含んでいると思いますが(個人的にはやましい点がないなら慌てて受給を辞めるのは変と)。

2012-05-27 16:49:34
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)それとは少し違う視点での雑感を。自分が中学の頃は、鹿児島は日教組の力がやたら強くて、ストとなると先生がほぼ全員いなくなるような高い組織率でして。で、公民や日本史の授業では御多分にもれず、副読本を強制的に読まされていたわけですが、その副読本は人権や反自衛隊のエピソード満載。

2012-05-27 16:52:58
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)その中にあった人権侵害のエピソードで、生活保護をもらっていた男性が、その保護費を切り詰めてテレビを購入したところ、生活保護を打ち切られてけしからんと、その後の裁判やら生存権やら憲法が認める文化的生活とは何かとか、グダグダと書いてあった記憶があります。

2012-05-27 16:55:01
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)副読本の目的とは逆に、自分はその内容にはまったく賛成できなかったわけで。そりゃあ、人はパンのみにて生きるに非ずですが、そんなテレビ買う余裕が有るなら、その分は返納するのが筋じゃないか……と。テレビって必要不可欠ですか? 健康で文化的な生活って、テレビが無いと無理ですかね?

2012-05-27 16:57:54
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)その当時は漠然とした疑問でしたが、自分はもうココ数年はテレビは観ない生活なので、はっきり言えば「テレビなんかなくても健康で文化的な生活は出来るんじゃないの?」と思いますしね。貰った金は自分の既得権益だから、どういう使い方をしようが自由だ、というのはなんか違いませんかね。

2012-05-27 16:59:54
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)で、学生時代。貧乏人でしたから育英奨学金のお世話になったわけですが、当時TVタックルだったかな、学生が街頭インタビィーで「せめて遊ぶカネは親に迷惑かけないようにって、バイトしています」と誇らしげに語っている人物がいました。最初聞いた時、何を言ってるか理解できませんでした。

2012-05-27 17:02:53
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)インタビュアーが「遊ぶのを我慢して仕送りを減らそうとか思いませんか?」と突っ込んだんですが、その学生はキョトンとした顔、言われている意味が理解できていない様子。学費も遊行費も親に面倒みてもらうのが当たり前、せめて遊ぶカネは自分で稼いでる自分は意識が高い、という認識なのか?

2012-05-27 17:06:48
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)岡田斗司夫さんが数年前、日本はこれから大人になることを拒否して、今日よりも明日よりも子供である事を目指す社会になった、と評していましたが。自分が大学生の頃、バブル全盛の時に既にその状況は生まれつつあったわけで。それはある意味、物質的・精神的な意味で、自立の喪失なのかなと。

2012-05-27 17:09:29
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)本宮ひろ志先生が、自分にとってのテーマは常に自立だったと語っていたわけですが、飯を食わしてもらっている以上親に従えという、ある種の横暴は常に存在して、そこから脱却するには最低限、金銭的(物質的)に独立自営しないとダメだったわけで。それは責任が伴う行為でもあるわけです。

2012-05-27 17:13:13
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)なるほど昭和の時代は、自立が大なり小なりテーマになった作品が多かったですね。梶原作品とか特に。これまた岡田斗司夫さんが指摘するところの「サンタクロースの実在を出来るだけ長く子供に信じこませたい親」が、驚くほど多くなった時代と、呼応している。国民全体がピーターパン症候群。

2012-05-27 17:16:24
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)で、このサンタクロースの実在を出来るだけ長く信じこませたい病の由来も、先に上げた副読本で取り上げられたいた、ニューヨーク・サンに掲載された社説の影響って、少なからずあるのではないかなぁと。知らない方は下記URLを参照してください。 http://t.co/P1xUPAXh

2012-05-27 17:20:31
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)サン紙の社説は素晴らしいと思います。でもそれは、サンタクロースは実在するんだと無邪気に信じることではなく、一度はその実在がないと気づいた人間が、サンタクロースに象徴される人間の善性とか自分の存在を超えた存在(神でも伝統でも自然でも)への謙虚さとかを、再認識する事が重要かと。

2012-05-27 17:23:42
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)現実という泥海の中でのたうち這いまわり、その先に見えるものがある。悪人正機説とかも本来は、そういう視点だったはずですが、悪人でも往生できるなら好き勝手悪事を働こうぜと解釈されてしまったようにサン紙の社説も、現実という泥海にそもそも入らない事が無垢や純粋と、解釈されたような。

2012-05-27 17:27:14
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)そういえば、自分が学生から社会人になった頃に、知的障害児を扱ったテレビドラマが目についた記憶が。そういう、そもそも世俗の垢にまみれ用がない人間が無垢だとか純粋だとかってのは、知的障害児へのねじれた偏見ではないかなぁと。それってベクトルが違うだけで、極度に記号化せれてません?

2012-05-27 17:30:07
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)興味深いのは、そういうドラマが流行った後、障害者プロレスという存在にサブカル方面で小さな注目が集まり、また小人プロレスという存在に取材した『異端の笑国』を高部雨市氏が上梓したこと。プロレスという、サブカルの中でも好き嫌いが分かれるジャンルで、このような視点が生まれた驚き。

2012-05-27 17:33:57
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)障害者プロレスは、ハンディキャップを保った方が一生懸命努力して表現されてる……なんて文脈をぶち壊すように、この大会の収益でソープランド行くぜと宣言し、学生プロレスより数段劣るプロレスごっこを見せる。でも、「笑われるのではなく笑わす」という表現者の根本がきっちりあり、等身大。

2012-05-27 17:37:18
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)小人プロレス(この言い方自体にもクレームを付ける人が多いですが)を扱った『異端の笑国』は、筆者自身の彼らを笑ってイイのかという葛藤がまずベースにあり、取材の過程の中でそこがどんどん崩れていくさまは、漠然と考えて受け入れていた常識や良識が、作り物だと自覚する過程に感じました。

2012-05-27 17:40:09
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)街の片隅でひっそり生きるしかない人生と思っていたのに、小人プロレスという場で、表現者足り得る。ハンディだと思っていた自分の体が、むしろ表現の武器になる。そして、当時人気絶頂だった『8時だよ全員集合』に出演し、ドリフと共演して全国放送でお茶の間に。まさに人生が変わった訳で。

2012-05-27 17:43:25
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)ところが、ああいう人をテレビに映すな、かわいそうじゃないかという良識の声に押されて、彼らの存在はないことにされたわけで。小人症(低身長症)は、ホルモンバランスの問題なので、小人レスラーには短命なものが多く、コミカルではあってもそこはプロレス、障害が残り寝たきりになる選手も。

2012-05-27 17:46:03
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)しかし、彼らはレスラーとしての巡業や、リングで表現した日々を懐かしみ、ドリフと共演した事を誇りに思っているわけで。それを奪ったのは、三島由紀夫が嫌悪した「おかわいさうに」の情緒論であり、無自覚な悪意の良識だったのは間違い無いのではないかと、自分は思ったりします。

2012-05-27 17:49:24
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)残念ながら、障害者プロレスも『異端の笑国』も、ごく狭い範囲でしか評価されず、彼らは保護されるべきかわいそうな人達で、自立とか自活とかそういう視点からすれば、彼ら(特に小人プロレスラー)の表現の場を狭めたりすることが、無自覚に行われているわけで。

2012-05-27 17:52:21
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)これ、生活保護不正受給問題と一見関係無いようでも、戦後教育や大衆の良識という軸を通してみれば、表裏の問題になってるような気がしたので、ダラダラと長文を連投してみました。

2012-05-27 17:56:02