@jyonaha バラバラのものをひとつに繋いでそこに「理解」「納得」を生み出すのも「物語」の機能。与那覇さんが「中国化」という物語で繋いだのは、これまで別々に理解されてきた歴史の知識、現代と過去、等だけでなく、複数の歴史研究の潮流も…だったのかもしれない、と考えました。
2012-05-28 20:38:09嬉しいご感想どうも。仰るとおりで、中川敏『モノ語りとしてのナショナリズム』が名著ですが、人間は物語をつけずには一定以上の情報を処理できないので、必要なのは常に「新たな物語」 RT @minhavoz バラバラのものをひとつに繋いでそこに「理解」「納得」を生み出すのも「物語」の機能
2012-05-29 09:45:26【新書】北川智子『ハーバード白熱日本史教室』:…というわけで、 @YukiAsaba 先生からリクエストをいただいたので久々に書評。ハーバードの「サムライ」日本史に疑問を感じた日本人女性が、新講義「レディ・サムライ(武士階級の女性、くらいの意)」を成功させるまでの留学・就職実践記
2012-05-29 09:51:28驚いたのは、ハーバードといえばE.ヴォーゲル(『ジャパン・アズ・ナンバーワン』)の大学だが、今や東アジア学部は「弱小」で、特に日本史は「前任の先生のクラスには2人の受講者しかいなかった」(p34)。今は250人の受講者を集める著者も、最初は0人も覚悟して、と学部長に言われたとか…
2012-05-29 09:58:02要は「日本が近代化論(=古い物語)の花形」だった時代は博物館に入ったと考えるしかなくて、「ここまでしないと日本なんて興味を惹かないのか」という衝撃も。一方、米国人はプレゼンは個人勝負と決め込んでるからグループ発表を指示するとパニックに(p150)、とは、日米の相違は相変わらずか…
2012-05-29 10:04:27そんな米国人学生の関心を呼び覚ますにも、新たな「大きな物語」が必要、という姿勢にはつくづく共感ながら、本書はエッセイなので、その仔細は分からない(武家女性の実態論なのか、表象論なのかが曖昧)。またそれをイデオロギー/アイデンティティと等置するのは、やや筆の滑りか(p60、181)
2012-05-29 10:09:27大事なのは「複数の物語が競合する」ことで、それらが「ひとつに統一される」必然性はない、のですが、どうも「歴史の物語論」って両者をごっちゃにして議論する人が多いのですよね、特に政治がかった人は。著者の講義の意義も、欧米サムライ日本史への「カウンター」をぶつけた点にこそあると思います
2012-05-29 10:15:23↓ こういうの、やがてウチも出てくるのかなと思い心配しております…。「翻訳が得意です」とか言う前に、まずは訳したくなるような「自前の物語」を作れよ、とは、平素つくづく痛感すること多し。なわけで、先ほどまでが『ハーバード白熱日本史教室』のTWになりますです。> @YukiAsaba
2012-05-29 10:20:33あと、同書の参加型授業や教員採点システムを「世界標準!わが大学でも導入を!」とか言い出す経営者が絶対出てきそうですが、以下をちゃんと読めと強く言いたい>ハーバードは「学部生18人あたりにつき1人のティーチング・アシスタントがつく制度になっています」p103… @YukiAsaba
2012-05-29 10:25:04@jyonaha 書評を拝読。「新たな『大きな物語』が必要、という姿勢にはつくづく共感ながら…イデオロギー/アイデンティティと等置するのは、やや筆の滑り」も同感。「複数の物語が競合する」中でスッキリしないことを抱きしめられるか、ですよね。また、教育インフラの差は圧倒的ですね。
2012-05-29 10:41:10@jyonaha 10年ほど前にここの東アジア学部(というか専攻)にいましたが、既に日本の存在感は中国よりずっと小さかったです。Vogel教授も日本研究者というより「中国の比重が高めの東アジア研究者」という感じでした。
2012-05-29 12:36:56恐縮です。先ほど「博士課程のトレーニングに組み込まれておりTAやると年間の授業料と生活費が出る分かなりのマジ働きになります」との体験談も…ウチとはもう違い過ぎて(ため息。 @sahokoshiga @boreford RT @YukiAsaba 教育インフラの差は圧倒的ですね。
2012-05-29 20:31:34…まじめな話、ウチのTAなんてそのため(だけ)に大学出てきたらたぶん交通費で赤字級の賃金ではないかな。これは、別にウチがケチってるわけじゃなくて、日本の国公立は全国的にそんな程度の値段ではと思う(経験あり)。ただ、郊外型キャンパスだと交通費の方が激高になってしまうというだけで。
2012-05-29 20:34:23単なる印象論かつ漠然とした話なのですが、日米ともに病んだ社会なれど、その「病み方」が真逆を向いている気がして、米国が「金額に換算することで物事を解決できる範囲」を広げすぎる病に憑かれているとすれば、日本は逆に縮めすぎる病に憑かれているのかな、と思うことがあります @hmitsui
2012-05-29 21:29:31