どんな病気も治せるようになったこの時代、唯一不治の病とされたのは「恋の病」。「なんか変なもんでも食べた?」「…食べてないです」「とうとう頭が変に」「…黙ってろ」…中忍とあやかし、それぞれ突っ込みを入れる。俺が恋した相手は、八咫烏の娘だ。 #Chrys #書き出し #あやかし草紙
2012-06-09 23:20:34揺らぐ、世界。揺らぐ、心。揺らぐな。その声が世界を壊す。自分に言い聞かせ言霊使いは心を殺す。世界を壊すぐらいなら、自分一人何ほどの犠牲であろうかと。しかし抱き締める腕を知ってしまえば、囁く声を望んでしまえば、もう止められない。涙を流し、世界と滅ぶ。 #twnovel #Chrys
2012-06-10 11:51:55ギラギラと乱暴な夏の陽射しより、少し薄暗いしっとりと濡れた空気の中でぽわんと咲いている方が紫陽花らしいと思う。半ズボンの小学生じゃなくて、着物に番傘の美人だから。 #Chrys #言葉 #kotoba
2012-06-10 12:57:26毒を吐くならその唇をふさいですべて中和して 鋭いナイフの切っ先ならば飲み込み心臓くれてやる #Chrys #dodoitsu #都々逸
2012-06-10 13:12:50「好き」の反対語は「嫌い」じゃなく「無関心」だと聞いて、必死になって考えないようにした。無駄だった。まったくもって無駄な抵抗だ、無意識に無関心を装うなんて、そんな器用なこと出来やしない。ああ、そんなに好きってことか。困ったもんだ。 #書き出し #Chrys
2012-06-10 20:20:31開けっ放しの窓からラーメンが飛び込んできた。とっさに丼をつかんで流れるような動作でテーブルへ。「危ねえだろっ!」「ふはははは!良く受け止めたアルな」次に飛び込んできたのは変な中国人。「さあ、戦うアル」異国間格闘技日本代表も楽じゃないよ。 #Chrys #twnovel #書き出し
2012-06-10 20:20:54愛を語る以外は口を開くなと。あなたが言ったから。だからさっきからだんまりを決め込んでいるの、だって“好き”以外の言葉が見つからない。それとも猫のように喉を鳴らせば、頭を撫でてくれますか。鳥のように囀れば、口づけて下さいますか。どうすればお気に召しますか? #書き出し #Chrys
2012-06-10 20:27:59この無慈悲なる世界で、あなたは何を願いますか?―狐のお面を被った女の子がそう尋ねてきた。「さてね、わかんない」この世界の喜びや悲しみ、憎しみと死をボクは六百年以上見てきたから。「…しいて言うなら、大事な人達と一緒に、生きていきたい…かな」 #Chrys #書き出し #あやかし草紙
2012-06-11 22:38:07@sousakuTL 声が聞こえた、そんな気がした。振り替えてみたがもちろん、誰もいない。ここにいるのは自分一人だけ…。とても懐かしい声だった。けど、思い出せない。 #Chrys #書き出し
2012-06-12 00:22:12天啓を 掴もうとする 両の手に 福音は何時 齎されるや #tanka #jtanka #Chrys #arhm http://t.co/t9GGGFok
2012-06-12 01:20:19こんな醜い劣情は 誰も知らないままでいいのに 明かさずにはいられない 君の双眸に焼き付けずにいられない 畏れてくれ、僕の狂喜を それとも一緒に堕ちてくれるの? その羽を毟ってもいいの? #Poem #Chrys
2012-06-12 09:37:25「……」「お前、ホント顔に出やすいな」「あ!」10連敗。偶然と片付けられない敗因が、其処には存在した。「殺し屋の癖にババの位置わかる程感情出してんじゃねぇよ」「そもそも普通殺し屋のイメージやったらババ抜きはせぇへんでしょ」どっちもどっちだった。 #Chrys #twnovel
2012-06-12 09:46:45ダイキライ。ダイキライ。言う相手なんかいないのに、ナイフをおもちゃにするように玩んでる鋭い言葉。気を付けないと手が滑って、うっかり人を傷つけるよ。それとも自分に突き刺せなくて、ためらい傷を増やしているの?どっちなのかを見ることもせず、も一度呟くダイキライ。 #言葉 #Chrys
2012-06-12 12:10:34自分が何をしたいかわかんない焦りと、したくないことするストレスと、なんかいろいろ考えても答えが出なくて封じ込めちゃった諸々と、いろんなことに追いかけられてる感じで落ち着かないなあ。めんどくさくて全部放り出したい気分。だーんって。ばばーんって。 #言葉 #Chrys #kotoba
2012-06-12 17:07:28図書室の奥に忘れられた本が眠っている。ボクはその本を灰にするため某学校に潜入していた。…一応、主君からの命令だ。なんでも忘れられた本はこの世にあってはいけないシロモノらしい。「…なんでそんなモンが学校の図書室にあるんだよ…」仕方なく図書室へと歩き出す。 #Chrys #書き出し
2012-06-12 18:17:55雨の音を聞きながら紅茶タイム。ゆっくりお昼寝。新品の傘と長靴でお出かけ。雨上がりの虹探し。気になる人と雨宿り。雨を好きになりそうなシチュエーションを並べて雨も悪くないよって笑う君に免じて、嫌な顔をするのはやめようかなと思ってる雨の午後。 #Chrys #twnovel
2012-06-12 20:12:10「仲直りができるんなら、した方がいいよ。じゃないと後悔することになるんだからさ」大鎌を持った天使がつぶやく。それが出来たら苦労はしない。「…いい加減に仲直りしないと、宝禄火矢と天狗櫟の法を見舞わせるぞ?」「…やめてくれ」 #Chrys #書き出し
2012-06-12 20:50:19仲直りができるんなら、した方がいいよ。じゃないと後悔することになる。聞こえてきた声に僕は顔をあげた。目を凝らすと目の前に透き通る人影。彼は寂しげに笑う。取り返しがつかなくなる前に君は。声にならない声に背中を押されて僕は駆け出した。 #書き出し #twnovel #Chrys
2012-06-12 21:01:42古道具屋で父を見つけた。正確には育ての父だ。僕は彼を買い取り、家に持ち帰る。磨いて、欠けた部分を丁寧に補修する。「父さん?」呼び掛けると古い招き猫はぱちりと目を開けた。「久しぶりじゃの。助かったぞ」僕の父さんは招き猫の付喪神なのだ。 #書き出し #Chrys #twnovel
2012-06-12 21:19:26今日の昼飯。失敗…いや料理は滅茶苦茶美味しかったんです。ただ照明がちょっと赤かったから青を強めに入れて撮影したのが凄く上手く撮れて喜んだのに、ロック掛けちゃって慌ててフォルダ消したら一緒に消えたと言う…orz #Chrys http://t.co/56zJE8YE
2012-06-12 21:43:38@sousakuTL 「…あの兄貴」「なんだい烏粋くん?」「…なんで俺ら花街にいるんですか?」「人を探すため」「それはわかってますけど、なにも上等な着物を着なくだって…。まるでなんかの仕事人みたいです…」「そう?似合ってると思うけどな〜」 #Chrys #twnovel
2012-06-12 23:19:13