「美術をデザインすることについて」 尾中俊介x加藤賢策x川村格夫x森大志郎/冨井大裕
『日宣美展において、折から注目されていた新人の杉浦康平から突然の申し入れがあり、彼とその仲間の粟津潔、勝井三雄、福田繁雄と会った。日宣美は重要だが、それとは別に自分たちの独自の活動分野を切り開きたい、というその意欲に共鳴して、何らかのことを一緒にやろうと考えて、(続』
2012-06-15 03:28:16『(承前)やがて幾つかのことが実現することになる。 その一つは、そのころから私が携わるようになった美術展の事業で、それにはさまざまなアート・ワークがあるにもかかわらず、デザインの観点から扱われることが少なかった。そこで、私が次々に担当することになったピカソ、シャガールなどの(続』
2012-06-15 03:28:35『(承前)展覧会のためのポスター、カタログ、各種の宣伝物のデザインを一括して粟津潔に担当してもらい、同時に、当時、企画の相談に乗っていた東京画廊の内外作家のカタログ類のデザインを、ロゴマークを含めて一切を杉浦康平に委ねることとした。』
2012-06-15 03:28:54その結果生まれた例えば杉浦康平の東京画廊のカタログデザインは実験精神に満ちたものでした。フォンタナ展図録は単色を刷った紙の真ん中にスリットを開けたものをはさみ、カール・ゲルストナー展はCMYKの単色刷りの透明シートをはさみ込み…。(やりたい放題ともいう)
2012-06-15 03:29:40思うに、彼らにとって美術分野の仕事は商業性から一定の距離があるがゆえの自由があり、それによって創造性を発揮させることができたのだと思います。この時期の「美術のデザイン」はそういうものであったのではないかと。
2012-06-15 03:30:32今でも、この捉え方は可能なのではないか。美術に関わるデザインならではの遊び心と自由さを発揮できるフィールドとして機能しうるのではないかと。
2012-06-15 03:34:49
「東京画廊 + BTAP カタログ・アーカイブ」展 | Exhibitions inTokyo | 東京画廊+BTAP TOKYO GALLERY + BEIJING TOKYO ART PROJECTS
http://www.tokyo-gallery.com/exhibitions/intokyo/tokyogallery-btap.html
東京画廊 + BTAP カタログアーカイブ II | Exhibitions inTokyo | 東京画廊+BTAP TOKYO GALLERY + BEIJING TOKYO ART PROJECTS
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