6/14 #同題ssBSR まとめ お題「産声」

#同題ssBSR 6/14のお題分のまとめです。 ざっとまとめただけです。誰でも編集可能ですので、追加・削除などご自由にどうぞ。 作品冒頭にある【 】内はCP表記です。ただし、全ての腐要素のある作品に記されているとは限りませんので、地雷のある方は注意。→http://j.mp/Kcy03q 続きを読む
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同題ss@BSR【改】 @ddibsr_s

6/14(22:00)~6/16(22:00) 今回のお題は『産声』 お題提供は鈴鹿さんです。ありがとうございます #同題ssBSR

2012-06-14 22:00:22

@kikei_666

【産声/三吉】今の三成がうまれたのはあの雨の日だった。その産声は慟哭だ。戦場に響く三成の声。兵士の悲鳴。地を穿つ雨の音。どれもが三成の誕生に泣いていた。「刑部、貴様は、貴様だけは死ぬな。私の元から去るな」そしてまた新しい三成が産声を、いま。 #同題ssBSR

2012-06-14 22:23:31
東露 @tooro_banbino

【チカナリ】「ご覧お前の弟だよ」ガラス越しに対面した弟は赤子にしては色白でたんぽぽの綿毛のような毛をぽやぽやと頭に生やしていた。来おったか。今生は弟として。抑えがきかない子供の体が涙を流し始める。「どうしたんだい、嬉しいのかい?」違います兄上悲しいのです/産声 #同題ssBSR

2012-06-14 22:30:35
もえ* @F11Tmy

【真田主従】猛火だった。主が通り抜けた所全てが焼き尽くされ、小さな火が燻っている。これまで見知っていた主の顔が全く知らぬ者の顔に見えて佐助は目を大きく見開いた。「背中は任せた」「…任せられました」幼く優しげな顔をした主が武将になった瞬間を佐助は見たのだ。/産声 #同題ssBSR

2012-06-14 22:36:17
東露 @tooro_banbino

【チカナリ】心の片隅でひっそりと息づくそれを早いうちに殺してしまわなければならない。淡く生まれ小さく声を上げたそれを一刻も早く。心などいらぬ。移り気なあの男の声など聞こえぬ。この思いは存在してはならぬのだ/産声 #同題ssBSR

2012-06-14 22:48:22
水瀬 @a_minase

【親家】血煙舞う戦場で、その言葉は、ひどく綺羅綺羅と聞こえた。最強と謳われる、雄々しいその陰の中。闇雲であった己へ、眩いものを与えてくれた。それに恥じない自分でいたい。ただ、そう思っていただけなのに……。胸の内、産まれた其れは最早、ひそめること難しく、<産声> #同題ssBSR

2012-06-14 22:48:31
@Kei_Amamiya

【産声/市】沼地の蝶々さんが言ったの。市のお腹の中にある此れを溜めて澱まして腐らたら、とってもとってもいい事が起こるんだって。この仔が元気な産声を上げて市のお腹を食い破って出てきたら、  さま、市を褒めてくれる…? #同題ssBSR

2012-06-14 22:49:07
@myura3037

<産声>「おまはんなら日本一の兵にもなれる」島津がそう言った時、武田の若虎の眼には新しい炎が宿っていた。あれが彼を生まれ変わらせると同時に、死地へと導いたのか?大坂での若虎の最期を聞き、島津は味のしない杯を重ねた。 #同題ssBSR

2012-06-14 23:14:42
みちもとれん @ranranren33

(長政)どうして戦いは終わらないのか。どうして悪がはびこるのか。たとえ正しいことを叫んだところで、力持つ悪しき者に潰されてしまう。そんなことが許せるのか。許せるわけがない。ならば私が変えてみせる。正義の世のために、正義の者のために、剣を振るおう。(産声) #同題ssBSR

2012-06-14 23:17:08
@maytun28

【西軍】ある者は光に裏切られ憎悪の産声をあげた。ある者は郷を滅ぼされ復讐の産声を、ある者は全てを忘却することで常闇の産声を。中には親を見つけられず産声をあげられぬ者もいる。幸薄き赤子はまだ誰も気付かぬ。主らもまた、不幸の産声を産み出す者だということを。<産声> #同題ssBSR

2012-06-14 23:17:29
緋星(空神) @utsugami

【佐かす】猿は独り。他者にも自分にも興味を持たず、自我も感情も知らず。誰もが薄気味悪がっていた彼に、娘が声を掛ける。「佐助ってお前だろう」その時、猿は己の名を知った。金髪の娘に呼ばれて、猿の中で「佐助」が産声を上げた。それを彼は彼女に黙ったまま。〈産声〉 #同題ssBSR

2012-06-14 23:24:47
やぐしょ @yagusho_maru

それは突然降ってきました。その時まだ十にも満たなかった私は訳も分からずただぼろぼろと泣くだけ。――数年後出会った小さな小さな姫御前が「待っていました」と声をかけて下さった時、やっと分かったのです。あの日彼女が生まれたのだと。〈産声〉 #同題ssBSR

2012-06-14 23:36:17
こにゃ @chang_frog

【双竜】血に塗れて上げる声。それは庇護を願う黄鐘では決してなく。「これしきのことで気を失いなさいますな!梵天丸様」「おっ…おぉおおおお」赤子が、否、少年が発するには余りに雄々しく、重く、強い声。そして右目と独眼竜が生まれた。<産声>#同題ssBSR

2012-06-14 23:37:10
実田 @sanada_minoruta

生と死は隣あわせだ。誰かが息を引き取った時、誰かが産声をあげる。坂本龍馬や加藤清正は産声をあげた日に死んだ。今日は我の命日だ。しかし我は人の記憶の中で生き続ける…新たな我が産声をあげたのだ!だから長曾我部よ…誰も我を忘れる事は出来ないのだ。貴様も含めてな…<産声>#同題ssBSR

2012-06-14 23:39:11
雷芭秋春 @fausut

【官兵衛】産まれて直ぐに赤子が泣くのは、これから辛い世を生きていく為の意気込みであるのだと小生は思う。・・・だからしっかり泣いて、強くこの世を生きていけ。何があっても諦めるな。通りすがった民家から、元気の良い泣き声がして、小生は密かにエールを送った。【産声】#同題ssBSR

2012-06-14 23:59:05
イグアナくん @nkgmbs

【天+金】厩舎でお産があった日の事。「子馬は産声上げないんだね」「ええ、産声を上げるのは人の子だけで……」「天海様?」「――いえ、私の時はどうだったのだろう、と」「えっ天海様赤ちゃん産んだことあるの!?」――面白いのでそうだと答えてみましょうか。ククク。<産声> #同題ssBSR

2012-06-15 01:20:15
@AK_SSS

【いつき】見上げた空に広がった、一面の青。木々の枝からは、数え切れない程の芽が吹き出している。耳を済ませれば、春の産声がそこかしこで木霊していた。新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込む。「よし、耕すだよー!」そうして鍬を振り上げると、いつきは力一杯叫んだ。<産声> #同題ssBSR

2012-06-15 01:53:32
@nemptily

【天海と】産声と呼ぶには悍ましく、鳴声と呼ぶには常軌を逸す。黒雲纏う空が叫喚し、罅割れた大地がそれに共鳴し、振動が足元に伝わる度に歩兵達は泣き喚き一人また一人と戦場から退いた。彼等の横を通り、邪魔な者は斬り捨て、僧は歩み続ける。その濁った眼に恍惚を湛えて。/産声 #同題ssBSR

2012-06-15 01:58:57
数寄屋@鈍色スイッチ @suquiya

大学の同級生、ちょっと変わった友人。そんな間柄であった左頬に傷のある男が乗り込む車の運転手を見て、俺はわけもわからず迸るモノを抑えるのに必死になった。どうした、と友人が車から顔を出す。その同乗者も顔をのぞかせる。ああ、ああ!俺は産声を上げた。幸村様、お久しゅう。 #同題ssBSR

2012-06-15 02:12:46
しがらき亮 @9812_ryo

【刑部/転生】遺していくことの恐怖が引き連れてきたのは、あの男を思っていたという純然たる事実。死に際にして、われは思い知り、思慕に産み落とされ産声をあげたのだ。そして今生。妻の腕にあたたかく抱かれる銀色の髪の子が柔らかく泣く。『産声』 #同題ssBSR

2012-06-15 06:37:21
ポチッ☆ (九州醤油味) @potistar666

「ならばいっそ世界一大きな単細胞のままでおれば良いものを。頭のそれはクチバチではなく卵の殻だったとは、盲点であったわ。しかし、生憎と我は駝鳥の飼育は専門外。他をあたれ」だが、三成は再び名を呼ぶ。刷り込みを済ませた感情。その表し方を、他に知らぬのだ。 <産声> #同題ssBSR

2012-06-15 09:48:37
佐夜子 @s69_cd

【慶三(劇バサその後)】ぽつりぽつり。初めはそんな風に。溢れる度に、驚き戸惑い、捲し立てれば、互いに色々な顔をして。やがてそれは膨らみ、堪えきれず、終には破裂した。――秀吉。秀吉様。この感情を産んだ親たるお前/貴方様を想い、俺/私達はただ泣いていた。(産声) #同題ssBSR

2012-06-15 12:19:25
六(りゅう) @ryu_nemui

猫が子を産むというので佐助を連れて見に行った。小ぶりの籠に大きな腹を抱えた猫が収まり、荒く息をついている。直にひとつの小さな塊が産み落ちた。佐助がおもむろに取り出し、濯いで幸村の手に乗せる。塊が産声を上げた。瞠目する。幸村はじっと手の内に在る生を見つめた。/産声 #同題ssBSR

2012-06-15 17:09:10
閑井嵩 @syusizu

【北条主従】風のない日だった。木々のざわめきも無く、人の声も何処か遠く。その中で、確かに聴いた。「…どれ、会いに行くとするかのぅ…」痛む腰を擦り擦り歩を進める。―五代目・風魔小太郎の誕生の日であった。<産声> #同題ssBSR

2012-06-15 18:04:22