一流作家と三流作家

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バッティング投手と作家の話

@kane_hira

今までずっと、読者からの「そのネタ、もう誰それがやってるよ!」「今さらそのネタかよ!」「パクリじゃねーか!」という声に怯えながらネタを考えていたが、もういい!全然問題ない!-ということにここ最近気付いた。オレは何をビビってたんだろう・・・。

2012-06-16 12:34:05
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@kane_hira たぶん、自分自身に。金平先生見てると、中島敦の『山月記』を思い出します。虎になる前に居直れたなら、無問題。

2012-06-16 12:46:06
@kane_hira

@miwaido いや、逆です。エロネタをやってることにより、エロじゃないネタでも同じ発想を共有する楽しさを覚えました。自分は別に何か新しいことをしたいというワケではないので。

2012-06-16 12:46:24
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

金平先生のネタから派生して。プロ野球のバッティング投手の逸話で、選手時代はどこに投げても打たれるような気がして自滅を繰り返したが、バッティング投手になったら、どうぞ打って下さいと投げた球を一流打者がクルクル空振りするポイントがあるのに気づき、コレを現役時代に気づいていれば…と。

2012-06-16 12:52:41
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)逆に、鉄腕稲尾和久氏は、若い頃にバッティング投手をやらされ、そこで漫然と打ちやすい球を投げるのではなく、何球かに一球、狙って空振りやゴロになる球を投げたそうで。そこが、後に神様仏様稲尾様と呼ばれる投球を支えた、精緻なコントロールを磨いたとか。で、振り返ってみると自分もそう。

2012-06-16 12:56:43
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)自分の場合は、作家は並外れた才能のある人間がなる物だと思っていたので、従兄弟が編集者をやっていた関係もあって、割と早い段階で作家は諦めて、創作に関われる仕事として選んだ部分が。でも、実際になってみたら、こう言ってはなんだけど意外にそこそこの才能でもやれてる人は多い訳で。

2012-06-16 13:00:37
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)というか、本当に才能の塊みたいな人って一握りで、そういう人たちでも日々呻吟して創作してるわけで。で、編集という立場は岡目八目、冷静に引いて見る位置なので、それこそバッティング投手のように、一流の作家の意外な弱点とか見えてくるわけで。逆に、世間的には三流作家の意外な武器も。

2012-06-16 13:05:52
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)一流作家の武器は使いこなせない特殊な物が多い(イチローのバットは普通の打者ではコントロールが難しい物であるように)が、三流作家の武器は汎用性が高い。ただ、それは本来は虎の子の武器なので、普通は見せてくれないし、見せても一般人にはその価値がわからない物だったりする。

2012-06-16 13:10:45
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)そういう意味では、拙著のようにその武器について、古今東西の芸術の理論や実例を織り交ぜて中学生からでも理解できるように解説するってのは、本来は宜しくない行為。野球で言えば、ようやく気づいた投手のクセをバラすようなもんだから。でもまぁ、あくまでも三流用の特殊兵器ってことで。

2012-06-16 13:13:56
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)それでも、三流でもいいから創作に関われる立場につきたいなら、編集者を目指すのは、急がば回れで悪くないと思ってる。三流にすら引っかかれなくても、取り敢えずそっちで食える。一流出版社に潜り込めれば、無能でも二流作家より遥かに給料いいし(毒)。

2012-06-16 13:17:03
@kane_hira

@mogura2001 自分は読者から、何を評価されているのか?自分は自分のどこに自信を持っているのか?その辺の曖昧さは常にありますが、ひとつわかったのは「そんなこと考えるな!」ということでした(笑)

2012-06-16 12:51:18
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@kane_hira そこを気にしても、読者はうつろぎですし、すべてはフォローできないですからね。まぁ、読者サービスで抑えるポイントはありますが。そんなことをツラツラ考えながら、バッティング投手と作家の話を連続ツイートしました( T_T)\(^-^ )

2012-06-16 13:21:35
@kane_hira

@mogura2001 「バッティング投手と作家の話」実に興味深いです!あとは「弱点を隠さず攻めの一手」というのも最近よく考えます。

2012-06-16 14:02:07

一流と三流

足立淳💉💉💉💉💉コミックマーケット103 1日目「G25a」 2日目「う49b」 @adatijun

@mogura2001 横から失礼します。クリエイターを目指す人って、そんなに「一流」「三流」にこだわってますでしょうか。おそらく「自分の作りたい物を作る」ために作家を目指すのだと思います。そしてその目標(作りたいものが作れた)が達成された時、そこに一流も三流もないのではないかと

2012-06-16 13:29:52
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@adatijun 最初はこだわってないでしょうね。でもだいたいの人は自分の好きな作家がいて、そんな作品を自分も…と思って読む人から書く人にチャレンジしてみると、ありゃ?なんかレベルの低い物しか書けないぞと気づいて、ようやく自分のダメさ加減を知り、ああコレが三流かと知る訳です。

2012-06-16 13:38:22
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@adatijun 承前)編集として内側から見ていますと、漫画家だとなれる人は投稿して3作以内でポーンとデビューできちゃう人が8割方なので、おっしゃるように自分の書きたい物を書いてなっちゃう物でしょうね。ただ、現実問題として、そこで食って行くという生々しい戦いが始まりますしね。

2012-06-16 13:45:29
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@adatijun 承前)ただ、売れている・いないという狭い話ではなく、自分にはない発想や視点や表現を持っている人間を見抜き、リスペクトでも嫉妬でもいいけれど違いを認識する力がない人間はクリエイターにはなれない訳で。その違いを言葉で表現すれば一流や三流って表現になるだけよ。

2012-06-16 13:58:25
足立淳💉💉💉💉💉コミックマーケット103 1日目「G25a」 2日目「う49b」 @adatijun

@mogura2001 「3作以内」「8割方」というのがリアルですね。で、違ってたら申し訳ないのですが、「描きたいものを描いてプロになる」というのは、そうとうハードルが高いことなのでしょうか?

2012-06-16 13:56:10
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@adatijun そんな事はないですよ。問題は、書きたい物ってそうは多くない。だから、デビュー作一作で消える新人は多いんです。書きたい物を買いちゃって空っぽになる。そこで必要になるのは、作家を続けるための「何か」。んで、それには2つの方法があるのですが、実は本質的には1つです。

2012-06-16 14:02:29
足立淳💉💉💉💉💉コミックマーケット103 1日目「G25a」 2日目「う49b」 @adatijun

@mogura2001 自分の経験しかないですが、本当に描きたいものほど、作品の中で100%描き切れない気がします。いつか完全に描き切るためにマンガを描き続けているような気はします。

2012-06-16 14:06:31
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

@adatijun 承前)ひとつは、素材を外部に取材して描く。原作付きはその形態のひとつ。もうひとつは、自分の書きたいテーマを、表面上は別に見せる技術を磨くこと。でもこのふたつは、自分の中のフィルターを通すという意味では、実は同じことなんです。でも前者は勘違いされがちですね。

2012-06-16 14:08:08