夏の匂い、感じるTL。

じっぽ ちゃん @oilkireta

昼飯後の一服。「隣いい?」タバコを取り出す先輩。指先には知らない誰かと誓ったリング…今更言えない言葉の代わりに吐き出す煙。「あっ‼」飛行機雲を目で追う先輩。うなじに光るネックレス…「もう夏だね」「先輩‼」「んっ？」「 」高い青空と登ってく煙の先からちょっと危ない夏の匂いがした。

ヤクルト400 @eringiringi0507

なに？夏の匂いがしたって？って不機嫌そうに君は聞いたから冷えたラムネを渡した。君はすっかり機嫌を直して美味しそうに飲み始める。 ラムネの瓶に太陽が反射した光より君の焼けた肌が眩しいー夏の匂いがした

みの痔 @mk_mrlbr

冬と夏とで香水を使い分けているあなた。今年も夏の香水をあなたの近くで嗅げてよかった。でもね、いつになったらあなたは振り向いてくれるの？この想いに早く気付いて。あなたの背中を眺められる幸せを、胸いっぱいに吸い込むと――夏の匂いがした。私メリーさん。今もあなたの後ろにいるの。

さとこ @ru1_sato

はじめからわかっていたことだった。僕は小さく、卑怯だった。それでも彼女を求めてしまったのはなぜなのだろう。けれども当たり前の結果を突きつけられて僕は彼女を許せない。貶す。矮小な僕は丸めてゴミ箱に捨てたティッシュを見て死にたくなる。叫ぶ。窓からは去年と何も変わらない夏の匂いがした。

@marron7000

「……」辺りも暗くなるという頃、君と二人で自販機前。がたん、と勢い良く落ちるカルピス。無言で取り出し、汗を拭う。君がペットボトルを傾ける。離せない僕の視線に気づいた君が、飲めよとばかりに、差し出す。くらり、目眩。近付く。カルピスと、汗と、君の甘い匂い。夏の匂いがした。

ぴたるい @pitarui

君を連れて花火大会へ…人が多過ぎたから君の手をとり秘密の場所に連れて行く。昔一緒に遊んだこの公園、二人でブランコに揺られながら空に咲く花を眺める。「どんなに時が過ぎようがこの公園と俺らは変わらないな」 君はそっと笑って、僕は君を抱きしめたーー夏の匂いがした

ちゃんくまチャンクスコーンwithアホ毛 @outhiga1ban

お気に入りの自転車が壊れてしまった。あーぁ…なんて凹みながら帰宅した。この子には随分と頑張ってもらったなぁと、ぼんやり考える。ふたり乗りをして、汗ばむ彼を眺めて…そういえば彼に想いを伝えた夜もこの子の荷台にお世話になった。今日彼にお荷物の話をされた。私の涙からーー夏の匂いがした。

かきくけ くうね @ku_ne_

「体育嫌だなぁ…」 ふとキミが愚痴を漏らす。 「一緒に走ろう」 僕はキミにそっと言った。 「だって先に行くじゃん」 それは違う。30人31脚はみんな一緒に走るんだ。誰ひとり置いて行くもんか。 無駄に広いホームにアナウンスが響く。 「ﾀﾞｧｼｪﾘｲｪｯｽ!!」 ――夏の匂いがした。

ふある @fuwafuwa_Fuaru

街の花火大会が終わり、君と二人、帰り道にある公園。 浴衣姿で子供みたいにはしゃいであたりを駆け回る。 少し疲れてその場に座り込むキミと僕。 小さな小さな、二人だけの花火大会を始めよう。 僕はポケットから取り出したライターに火を点ける ーー夏の匂いがした。(マリファナを炙り始める)

新・むるぴっぴ允 @murunux

電信柱の根元を舐めた、夏の匂いがした。

ティルト風俗社員 @fuzoku_po

「台風か仕方ねぇなぁ…」愚痴を零しながら、僕は暑い部屋の中パソコンを開いた。台風などお構いなしとでも言うようにいつも通り流れるタイムライン。僕は時期を見計らって、こう呟いた「ふぁぼれよ」……誰にも目に止まることなく、流しそうめんのように僕のツイートは流されていく。夏の匂いがした。

スケぼし @sukebosiX

ずっと前のオナニーも立派に覚えた中学二年のプールの授業。勃起は絶対しないぞ、冷静に、あくまで冷静に、女子の姿を目に焼き付け、後でだ、後で楽しむんだと意気込んだ結果、男子のみの授業だった。結局男子のみでもなんか勃起した。夏の匂いがした。

@nekoyan619

夕暮れの河川敷、君は徐に立ち上がると大きく背伸びをした。汗ばんだシャツが所々透けている。爽やかな風が吹き抜けた。好きだよ、と聞こえた気がしたが振り向いても君はそっぽを向いていた。夕日に照らされてるのか彼女自身が赤くなっているのか、そんな君の頬をつつき一緒に帰る。夏の匂いがした。

✩いかれす✩ @hkapes

もーもたろさん、ももたろさん、お腰につっけたーきびすを返して鬼ヶ島をあとにするその背中に照りつける日差しはいつになく眩しくて、長い戦をともにくぐり抜けてきた犬、猿、雉ですらまともに直視できない気がした。——夏の匂いがした。

@tanaaaso

「おかえり。風、強くなってきたね」そういいながらタオルを差し出す君。「うん、流石に雨戸閉めなくちゃね」タオルを受け取りながら僕は「それでさ、一つ気になることがあるんだけど」「何だい急に改まって」と笑う君。「お前誰だよ」 締まりきらない玄関から運ばれてくる風。夏の匂いがした。

@kamisarutahiko

砂浜で君の肩や背中にサンオイルを塗ってたら僕だけ熱中症になったよね、あまり覚えてないけど…だからかな？僕たちは人けの少ない木陰に行ったよね、あまり覚えてないけど…それからコパトーンを違う使い方したよね、僕は覚えている。一一夏の匂いがした。

azeehs0210 @azeehs0210

高校の部活帰り。今日の練習も疲れた。残って掃除をした後、部室で着替えていると突然後ろからジャージ姿のアイツが抱きついてきた。それなりに鍛えている身体から彼の体温が伝わってくる。ずっとこのままでいたい。そして……「行くか」「行こうぜ」 駆け出して行く2人。――夏の匂いがした。

ラミー @rummy_777

かたつむりがアジサイから姿を消し梅雨が終わりを告げた。そんなとき顔を真っ赤にして君が遊びに来たね。「ごはん作るよ。台所借りるね♪」そう言ってリズム良い包丁の音がしたね。セミが鳴きやまぬ中、俺は慌てて布団のシーツを取り替えた。ファブリーズが汗のにおいをかき消したーーー夏の匂いがした

紅緋ありす @scarlet__night

台風が過ぎ去り乾いた風が僕の身体を撫でる。昨日の豪雨がまるで嘘だったみたいに爽やかな青空が迎え入れてくれた。澄み渡った空気の中川沿いを一人歩く。 ーー夏の匂いがした。

ちせの泣きぼくろ @chisell333

夏の匂いシリーズですが、今季、語尾に「夏の匂いがした」をつけ始めたのは空飛ぶたんたんめんさん(@km170)です。定型ネタであっても儚さや無常の趣を絶妙に取り入れた長文ツイートは「切な面白い」という誰にも真似できない魅力で読む人の心をグッと捕みます。さらに短文も可愛いです(^^)