#skrdsn

@CK_Ariaze さんの #skrdsn をまとめてるものです。 更新していくお 番外編→「桜田さんと愉快な羽根つきたち #skrdsnhttp://togetter.com/li/333061 も、どうぞ
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CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「はい、どうぞ。あーん」 迷っているうちに桜田さんは鰤を箸でとって僕の口元に運んできた。 「あ、あーん」 一口大だったのでそのまま頬張ると、いい火加減で焼かれたことを示す香ばしい香りが口の中に広がった。 「どうですか?」 「うん、おいしい」

2013-01-09 23:11:27
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「よかった……」 桜田さんは嬉しそうに翼を揺らす。 「さぁて、つぎは……お、数の子もあるのか」 「ちゃんと、入れましたよ。スーパーじゃなくて魚屋さんのですよ」 この時代、未だに専業でやっていける魚屋があること自体が驚きだが、うちの近所にもそんな店があったとは。

2013-01-09 23:14:54
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

お雑煮の汁をすすり、一息つく。「そう言えば数の子がなんでおせちに入ってるかって聞いたことある?」なんの気なしに桜田さんに聞いてみる。「さぁ? ただ魚屋さんに『数の子は絶対に入れておきなさい』って言われたので……」「マジかよ……」下手すればセクハラものじゃないか。色んな意味で。

2013-01-09 23:18:12
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「うぅーん……」 その意味を彼女に伝えるべきか悩む。 「か、数の子ってなんか悪い意味あるんですか?」 桜田さんの表情に憂いの色が浮かび、背中の翼も小さくしぼむ。 「いや、そうじゃないけど……」 「気になります、教えてください。教えてくれないとお雑煮あげません」

2013-01-09 23:21:22
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

桜田さんはこたつの上に身を乗り出して僕の手元からお雑煮の入ってお椀を取り上げる 「あっ」 「さぁ、教えてください」 背中の翼も広がりこちらを威嚇してくる。こうなるともう素直に負けを認めるしか無い。 「えぇとね、子孫繁栄とか子宝とかそういう意味なんだ……」

2013-01-09 23:23:09
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「こ、こだか……ら?」 桜田さんが俯くと背後で翼がきゅっと窄まり、頬が赤く染まる。 「えと、それって、ご主人さまと、わたしの……?」 うつむいたまま上目遣いで見上げてくる桜田さんの目を見ているとこっちまでドキドキしてしまう。 「ちょ、まだそうと決まったわけじゃ――」

2013-01-09 23:25:36
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「ごちそうさまでした……っと」 桜田さんは麦茶の残りを飲み干すと食器を重ねて台所へと向かう。 「……そう言えば」 ふと忘れていたことを思い出し、僕も腰を上げた。 後ろからそっと忍び寄り、肩を掴もうとすると気配に気づいたのか桜田さんが僕の方を振り返った 「どうしました?」

2013-05-23 22:01:28
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

桜田さんは洗い物をしている手を止めて首を傾げた。 「きょう、何の日だか知ってる?」 「っ! さぁ、わかりません……」 桜田さんは嘘が下手だ。翼を見ればぎこちない動きをしているからすぐに分かる。 「羽でわかるよ」 彼女の背で黒い翼がびくっと震えた。

2013-05-23 22:04:14
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「き、キスの日……」 少し俯きながら、桜田さんは答えた。 「正解」「はうっ、んんっ! ……んぅ」 桜田さんの背中を壁に押し付け、顎を掴んで唇を重ねる。少しだけ麦の香りが残っていた桜田さんの唇は柔らかかった。 「ごちそうさま」「うぅ」 桜田さんは悔しそうに僕を見上げる

2013-05-23 22:06:37
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「嫌だった?」 桜田さんは無言で首を横に振った。 「私からしたかったのに、ご主人さまのばか……」 「ごめん」 頬を膨らませ、そっぽを向く。 「ふんっ」 彼女の背で翼が大きく広がる。羽根つきにしか出来ない『すごく怒っている』の意思表示だ。

2013-05-23 22:09:53
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「さて、どうたらゆるしてくれるかな……っと、おおっ!?」「ご主人さまっ! いい加減にして下さい!」 桜田さんは僕をきっと睨みつけ、水切りカゴから包丁を抜き取ると僕の鼻先に突きつけた。 「お、おわぁ!?」 驚きのあまり後ずさり、背中が壁にぶつかって逃げ場がないことに気づく

2013-05-23 22:13:21
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「冗談です、怒ってないですよ」 桜田さんは表情を和らげてシンクに包丁を放り込むと、いつもの様に微笑みかけた。 「ほ、本気かと思った」 「ごめんなさい、怖かったですか?」 震える首を縦にふる。まだ心臓がバクバクとなっているし、背中を嫌な汗が伝っている。

2013-05-23 22:16:05
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「ふふっ、引っかかった……ご主人さまの心臓、すごくドキドキしてますね」 僕の胸に右手を当て、桜田さんはうっとりとした表情を浮かべた。 「私には、ご主人さましかいないんですよ」 そう言うと僕にぎゅっと抱きつき、彼女は幸せそうに目を閉じ、僕の唇に自分のそれを重ねた。

2013-05-23 22:19:17
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「ん、うぅ……」 「んぅっ!?」 僕の唇をこじ開け、桜田さんの舌が僕の口の中に入ってくる。 「ん……ふふっ」 そのまま舌をねじ込まれ、彼女の唾液を流し込まれる。 「ぷはっ……桜田さん!?」 「なんか、最近ずーっとご主人さまのことばっかり考えてたんです」

2013-05-23 22:22:56
荒岸来歩(あれきしらいほ) @BlacksheepJZX90

@CK_Ariaze 桜田さんがただの羽根っ娘ならなんとかスルーできたけどメイドさんはずるい。訴訟モノ。 http://t.co/ApdkMlt6vH

2013-05-24 07:18:06
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CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「ご主人さまのことを考えているだけで体が熱くなって、それ以外考えられなくなって……」 「桜田さん……」 桜田さんは僕の腕を掴み、すがるように僕を抱きしめる。 「友達にも相談したんですけど、自分で考えろって言われて……」 「ごめん」

2013-05-23 22:24:46
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

右手で桜田さんの頭を撫でてあげると、黒い翼がメイド服の背中で揺れた。 「だめな主人でごめんね」 「……ご主人さまっ!」 顔を無理やり上げさせて、目の端の涙を拭ってあげると桜田さんは僕に飛びついてきた。 「私、ずっとここにいていいんですよね」

2013-05-23 22:26:14
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

答えの代わりに僕の方からキスし、お互いに舌を絡める。 「んっ、はぅ……また、キスでごまかした……ご主人さまの意地悪」 大きく息を吸い込んでから桜田さんは抗議の声を上げた。 「答えは、桜田さんが学校を卒業したら言うよ」 「本当ですか?」 彼女の問いかけに静かに頷く。

2013-05-23 22:28:25
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「約束ですよ、ご主人さま」 桜田さんは右手を『指きりげんまん』の形に握る。 「あぁ、約束だ」 小指を絡め、お互いの存在を確かめるように上下に揺らす。 「指きりげんまん、嘘ついたら針千本の~ますっ」 「指切った」

2013-05-23 22:29:35
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「お祭り、楽しかったですね」 「そうだね」 桜田さんと二人、手をつないで家路を歩く。 今日は近所の河川敷で花火大会があったので、二人で一緒に見にいった。 「天気、崩れなくてよかったですね」 「うん」

2013-08-01 23:30:24
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

天気予報では夜に急な雨が降るかもしれないと言っていたが、なんとか花火大会の間は雨がふることもなく桜田さんと一緒に花火を見ることができた。 「それにしてもすごい人混みだったね」 「何度か羽根が変な方向に曲がりそうになりました」 桜田さんも苦笑する。

2013-08-01 23:34:31
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「あ、雨だ。急ごう」 ぽたぽたと降り始めた雨は一気に本降りになる。 「あ、あぅぅ」 桜田さんは急に足を止めた。 「あ、あの、ご主人さま……」 桜田さんは浴衣の胸元を押さえ、恥ずかしそうに俯く。 「どうしたの? はやく屋根のあるところに行かないと」

2013-08-01 23:39:02
CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「胸が……」 振り返ると、濡れた浴衣の生地がぴったりと桜田さんの白い肌に張り付き、形の良い胸の形まではっきり分かるようになっていた。 「桜田さん、下着は……」 「つけて、ないです」 顔を真っ赤にしながら桜田さんは言った。 「ご主人さま、私こんな格好じゃ歩けません……」

2013-08-01 23:44:07
ねがたいぱ @ngtip

透けるとか透けないとかどうでもいいから描けばよろしい http://t.co/xx9KifX4Gu

2013-08-02 00:48:20
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CK/旧七式敢行0点@夏コミ日曜東7ホールd-31a @CK_Ariaze

「どうしよう」 なんとかして彼女を家まで連れ帰らないと。 「すみません、私のせいで……」 今の僕の格好は短パンにシャツを着ただけで、彼女に羽織らせられるようなものはない。 ――考えろ、考えろ。何かあるはずだ。 「桜田さん、僕の背中に抱きついて」

2013-08-01 23:52:23
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