ヨウカイスレイヤー第二話「ネオシラタマ炎上」#4

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YOUKAISLAYER @YKSLYR

ヨウカイスレイヤー・第二話「ネオシラタマ炎上」#4

2012-06-24 18:03:13
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(あらすじ:普通のマホウ使いタカギ・マリサは、マホウの森にてニンギョウ・ジツ使いのアリス・マーガトロイドと戦い、死闘の末勝利。彼女から情報と薬を入手した。)

2012-06-24 18:03:51
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(謎のジツによって雲の上に転移させられたヨウカイスレイヤー、ハクレイ・レイムも結界を目指す。残るコウマカンの瀟洒なルームキーパー、イザヨイ・サクヤはどこに?)

2012-06-24 18:04:05
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タカギ・マリサとハクレイ・レイムが雲の上にたどり着く、その数刻前! 1

2012-06-24 18:04:42
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「さて、次の黒幕はどこかしら?」自称黒幕のレティ・ホワイトロックを倒したイザヨイ・サクヤは、次の手がかりを探し吹雪の中を飛行していた。 2

2012-06-24 18:05:14
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視界に広がる真っ白な風景の中で、サクヤは不自然な点に気づいた。「……あの緑色の塊は、一体?」雪原の中に、突然謎のオブジェが現れたのだ! 3

2012-06-24 18:06:01
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「ウァァァァーッ!アアアアアーッ!」そこに響き渡る、吹雪を切り裂く叫び声!「レティが!レティがオタッシャしちゃったァー!ウァァァァァーッ!」「(………妙ね、私は奴の結界だけを破壊したはず)」サクヤは首をかしげる。 4

2012-06-24 18:07:15
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「ウ、ウ……レティ……」叫び声の主。それは先ほど無視したフェアリーの一種、氷のヨウセイ、チルノであった!「よくも……よくも!アタイの!ユウジョウ!ゆるさない!アタイは!ゆるさない!!」サクヤは、チルノが抱えているレティを見た。……あからさまに、気絶しているだけなのだ! 5

2012-06-24 18:08:23
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「レティの、魂の安らぎのために……!」チルノの口調が熱と狂気を帯びる!「カンヌシはオチョコを振り上げ、スワ湖の水を打った……湖の水は酒に変わり、湖の魚は肴になった」コワイ!チルノが⑨めいた意味不明の一説を呟きながら、気絶しているレティをゆっくりと下ろした! 6

2012-06-24 18:10:05
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「レティ……ごめんね。本当にごめん」ブ、ブッダ!チルノはレティに怪しげな液体を振りかけようとしている!読者の皆さまは覚えているだろうか?チルノがその手に持つのは、かつて夏の異変の際カエル相手に使われた聖水入りの瓶だ! 7

2012-06-24 18:10:55
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このままではレティが死ぬよりも無惨な目に遭う!おお!ブッダ!まだ寝ているのですか!?「ブッダエイメン!」チルノが瓶を傾けた!ナムサン! 8

2012-06-24 18:11:44
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「……ダメよ、友達にそんなことしたら」ゴ、ゴウランガ!これは一体いかなるジツか!?チルノが持っていたはずの瓶が、サクヤの手に握られている!「何が入っているかは知らないけれど、回収させてもらったわ」 9

2012-06-24 18:13:10
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「お、おまえは!」チルノはサクヤの存在に気付き、声を張り上げた!「ドーモ、チルノです!レティを殺し、アタイの儀式まで邪魔をするのか!」「ドーモ、チルノ=サン。イザヨイ・サクヤです。レティ=サンは死んではいないわ……と言っても信じてもらえなさそうね」 10

2012-06-24 18:14:24
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「おまえが!レティを!ゆるさない!」チルノの周りを氷の柱が取り囲む!「いくよ、アタイのジツのしんずい……見せてやる!ツララオトシ・ジツ!イヤーッ!」冷気を放つ氷柱めいたダンマクが、サクヤに向かい飛びかかる!「イヤーッ!」サクヤは軌道を読んで回避した!しかし! 11

2012-06-24 18:15:38
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「イヤーッ!シモバシラ・ジツ!」「何!?」柱から雪の結晶めいたトゲが生え、回避を妨害した!チルノが放つ強い冷気によって、氷柱が成長したのだ!「レティとの練習の成果……これがアタイの新しいフーリンカザンだ!」 12

2012-06-24 18:59:48
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氷のトゲに包まれ、身動きのできないサクヤ。その隙を見逃すほど、チルノはバカではない!「いまだ!アタイの無敵のケルビン・ジツを食らえ!イヤーッ!」チルノからダンマクが放たれる!このままイザヨイ・サクヤは冷凍ネギトロめいた死体に変わってしまうのか!? 13

2012-06-24 19:01:40
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突如、ダンマクが動きを停止した!これはケルビン・ジツの一部……いや、違う!ダンマクだけではない!降る雪が!風が!チルノまでもが動きを停止している!そう、世界が……時間が止まっているのだ! 14

2012-06-24 19:02:29
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「私にこのジツを使わせるとは……たかがヨウセイ、弱敵と侮った私のミスだな」トゲを破壊し、氷柱の包囲網から離れながら彼女は呟く。これは一体どういうことなのか?静止した灰色の世界の中を、イザヨイ・サクヤは自在に動き回る! 15

2012-06-24 19:13:51
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「……エッ?」チルノは目の前で起こったことが信じられないというように目を剥いた。氷柱のトゲの中にいたはずの人間がいなくなり、突然飛んできたナイフで結界を破壊されたのだ。「アイエエエ!?ナイフナンデ!?結界ナンデ!?」 17

2012-06-24 19:14:29
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「ハイクを読みなさい」「アイエエエエエエ!」ナイフを首筋に突き付け、サクヤはチルノに通告する。「もしくは落ち着きなさい」「……アタイは、仇も取れず……こんな……!」「チルノ=サン、見なさい」サクヤはナイフを彼女の首筋から離し、指をさす。その先で、レティが目を覚ました! 18

2012-06-24 19:14:54
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「……チルノ=サン……?」「レティ!レティ!無事だったのね!てっきりあいつに殺されたんだと!」「バカね、ヨウカイは死んだら爆発四散するじゃない」「ア……そうだっけ?」レティはチルノの頭を撫でる。チルノは先程までの殺意が完全に霧散し、無邪気で幸せそうな笑みを浮かべた。 19

2012-06-24 19:15:30
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「レティ=サン、この終わらない冬に関して知っていることは?」「………ええ、あるわ。サクヤ=サン」「ダメ!言わせない!」チルノが会話に割って入る!「春になったらレティが消えちゃう!アタイはレティとずっといっしょに……!」「チルノ=サン?」レティは優しく諭すように語りかけた。 20

2012-06-24 19:17:36
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「これは異変なのよ。冬が終わらなければ、そのうち自然は力を失ってしまうわ」「レティ!」「ごめんねチルノ=サン。ちゃんと次の冬には帰ってくるから」「わかった、レティ……ユウジョウ!」「ユウジョウ!」レティは泣きじゃくるチルノを優しく抱き締めた。 21

2012-06-24 19:19:51
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「西の空の上に、冥界へ向かう結界があるわ」レティはサクヤに話しかける。「結界?」「ええ。その方向からたまに桜の花びらが混じって飛んでくる。たぶん異変の主はその方向よ」「ありがとう、レティ=サン。先ほどは申し訳ない」 22

2012-06-24 19:21:30