おはようございます。昨日のゼミのあと東華飯店で大川くんのゼミ発表慰労会と湯浅くんの書生見習い就任祝賀会をやって、そのまま映画見て、寝ちゃったら、朝までのあいだにいろいろなことが起きておりました。中之島図書館の廃止と増税法案で党内論議打ち切り。
2012-06-20 10:03:43二つの出来事に共通しているのは、「情理を尽くして説く」「合意形成をはかる」という構えが欠如していることです。たぶん「スピード感がない」ので、そういうことはしないほうが今ではスマートだということになっているのでしょう。
2012-06-20 10:06:04でも、「手続き的には正しいが、合意形成を怠って下された決定」は、それが物質化される過程で無数の障害物に遭遇し、無駄な時間を浪費したあげく、結果的には「ていねいに合意形成して決めた場合」に達成できるところに遠く及ばないものです。
2012-06-20 10:09:11「スピード感」と「スピード」は別物です。「スピード感のある政治」というのは、「そのように見える」イリュージョンに過ぎません。「スピード感のある政治家」たちはものごとの「自然になるべきすがた」とは違う方向に必死に押しやろうとしている。だから、いずれすべては水泡に帰すことになる。
2012-06-20 10:15:34僕は骨の髄までリアリストですから、「スピード感のある政治家」たちが犯しつつあり、これから犯すであろう無数の失政によって破壊されたものを「元に戻す」ためにいずれ投じなければならない時間と手間を惜しむのです。
2012-06-20 10:22:35AERAの原稿書きました。米政府提供の「汚染地図」を経産省と文科省が死蔵したために避難民が被曝したことについて。地図の重要性をわかっていながら、なぜ役人たちのうちに「住民の被曝リスクを最小化するためにデータを公開しましょう」と言うものが一人もいなかったのでしょう。
2012-06-20 14:01:34たぶん「原発事故の後に外国政府から提供されたデータの取り扱いについて」の規程が、省内の例規集には存在しなかったからでしょう。規程にないことについては判断を保留する。「小役人だけができる巨大な失敗」というものがあることを思い出しました。
2012-06-20 14:03:13前例のないこと、規程に定めていない事態に遭遇することはしばしばあります。そのとき「どうふるまっていいか適否の基準が示されていないにもかかわらず、適切にふるまうことができる人」がいます。私たちはそのような人のことを伝統的に「大人」と呼んできました。
2012-06-20 14:04:10私たちの社会が「大人を育てる」、「大人を識別する」、「大人を登用する」ということのたいせつさを忘れてしまってずいぶんになります。文科省は「キャリア教育」とか「グローバル人材育成」とか言う前に、なぜ省内に「大人」がいないのか、それについてすこし自省してみたらどうでしょう。
2012-06-20 14:07:34