クローズアップ現代「サイバー攻撃の恐怖~狙われる日本のインフラ~」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk
- toshihiro36
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<ナレーション> 1980年代まで多くの日本のインフラ企業は、制御システムに自前で開発した独自のソフトウェアを使っていました。しかし90年代半ばになるとコストダウンを図るため既成品への切り替えを進め、多くの会社が同じソフトを使うようになりました。
2012-06-28 21:21:00<ナレーション> さらに効率を上げるためインターネットにつなげたため、世界中と結ばれました。そこにサイバー攻撃がつけいる隙が生じたのです。世界中で同じソフトを使っているため、システムの弱点を発見しやすくなりました。
2012-06-28 21:24:43大津:制御システムというものは狙われないという潜在意識があったんですけれども。そういった聖域ではなくなってきたという実感があります。
2012-06-28 21:27:20<ナレーション> 攻撃プログラムの公開を予告したデジタルボンド社。その狙いは日本のみならず、世界のインフラへと向けられました。ゼネラル・エレクトリック社をはじめ名だたるメーカーの弱点を次々と明らかにし、それを突いた攻撃プログラムの準備を進めています。
2012-06-28 21:33:42ピーターソン:現在の制御システムは、本来あるべきセキュリティがないも同然です。それはまるで鍵をかけていないドアを開けるようなものなのです。
2012-06-28 21:35:53<ナレーション> 光洋電子は試行錯誤の上、予備のスイッチを使ってインターネットからアクセスできないようにする対策をとりました。タイムリミット1週間前のことでした。その後、攻撃プログラムは公開されましたが、現在のところ被害は確認されていません。
2012-06-28 21:39:17生田:このようなサイバー攻撃に晒されるんだと。我々のような産業機器メーカーでも、このような攻撃の対象になりえるんだということを…今回たいへん肝に銘じました。
2012-06-28 21:41:44スタジオに戻ります
森本:スタジオにはインフラのサイバー攻撃に詳しい、電気通信大学教授の新誠一さんにお越しいただきました。新さん、いまVTRではデジタルボンド社が攻撃プログラムを公開することによってのサイバー攻撃の恐怖をご覧いただいたんですが、インフラへのサイバー攻撃は実際にはどんな被害が?
2012-06-28 21:47:10新:有名な事例ですと、オーストラリアの下水道が無線LANシステムを通して攻撃されたという事例があります。この時には下水道が詰まったり、汚水があふれたりという大変な騒ぎになりました。
2012-06-28 21:50:16新:生産システムにウィルスが侵入いたしまして、生産が1日できなかったという事例があります。これは生産ができないので、数億円規模の被害になりますね。
2012-06-28 21:57:28新:やっぱりインフラというのは一番影響が大きい。破壊活動としてみたら、非常に影響力があるのがインフラなんですね。やっぱり国民の皆さんは安全・安心に生活したい。そういうところを攻撃してくるというのは、ある意味で騒乱を起こすということもございますし。
2012-06-28 22:02:20新:はい。インフラ以外の制御システムですと意外に身近にあるんですね。エアコンや冷蔵庫も制御システムで動いてますし、普通の一戸建てですと100個ぐらいの制御システムがある。それに囲まれて生きていると思っていただいて良いと思います。
2012-06-29 06:14:22新:いままでインターネットに接続するということを考えてこなかったんですよね。こういうサイバー攻撃をされるという認識がありませんでしたから、無防備だったというのが事実のようですね。
2012-06-29 06:23:13