組織を統合するにはどうすればよいか、ご存知ですか?
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(1)まず、企業とは一口にいって闘争集団と規定できます。つまり、社会の課題や期待といった外圧(会社の外からの圧力)に対して、応える(適応する)という“闘い”をすることが目的となります。その闘争に勝利するために組織統合する(一致団結する)ことが必須要件になります。
2012-06-30 22:17:49(2)言い方を変えれば社会の課題や期待といったものを組織として共有することが、組織統合には欠かせないということです。但し、それだけでは組織は機能しませんし、そもそも何が自社が取り上げるべき課題なのかの判断がつかないと話になりません。
2012-06-30 22:18:16(4)そんなものが効くわけがないという声が聞こえてきそうですが、こうした価値観の共有が図られていると、あらゆる面で行動規範が整ってきます。現場に大幅な権限を持たせブランド力を向上させているリッツカールトンやジョンソン・エンド・ジョンソンなどはその好例です。
2012-06-30 22:20:40(5)クレドの共有が効果的な理由は、自社の経営理念と顧客・取引先の要望・期待といった外圧とを整合することで社員誰もが同じ課題認識として共有され易くなるためです。それは従業員個々の主体性を育み、コミュニケーション時間とコストを大幅に下げる可能性があります。
2012-06-30 22:21:02(6)更に、組織統合という点では以下3つの共有を図っていくことが重要です。1つは「集団課題」、2つ目は「集団課題に対応した各自の役割」、3つ目は「各自の役割に対する評価」です。
2012-06-30 22:21:24(7)「集団課題の共有」とは、自社がどこで社会に価値を提供しているのか、今後、どう貢献していくのか、その為の解決すべき課題は何か、といった点を職位など関係なく皆が理解し、自身の所属部署など身近な組織課題との整合を含め共有していくことにあります。
2012-06-30 22:21:53(8)「集団課題に対応した各自の役割の共有」とは、先の「集団課題の共有」が図れた先に自ずと出てくるもので、課題を解決するためにどう役割を担っていくか、ということの共有です。
2012-06-30 22:22:17(9)「各自の役割に対する評価の共有」は、共有した各自の役割をどれだけ果たしているかという評価を皆で共有するということです。これら3つの共有ができてこそ、不満や不公平感もなくむしろ、互いに高め合う闘争集団として統合できるわけです。
2012-06-30 22:22:36(10)そして、付け加えれば、これら3つの共有を図っていく上で、集団コミュニケーションの中で「意思決定」「情報共有」「アイデア創出」といったことが恒常的になされていくことが必要となります。
2012-06-30 22:22:56(11)では、どうやってクレドや課題、役割、評価の共有等々を図っていけばよいのでしょうか。しかも、クレド以外は時々刻々変わっていくものです。そこで、代表的な集団コミュニケーション手段である「会議」「社内ネットワーク」について考えてみたいと思います。
2012-06-30 22:23:16(12)殆どの企業では日常的に「会議」が行われているでしょう。会議はFacetoFaceなので、メールや資料だけでは分からない情報も互いに読み取れたり、会議前後のアンフォーマルな会話も含め、密度の濃いコミュニケーションができるという効用があります。
2012-06-30 22:24:49(13)ただ、時々刻々変化する課題や役割、評価等々を共有していくのに会議で間に合うのでしょうか。最近は「脱会議」などの本がベストセラー入りしているように、会議の多さが本来の業務を阻害しており、無駄な会議を見直そうという機運も強まっているようです。
2012-06-30 22:25:12(14)実際、日本の25~39歳のエンジニアが会議に出る頻度は1ヶ月当たり6.2回、1回の会議時間は平均79.3分、仮に額面35万円の給与なら、1万6670円、該当社員が10名いれば毎月17万円近いコストになります。その費用対効果が問われているともいえます。
2012-06-30 22:25:32(15)会議の原型について触れると、そもそもは円形の対面による臨戦会議にあったといわれています。そこでは非常に緊迫した空気の中で出席者全員が臨み、よくある結論先送りや、うやむやといったことはまずなかったと考えられます。
2012-06-30 22:25:50(16)つまり、会議とは明確な課題が共有されていて切迫感や緊迫感が高まった中でこそ、価値を発揮し有意義なものになるといえそうです。ということは、「会議」の出席者には予め解決すべき課題・目的が事前に周知徹底されていなければならないということになります。
2012-06-30 22:26:10(17)一見、当たり前のようですが、こうした事前の会議目的・課題の共有化がなされていないケースは実はかなり多いといわれています。その大半は当事者の怠慢かもしれません。ただ、実は会議目的・課題を明確にし難いという現代社会ならでは困難さもあります。
2012-06-30 22:26:36(18)会議目的・課題を明確にし難い背景とは、冒頭に挙げた物的飽和した現代においてはパラダイム自体が転換し、未明の課題が増えているため、特定部署や経営層のみの会議などを設定してもなかなか答えが出ないのです
2012-06-30 22:26:55(19)従って、明確な目的・課題がある場合は会議は有効であり、ファシリテーション術などを身につけることで生産性は高められますが、目的・課題を明確にできないケースでは“会議の限界”がより露わになる可能性があります。
2012-06-30 22:27:29(20)メールやチャット・社内SNS、社内ブログなどの活用は組織内では会議同様に日常的なものとなっており、20年前に比べると、コミュニケーション量は爆発的に増加していると考えられます。
2012-06-30 22:29:11(21)これらは大量にやり取りが発生するがゆえに、文章を打つにも読むにも時間が掛かります。また社内メールではMLやCcで受信すると、直接には関係しないようなものも大量に届くことになり、その取捨選択でも一苦労するということになります。
2012-06-30 22:29:37(22)更には、本当に送信したメールが当人に読んでもらえたか、伝わったかなど分からないことも多いということも問題かもしれません。
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