Chivalreaperの英語講座:加算不可算のココロ

@Chivalreaper の受験勉強の教えてくれない英語の解説。
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Chivalreaper @Chivalreaper

さて、腰を据えて今日も英語のお勉強。今日のテーマは『名詞』。つまりここで重要になってくるのは、『数えられる、数えられない』の概念と、日本人にとって不慣れな概念『冠詞』についてしっかりと理解、それからそれを実際にかなりの確率の高さで使いこなせるようになることです。それでは参ります。

2012-06-30 22:37:56
Chivalreaper @Chivalreaper

まず名詞には色々なものがありますが、そんな分類を覚えても文法学者になれるだけなので、ほとんどの人には必要ないでしょう。では何が重要なのかと言いますと『数えられる、数えられない』の区別をしっかり付けることです。文法用語では『可算名詞』、『不可算名詞』と呼びます。気軽に考えて下さい。

2012-06-30 22:38:05
Chivalreaper @Chivalreaper

さて『数えられる、数えられない』は英語の世界では如何にして区別され、認識されるのか。簡単に言いますと、基本は『特定の形の有無』、です。つまり形のあるものは、数えることができますが、反対に形のないものは、数えられることができないので、例えばグラスなどを使って一杯二杯などと数えます。

2012-06-30 22:38:15
Chivalreaper @Chivalreaper

例えば林檎ならば、ボク達がそれぞれ想像したとしても『林檎とはこういうものだ』という『共通認識』、『共通イメージによって浮かぶ形』があるでしょう。同じように、にんじん、本、机、冷蔵庫、部屋などもそれぞれ、個々に『この形だろうなぁー』という認識は、人によってあまりずれたりはしません。

2012-06-30 22:38:22
Chivalreaper @Chivalreaper

英語ではその形の有無で数えられるものを認識しているわけです、つまり言い換えれば『輪郭がハッキリしているもの』そういうものは数えられるわけです。さて反対に水などの液体物、チーズや、紙、雨、それから光、愛や狂気、など『特定の形のないもの』『抽象的で具体性のないもの』は数えられません。

2012-06-30 22:38:30
Chivalreaper @Chivalreaper

時々『紙はどうして数えられないのか』と聞かれることがあります。特定の形があるじゃないか、そんな風に仰る方がいらっしゃいますが、それはちょっと無粋というものです。何故なら、ボクたちが普段使用している紙というものは、便宜的に、使いやすいようにあの長方形型(もしくは正方形)なのですよ。

2012-06-30 22:38:38
Chivalreaper @Chivalreaper

分かりますか、正方形の紙を破っても、細切れにしても、紙は紙なのです。鋏で切って好きな形にくり抜いても、折り紙を折って鶴を作っても、紙の本質は変わらないわけです。紙には本来『特定の形』なんてものは存在しないんですよ。ここまでは中学生レベルの認識です。さ、ここからが加算不可算の真髄。

2012-06-30 22:38:48
Chivalreaper @Chivalreaper

さっきまでのお話は基本中の基本で、これからの話はそれをきっちり踏まえた上で聞いてください。では本題。『加算』だろうか『不可算』だろうか?を考える時に一番大事なこと。その区別は『厳密に単語の種類で異なっているわけではない(驚)!!!』ということなんです。一体どういう事なんでしょう?

2012-06-30 22:38:57
Chivalreaper @Chivalreaper

例えば『玉ねぎ』は…数えられます。でしょう?onions、数えられるので、英語の約束複数の数えられる名詞には基本的にsを語尾に付けることが出来ます。でもこれは絶対のルールではありません。玉ねぎはいつも数えられる訳じゃない、要するに玉ねぎも『不可算名詞』になる時があるって意味です。

2012-06-30 22:39:06
Chivalreaper @Chivalreaper

実際に例で確認してその感覚を掴んでいきましょう。I need to buy a few onions. v.s I don't like onion in any soup. 前者は『玉ねぎ買わなくちゃ。』で、後者は『スープに入ってる玉ねぎが嫌い。』です。この違いは何でしょうか。

2012-06-30 22:39:14
Chivalreaper @Chivalreaper

加算か不可算かを見分ける基本は『特定の形が有るかどうか』でした。それを踏まえてさっきの二つの例文をよーく見て、想像してみてください。前者では玉ねぎの形、あのちょっとコロコロした、それでいてニョッキリと天辺からツノが生えたような、そんな特定の形が思い浮かびます。想像力使って下さい。

2012-06-30 22:39:24
Chivalreaper @Chivalreaper

でも後者は『スープに入っている』んですから、きっと細かく切ってありますよね?スープに入れる玉ねぎをスライスしたり、みじん切りしたりしないで、そのまま入れる料理人って、普通この世界に存在するんでしょうか?(いたらスマソ)ほら、前者と違って玉ねぎの特定の形がない。だから数えられない。

2012-06-30 22:39:32
Chivalreaper @Chivalreaper

そういうわけで『特定の形があるのか、ないのか』は『単語で決まるわけではない』という今日の最初の重要ポイント、理解していただけましたか。そう考えると、『名詞が加算になるのか、不可算になるのか』は話し手の意識の違い、状況のよって起こるんだ、という理解をしなければ柔軟に対応出来ません。

2012-06-30 22:39:41
Chivalreaper @Chivalreaper

なので最初の原則『特定の形があるか、それとも無いのか』は名詞によって決まるわけではないのですから、本当は丸暗記してもしょうがないわけです。本当に必要なのは、想像力です、それからたくさん練習することですね。ここからは色々なものが形を得たり、それから失ったりする例を挙げていきますね。

2012-06-30 22:39:50
Chivalreaper @Chivalreaper

まずは、形あるものが形を失うパターン。I really love the two cars. v.s I came here by car. ここで話題になっているものはもちろん、carが加算か不加算か、というお話ですよね。前者は形がハッキリしています。自分の二台の愛車です。ね。

2012-06-30 22:39:58
Chivalreaper @Chivalreaper

問題は後者。by car、ここでは『車という手段』の意味です。つまりここでは車の特定の形うんぬん、よりも車という『手段』の方に焦点が当たっているので、話し手の頭の中には『特定の形を持った車』という意識がないのです。他にもby trainなど特に電車の形を意識する必要はありません。

2012-06-30 22:40:06
Chivalreaper @Chivalreaper

I usually go to bed at 11pm.のベッド、は不可算になります。大抵夜11時に寝るんだ、のようなことを言っています。bedに特定の形は必要でしょうか?寝るのにある特定の形のあるベッドが必ずしも必要でしょうか?床でもこの人は11時に寝てしまうのではないですか。

2012-06-30 22:40:14
Chivalreaper @Chivalreaper

さらに練習です。I heard that there are lots of universities in this town. v.s I used to go to university in Sydney. はどうでしょうか。前者は大学の数、つまり大学という建物の事です。

2012-06-30 22:40:22
Chivalreaper @Chivalreaper

反対に後者は『シドニーで大学教育を受けていた』という意味になりますから、その大学の形や、名前、そのような『特定で形のあるものという意識』で、この話し手は話していないわけなので、数えられない名詞になっています。どうでしょうか、少し話が難しいですか。じゃあ最後にこのパターン最後の例。

2012-06-30 22:40:32
Chivalreaper @Chivalreaper

There is no room in my heart to deal with all the problems. v.s This house holds two rooms. 全ての問題に対処できるほど心に余裕ないよ。と、この家には二部屋ある。ですね。きちんと訳せました?

2012-06-30 22:40:39
Chivalreaper @Chivalreaper

みなさんも大丈夫と思います。つまり加算か不可算を使いこなすには『特定の形が話し手の頭の中に意識されているかどうかを知ることが必要』でした。後者には、こう二つの部屋が仕切りを持ってきちんとした形があるのが頭に浮かびますね。でも前者にはスペースがあるという意味なので形が無いんですよ。

2012-06-30 22:40:49
Chivalreaper @Chivalreaper

慣れてきたところで、ここで問題。My family is having a chicken/chicken for dinner.さぁさ、どちらを選びますか?…ボクだったら後者ですかねぇ。何故って?だって食卓で鳥の丸焼きを食す機会なんて、なかなか無いですからねぇ…。そういう感覚!

2012-06-30 22:40:58
Chivalreaper @Chivalreaper

さて次のパターン。これは形の無いものが形を得るパターン。Conversation is important for relationships. v.s I had a nice conversation with a gorgeous girl. さて、これらの違いは何なのか。

2012-06-30 22:41:15
Chivalreaper @Chivalreaper

前者は『会話というもの(概念)』という意味で、後者は『美女との会話(一回の特別な機会)』という意味なので、後者には具体的な輪郭を感じられますよね。その始まりがあって、終わりがある、その美女との楽しい会話が具体的なものとして、感じられるでしょう。前者にはその輪郭が感じられませんね。

2012-06-30 22:41:24
Chivalreaper @Chivalreaper

同じようにShe has just got over many bitter experiences. みたいに『経験というもの』という意味ではなくて、それがくっきりとした輪郭を持つと、彼女はその沢山の苦い経験を乗り越えてきたのように、その苦い経験一つ一つが数えられるんですよね。

2012-06-30 22:41:33