福島でのWBC調査に関する評価 島薗進氏のつぶやき

東電福島第一原発事故により起きた住民の内部被爆を調べたため、ホールボディカウンター(WBC)検査が行われています。WBCで出てきた数値をどう評価するかに関して、宗教学者 島薗進氏が連続ツイートをしました。
11
島薗進 @Shimazono

1WBC調査評価。早野龍五氏(東大)がWBCによる内部被曝調査を踏まえ福島の内部被曝線量はチェルノに比べて桁違いに小さいと述べてる事につきここで疑問を述べたが、続きは7/5の東大文多分野演習でということになっている。もっとも大きな問題点は早野氏も認めてきた従来のデータの不確かさ。

2012-06-30 10:41:27
島薗進 @Shimazono

2WBC調査評価。チェルノでのWBC調査は初期段階ではまれ。今なされているものですら遮蔽はせず線量過大評価の可能性が高いのでは?こうした条件下で行われたチェルノ内部被曝推定は福島との比較対照データとしてどこまで信頼できるのか?データの補正を行う可能性はないのだろうか?

2012-06-30 10:44:12
島薗進 @Shimazono

3WBC調査評価。現在の福島での内部被曝が抑えられてるとの推定を支えるデータは出て来てる。政府データはアバウトで危ういことは早野氏も述べているとおり。他方、早野氏の協力も得つつ丁寧な問診・診療とともに行われている南相馬の坪倉医師(東大医科研)のWBCデータは信頼度が高いのでは?

2012-06-30 10:44:54
島薗進 @Shimazono

4WBC調査評価。現在、福島での内部被曝が抑制されているらしいことは明るい知らせ。だが原発事故後の内部被曝全体をそこから楽観できるか?昨年秋までの吸引、食品摂取による内部被曝は坪倉氏も述べるように高かったかも。また比較対照であるチェルノでは内部被曝線量の過大評価の可能性がある。

2012-06-30 10:45:24
島薗進 @Shimazono

5WBC調査評価。チェルノ被害については多様な評価があり、がん以外の疾患については専門家の見解が大きく分岐。ウクライナ政府報告等ではチェルノブイリでは低い水準の内部被曝で被害が出てるという推定も十分可能。推定の困難性は重々承知した上で、データ比較の基礎の批判的検討は重要。

2012-06-30 10:45:58
島薗進 @Shimazono

6WBC調査評価。こんな問題を考慮するとWBC調査の現段階で福島原発災害による内部被曝健康被害はひじょうに低いだろう、あるいはほとんど無視できるほどだろう等と評価するのは時期尚早。坪倉氏(東大医科研)はそう述べてると私は受け取る。早野氏の見解は7/5多分野演習で確かめたい。

2012-06-30 10:47:06
島薗進 @Shimazono

7WBC調査評価。この問題に私が大いに関心を抱く理由は、原発事故以来、事態の科学的評価に関わる専門家が、多様な評価がありうるのにそれらを無視して、ある種の安全論を説き続けその為に科学者・専門家への信頼を大きく損なってきた経緯があるから。分からない事柄への性急な断定は「?」(以上)

2012-06-30 11:14:37