小説用突発文章術講座4
句点は文章のサイズを制御する重要なシンボルである。これをどの頻度で配置するかは、文章の読みやすさを左右するし、文章を記述する人間の特性を多少なりに匂わせることが出来る。
2010-07-04 21:18:40例1: 句点は文章のサイズを制御する重要なシンボルであり、これをどの頻度で配置するかは、文章の読みやすさを左右するし、文章を記述する人間の特性を多少なりに匂わせることが出来る。
2010-07-04 21:19:52例2: 句点は文章のサイズを制御する重要なシンボルである。これをどの頻度で配置するかは、文章の読みやすさを左右する。そして、文章を記述する人間の特性を多少なりに匂わせることが出来る。
2010-07-04 21:20:43さて、原文 例1 例2 と並べてみてみよう。原文を基準にすると、例1では取りとめもなく語っているような印象があり、例2では比較的明晰に語っている風に見えはしないだろうか?
2010-07-04 21:23:56例1では3つの要素(サイズの制御 配置の効果 著者の雰囲気)を一文で纏めて語っている。このため、若干解り難いし読者を煙に巻こうとしている雰囲気を感じるかもしれない。一方、例2では一つの文で一つの明言がされている。やや自信に満ちている風を感じまいか。
2010-07-04 21:28:52この効果は、文面の中でどの程度の頻度でどの文末が出現するか という点に依存する。つまり、例2では断定調が繰り返された結果、やや独断的なキャラクターを匂わせることができた ということである。
2010-07-04 21:32:123つ4つ5つ…と盛り込むのは禁じ手かと言われれば、そうでもない。多数盛り込んだ際得られる効果は勿論ある。思考の流れが続いていることをアピールする効果だ。
2010-07-04 21:43:36つまり、区分も峻別も出来ないような思考が延々続いている という雰囲気を言外に匂わせる事が出来る。これを使えば、語り手が深く思考している 或いは錯乱の余り取り留めない思考に陥っている と言った状態を言外に記述できるのだ。
2010-07-04 21:45:30読点については、悲しいかな一つの記号が少なくとも二つの用途を担っている。一つは句点よりやや弱い文の分断を示す、もう一つは息継ぎを意識させる といったところだろうか。
2010-07-04 21:53:13一つ目の効果は、文内に2つ以上の明言を含む場合の話で、これにより個々の明言を関連性をある程度保持したまま個別であることを意識させることが出来る。
2010-07-04 21:56:24