たかはづゾンサバ・その1（※ちょっと特殊ルール）

5日目(2012.07.13)

葉月（HP93・お菓子／食糧183）

葉月の手記
軍事基地が思った以上に居心地がいい。というか、決して良い環境というわけではないが、これまでと比較して相対にマシなのは明らかだった。だがいつまでもここにいるわけにはいかない。俺らは基地をあとにすることにした…が、その前に一悶着あった。基地の入り口からフラフラと歩いてくる者がいた。軍人のようだ。足を噛まれたらしく、このままだといずれ俺もあいつらと同じゾンビになっちまう…！と震えていた。治療薬を渡せば助かるがあいにくと他人に構ってる余裕はない。だが高宮は治療薬を俺に押し付け、一言、渡そう、と。自分のことを考えろと叱ったが、高宮は一向に引かない。ああ、あの目だ。死んだ魚のようなくせに、深くて底が知れない。しぶしぶ了承した。代わりに重要そうなカードキーらしきものが手に入ったため、かろうじてよしとするが…。

上記結果にいたるまでの経緯

※そんなわけで、高宮の治療薬がクリアフラグAに化ける。

高宮（HP88・老軍人／食糧180／クリアフラグA）

高宮の手記
葉月が俺から目を逸らす。自分から会話をしてこないし、相槌もそっけない。当然だ。葉月が嫌がることをしたのだから。でもそれは俺と葉月が違う考えの持ち主というだけであり、また俺がそういった行動しか知らないというだけの話である。これまでとなんら変わりはない。基地を出てから、会話もなく辿り着いたのはホームセンターだった。なにか使えるものはないかと物色したら、寝袋を見つけた。さらさらとしていて、それなりに高いものだというのがなんとなくわかる。ぼんやりと触っていたら、傍らの老軍人が口を開いた。「お前の判断は正解ではないが、間違っているわけでもない」その言葉からは、優しさが感じられた。長年生きてきた人だ、酸いも甘いも様々体験してきたのだろう。少しありがたかった。

結果

6日目(2012.07.14)

高宮（HP88・老軍人・寝袋／食糧178／クリアフラグA）

高宮の手記
俺たちはどうやら繁華街に来ていたらしい。様々な商業施設が建ち並ぶ。書店、激安量販店、ファストフード店、薬局。なにげなく通い、なにげなく買い物をしていたありとあらゆる店が、すべて懐かしい。ほんの一週間程度のことなのに、もう何十年もあの日常から離れていたように感じる。あまり行ったことのないカラオケボックスにだって、じゅうぶんに懐かしさを感じた。もしかしたら、ある一部屋でちょこんとソファーに腰掛け、じっとテレビ画面を見つめていたあのゾンビも過去を懐かしんでいたのかもしれない。もし彼らに知性があるとしたら、彼らは一体なにを考えているのか、少し覗いてみたいとは思う。ところで、今日も相変わらず葉月は俺と話そうとしないのだけど、昨日とは少し様子が違うような…？

葉月（HP93・お菓子／食糧175／クリアフラグA）

葉月の手記
店があれば、そりゃあ家もあるわけで。繁華街を抜けた先にあったのは、住宅街だった。しかもそれなりに年収のありそうな、家と呼ぶより邸宅と呼んだほうが相応しそうな立派な住宅が並んでいる。しかし今となってはどの邸宅ももぬけの殻…ではなかった。一軒だけ、人が、一家がいた。大黒柱の父親とその妻、すでに大きい子供が三人と、全員が銃、斧、はたまたスコップなどで完全に武装していた。彼らは、食糧をいくらか渡せば一晩泊めることができると申し出てきた。悪くない。が、結局断った。間違いだったとはいえ、最初俺をゾンビだと思って撃ってきた奴らのことを信用できる気分ではなかったし、それに、同じ屋根の下で初対面の人間と過ごせる気が今日はしなかったのだ。

結果

7日目(2012.07.15)

ターニングポイント到来。

葉月（HP93・お菓子／食糧173／クリアフラグA）

「ははっ…ははははっ！ あー…忘れてた…こんな感覚だったっけなぁ…。なあ、お前ら、楽しい？ 俺は楽しいよ？ でもお前らのその顔、楽しくないよなぁ？ ぜんっぜん楽しくないよなぁ？ そりゃそーだよ！ 恐怖に蹂躙されてんだからさ！ どんな気分だ？ ん？ 首根っこ掴まれてる？ 断崖絶壁に立たされてる？ それとも銃か？ 毒ガスか？ 生き埋め？ 電気椅子？ まあどうでもいいんだけど！ だって、お前らもうすぐ死ぬもんなぁ…ゾンビになって、アホみてーにうーうー唸りながら生きてる奴襲いはじめるんだもんなぁ…まったく…くっだらねぇ！ 人生最後の恐怖を奴らに捧ぐだぁ？ まっぴらごめんだ！ もったいねぇ！ だから、さ、それ、俺にくれよ…？ なあ？ 俺がその恐怖、もっともっと、派手に華麗にしてやんよ！」
(この日の葉月の手記はない。書かなかったようだ)

高宮（HP88・老軍人・寝袋／食糧181／クリアフラグA）

高宮の手記
どうりで様子がおかしいと思ったら。俺と意見が食い違う程度でこんなに拗ねるはずがなかったのだ。もう少し早く気付くべきだった。「葉月！」呼びかけてはみたが、こうなっては止まらない。無理やり葉月の腕を掴んで走り出す。背後で不服そうな声がなにかを訴えているが、構わず走り、近くの廃屋に飛び込む。「なんだよ高宮ぁ、俺ちゃんと頭斬り落としてたのに？ しかもせっかく見つけた鉈落とすしさー」息を整えつつ、ゆっくり葉月のほうを向く。と、奴に胸倉を掴まれ壁に叩きつけられた。返り血の飛んだ顔がぬっと近づく。鼻をつく鉄の臭い。紛れもなく人間の。「それともなぁに？ お前が代わりになってくれんの？」そして今度は床に投げつけられる。衝撃で床が抜け、俺は一段低いところへと落ちた。「でも俺、お前に死なれるの困るんだよなー。こんなとこじゃ尚更だし」にたぁと笑う葉月。そして俺の視界から消える。老軍人が何か言いたげな顔で手を差し伸べてきた。その手を握り返し、俺はひとりごとのように言った。「葉月は…葉月朔という存在は、人を殺すんだ」

結果

8日目(2012.07.16)

公式イベント・白き猛襲スタート…しかし館を発見してすらいないのでスルー。
そして再び投下し忘れるとかいうミス。

高宮（HP83・老軍人・寝袋／食糧179／クリアフラグA）

今日の高宮鶫：【戦闘】まっしぐらにこっちに向かってくる影・・・生存者か！？　いや、足の速いゾンビだ！　逃げるのも攻撃を当てるのも難しい！　８のダメージ！　食糧：－２

高宮の手記
葉月は人を殺す、というのは冗談でも言葉のあやでもなく、本当に葉月は人を殺す。ただ本人曰く、殺人狂とは違うらしい。自分が見たいものを追い求めると殺人という結果になることが多いだけのことらしい。だけど周りからしたら同じだ。朝になっても葉月は昨日のままだった。妙に穏やかで、妙に軽やかで、目がキラキラとしすぎているあまり恐怖を覚える。早く満足して元に戻ってほしいが、この状況だとそれも難しそうである。というのも、「だってゾンビって感情ねぇじゃん。つまんねーの」地面に打ち倒した、おそらく昨日の暴徒のうちの一人の成れの果てであろうゾンビの頭蓋骨を、ごしゃっと踏み砕く葉月。このゾンビ、やたらと足が速くて、俺が老軍人の助けを借りつつギリギリで応戦していたところを、葉月が涼しい顔であっさり倒してしまったのだ。頼りになるのは確かなのだが、とはいえ。「あー…やっぱり生きてるうちにやっときたかったなー。高宮が止めてなけりゃなぁ…」正直、ゾンビより厄介だ。

ハイな葉月（HP83・お菓子／食糧177／クリアフラグA）

今日の葉月朔：【アクシデント】生存者たちとショッピングモールにバリケードを築き立てこもるが、一人のミスでゾンビたちが侵入！　大混乱の中、命からがら逃げ出した。８のダメージ、食糧：－６

「あー…やばい。ゾクゾクする。最高。まさかこんなものが見れるとはなぁ…。バリケードはバリケードでよかったよ？ ゾンビどもに接触しなくていいのは素直に嬉しいしな。だけどそっからが秀逸だったなぁ…一つのミスが、全体的な綻びに！ いやぁこれ以上ないってくらい見事だったなぁ…惜しむべきは俺も逃げる側だったってことかな…。まあそれはそれでいーんだけどさ、やっぱり追いかける側のほうが楽しいのは真理だよなぁって…ん？ あー、これ？ いつのまにかひっかかれてたみたいでさ。痛くねーからだいじょーぶ。にしても血の色って綺麗だよなぁ…真っ赤でさ。懐かしいな。あの夏。暑かったな。セミもうるさかったし。お前の血の色も、なかなか綺麗だったよ」
(この日も葉月の手記はない)

結果

9日目(2012.07.17)

ハイな葉月（HP75・お菓子／食糧171／クリアフラグA）