備忘録 [2012/07/10] : 銅大氏による「面白さの実績を作るには」

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銅大 @bakagane

此の木よしるさんの『こみっくすたじお』4巻の『20話 ネーム直し』が、ちょっと不意打ち的に、漫画家漫画として良いエピソードでありました。編集さんが、『俺が言ったこと、そのまま直してどーすんだよ! 面白くしなきゃ意味ないだろうが』というのは良く分かる!なかなか通じないのも合わせて!

2012-07-11 01:18:22
銅大 @bakagane

面白くないところを、「こうしたらどうか?」つうのは、私もアドバイスとしてよくやりますが、これを漫然と繰り返すと、このエピソード冒頭の主人公のように、「ダメだ……もう何が面白いのかわからなくなってきた」になります。創作者が自分の「面白い」に自信喪失しちゃうわけです

2012-07-11 01:20:28
銅大 @bakagane

面白さ、というのは宝石の原石のようなもので、放りだせば勝手に輝きだすものではありません。その面白さを伝えるためのカットとか磨きとかがないとダメなわけです。ある程度の実績がある人は、「俺がこうやれば」があるのでいいのですが、実績がないと、たいてい迷走します

2012-07-11 01:22:28
銅大 @bakagane

ここでの実績というのは、「ウケた経験」でもいいわけです。バカ話をして「ウケ」たなら、その時の自分の語りが実績になります。そういう足がかりがないまま、「面白くしないとダメだろうが」つうても、どうやれば面白く「なる」のかが分からず、迷走しちゃうわけです。

2012-07-11 01:24:08
銅大 @bakagane

自分の中にある面白さを信じ、それがどうやったら伝わるかを考える。創作の基本はそこにあろうかと思います。伝わらないからといって、自分の中で、「コレが面白い」を疑いはじめては、伝わるものも伝わらなくなります。実績がない人にダメ出しを繰り返すのは、そういう点で危険ではあります

2012-07-11 01:27:41
銅大 @bakagane

(ここでニヤリと笑い)創作の素人さんでも比較的簡単に「実績」を作る方法といたしまして、TRPGのマスターをする、というのがあります。キャラクターとかを一部プレイヤーに外注する形になりますが、これでウケがとれるとそのセッションが「実績」になります。騙されたと思ってぜひ!

2012-07-11 01:37:59
銅大 @bakagane

GMをやっていると、人が面白さを感じるのは、壮大だったり、緻密だったり、超人的な技巧で生み出されるところにだけあるのではなく、もっとくだらない、幼児の前でほっぺた潰して「あっぷっぷー」とかやるような芸にも、涙流すほど笑い転げたりする、というのが分かってきます。ようはタイミングです

2012-07-11 01:44:08
銅大 @bakagane

Fate/Zeroで、キャスター青髭も言っておりますように、感情とは鮮度が第一です。希望を抱いたからこそ、絶望が深くなるように、心の動きのアップダウン、緩急とかテンションとかが、喜怒哀楽を、そして面白さを生みます。受け手の心が死んでいては、どんな芸も効果を発揮しません

2012-07-11 01:47:04