2012年7月13日第2回 学習する市民の会 平野 邦夫 議員回答

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平野 邦夫 議員

2012年6月21日「第48号議案 武雄市図書館・歴史資料館設置条例の一部を改正する条例」

反対

質問1

図書館のミッション(使命)は何だと思われますか。図書館と義務教育は、人として生きる基本としての「知」を誰もが身につけるができるように無料の原則になっています。
また図書館は「民主主義の砦」といわれています。
あなたにとって図書館とは。

回答

図書館は知る自由をもつ国民の基本的人権の一つと考えます。
したがって資料と施設を提供することを最も重要な任務を担っていると思います。
議会での発言を準備する中で時々利用している。

質問2

今回の計画では、喫茶や本や文房具の販売など図書館本来の業務でないメニューがありますが、そのメニューは道路一つ隔てた「ゆめタウンたけお」の施設内に既にあります。
図書館を増築してまで、その部分(商業的空間)を抱え込む必要はないと思いますが。

回答

図書館は子どもから大人まで生涯にわたって学びの場であって教育施設であります。
株式会社等が経済活動を通して何らかの利益を追求すべきではないと思います。

質問3

365日休日なしの開館だそうですが、建築物にも図書にも人間にもメンテナンスの時間が必要です。
その時間を確保する事が、活き活きとした図書館運営につながります。
図書館全体が疲弊しないように考えてやることが必要ではないですか。

回答

午前9時から午後9時までの開館と365日の開館が市民的価値を高めると説明されていますが、必ずしも量だけで判断されるべきではないと思います。
司書の仕事業務は必ずしも雑事で片付けられるものではなく、整理の時間も必要であり、市民ニーズに応えるためには、もっと協議が必要であると考えます。

質問4

旧山内町・北方町への図書館サービスはどうなるのでしょうか。
伊万里市では、2台の自動車図書館が保育園・学校・老人施設などを巡回し、日常的に図書館に行くことができない子どもやお年寄りへ図書館サービスを届けています。
全域平等のサービスを指定管理者に求めることができるのでしょうか。

回答

民間の指定管理者は当然コストを考えます。
教育の機会均等の原則は公共だからこそ、市民ニーズに応える立場で実施されるべきであろうと考える時、全域平等サービスが可能か疑問です。

質問5

子どもたちの学びの支援や図書館ネットワークは大丈夫でしょうか。
武雄市は平成19年に「子ども読書推進計画」を策定しています。読書啓発などには司書の専門性が欠かせません。
また、図書館は単体では限界があり、国会図書館など他の図書館とのネットワークで成り立っています。
今回のように効率性だけが強調されると、それらが切り捨てられる恐れがあると思いますが。

回答

県内の図書館ネットワークがこわされることが考えられます。
Tカードの導入・Tポイントの付与がその典型ではないでしょうか。

質問6

万一、指定管理者が撤退した場合の責任はどうなるのでしょうか。
図書館は基本的に利益を生む施設ではないので、全国的に導入後に撤退した事例もあります。
今回は施設改修も伴っており、万一の場合に最終決定者としての市議会の責任が問われることになりますが。

回答

指定管理者制度の期間は一応5年と定められておりますが、一度導入されたら一年毎の報告はあっても、これまでのように予算ごとに議会がチェックする機能が基本的になくなります。
したがって導入するまでの議会での審議が重要であり、導入後は議会の監視機能と市民サービスがはたして向上しているのかの立場と、その責任が議会に求められると考えられます。

質問7

歴史資料館を現在地から動かせるでしょうか。武雄市文化会館と図書館歴史資料館は40年前の武雄文化施設群構想からスタートしており、その計画は歴史的遺産である鍋島屋敷の敷地再生と鍋島茂義候の顕彰も含まれています。
茂義候鋳造の日本最初の大砲の展示など、旧鍋島屋敷(武雄市文化会館)と図書館歴史資料館とは不離一体でなければなりません。
さらに、近年日本人の自然回帰に伴い御船山の景観や、武雄の大楠を訪れる人が多くなっています。
その観光客の皆さまにも、武雄のアイデンティティを発信する市民の生涯学習としての核施設として、さらに、市民と観光客との交流施設として、現在地における図書館・歴史資料館のポテンシャルは今後ますます大きくなると思います。
そのことについて、ご所見をお聞かせください。

回答

歴史資料館を併設した形で出発したわけで、それぞれに来館する動機が違うと思います。
両施設の流れがないから「ダメ」だという市長の指摘は当たらないと思います。
むしろ、それを望むのであれば、双方の機能の充実・魅力ある企画展を実施するための予算等を増やすべきであって、開館以来12年しか経っていないものを、金をかけて分離するのは税金のムダ使いだと言わざるを得ません。

参考

まとめ 2012年7月13日第2回 学習する市民の会 議員回答まとめ 2012年7月13日に行われました、武雄市図書館・歴史資料館「学習する市民の会」の公開質問状の議員回答のまとめです。 3934 pv 29 1 user 3