アニメ監督・錦織博氏、創作と労働の割合による快・不快について語る。

現在2013年2月公開予定の『劇場版 とある魔術の禁書目録』を監督されている錦織博さんが、どうして職場上の創作と労働の割合によって快か不快かになるのか、また不快な状態に陥っている人へのアドバイスについてつぶやかれたものをまとめさせていただきました。
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錦織博 @nishiki_hiroshi

アニメーション演出者。アニメの監督をしています。TV「あずまんが大王」「天保異聞 妖奇士」「とある魔術の禁書目録」映画「マジック・ツリーハウス」など。「トリニティセブン」「デリコズ・ナーサリー」「劇場版アイドリッシュセブンLIVE4bit BEYOND THE PERiOD」

錦織博 @nishiki_hiroshi

アニメづくりに限らないと思うけど、創作と労働ってところにそれぞれレイヤーというか、層があって、自分の置かれている状況でその割合が左右されていると思う。割合によってその人の快、不快も変わってくるだろうけど、それは多分に主観や自分の行動で変動するのです。

2012-07-16 07:31:47
錦織博 @nishiki_hiroshi

アニメ制作では、どのパートも等しくクリエイティブな部分と、辛い労働を強いられる部分があって、決してどちらかに偏っているわけではない。自分の仕事の中で、どの部分に注視しているかで面白さや辛さも変わってくる。どこかの地位になるとクリエイティブになれる、というのは幻想です。

2012-07-16 07:38:38
錦織博 @nishiki_hiroshi

業界の反省として、システムを機能させるために、個人の想いを押し流してきたということはあると思う。理不尽な労働条件もたくさん知っているが、たまたま知り合った人にその環境から出るようにアドバイスしても、その人は自分の境遇をなかなか変えられない。生活=職場なイメージは強固だから。

2012-07-16 07:46:05
錦織博 @nishiki_hiroshi

仕事全体が辛いと感じる人は、自分の中での労働と創作の割合を数値化して、どの部分が楽しく、どこが辛いのかを明確にすると良いと思う。例えば、イメージや創作をするのは楽しいけど、それを画や文章に起こすのは辛いとか。それぞれを分けて、仕事としてこなすことで、混然とした重荷は少し軽くなる。

2012-07-16 07:53:37