跡もえ日常４

@k5xm0e

「行かない」「は？」「やだやだやだやだ頑張れない。無理」「（１、２限さぼっといてこいつは…）」「だって頑張れないんだもん。けーごにはわかんないよ」「…はあ。解った。アイス、食いに行くぞ」「！」「ほら」「いい、の？」「仕方ないから、だ」「ありがとう」　#跡もえ

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「ばーかばーかばーかばーか。けーごのばーか」　パフェを頬張りながらそういうお前に笑みを零した。ずけずけ物を言うくせに変なとこで照れ屋で、もえの馬鹿にはいろんな意味が含まれる。ありがとうだったり、好きだったり。ほんと、素直じゃねえ奴だ。　「もえ、ばーか」「…へへ」　#跡もえ

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「ばーかばーかばーかばーか。けーごのばーか」　パフェを頬張りながらそういうとけーごが笑みを零した。変なとこで照れ屋て素直になれないわたしの、愛情表現。ほんと、素直じゃないわたし。　「もえ、ばーか」「…へへ」　それでもけーごには伝わるから。同じ物を返してくれるから。好き。　#跡もえ

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１　珍しくけーごの運転で山道を走る。助手席からちらりと見れば、今日も何時も通りのイケメン具合になんだか悔しくなった。　「どこ行くの？」「さあな」「なにそれー。ねむい。お腹空いた。帰りたい」　思いつく限りの我が儘を言ってみたけれど、けーごにはお見通しみたいで鼻で笑われた。　#跡もえ

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２　「ついたぞ」　山奥の、寂れた駐車場に停まった場違いのベンツ。こんなとこに停めていたずらされないのかな、なんて考えてると手をひかれた。山道をさらに少し登って展望台にあがる。　「お前、最近いらついてだだろう？」「！」「お前が学校いきたくないとか駄々こねる位だからな」　#跡もえ

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３　目の前に広がる夜景。小さな光がキラキラ光ってほんとに綺麗だ。まるで宝石みたい。　「綺麗」「お前が欲しいなら何でもしてやる。この夜景だって欲しがったら買ってやるぜ？」「はは、何それ」「独りじゃねえんだ。頼れ。何の為の夫婦だ？」「……っ」「泣いてんじゃねえよ、馬鹿」　#跡もえ

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４　「わたし我が儘だしアホだし。ほんと名前ばっかの奥さんだけど……けーごがいてくれれば、ほかには何も要らないよ」「愛してるぞ、もえ」　わたしも愛してるよ。その言葉はけーごに唇を塞がれて、わたしの中でじわりじわり溶けて消えた。　#跡もえ　 http://t.co/ZHDVxOns

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「もえ」　名前を呼ぶと怯えたようにこちらを見る。こいつが今までどれだけあの両親に酷い目に合わされて来たのか、よく解る仕草だ。　「何…？」「呼んだだけだ」　ただそれだけのやり取りに笑みを浮かべるもえ。その笑顔は反則だ。　#跡もえ　【幸せを知らないというのですか】　君に教えてあげる。

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「すき。すき。すき。だいすき」「ああ、俺も好きだ」「違う、すきじゃたりない。すきじゃ、たりないの」「…愛してる」「あいしてる、あいしてる、あいしてる」　抱きつきながら俺を見上げるもえ。漆黒の瞳から落ちる涙を拭った。大丈夫。お前を離したりしないから。強く抱き締めた。　#跡もえ

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「暑い」「ならなぜひっつく」「ひっつきたいから」「…暑いだろ」「クーラーつけて」「お前すぐ腹こわすから駄目だ」「でも暑い」「なら離れろ」「やだ！」「…はあ」「だってけーごすきなんだもん。離れたくない」「ったく、仕方ねえな。抱き締めて冷えないようにしてやるよ」「うん！」　#跡もえ

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「あいらぶゆー」「…お前勉強しなくていいのか？明日テストだぞ」「いい」「…はあ」「何でため息！」「別に」「ひどーい。けーごのバカ！イケメン！」「…イケメンはほめ言葉だ」「あ……」「ほんっと、バカだよな」「てへっ」「てへっじゃねえ」　#跡もえ

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「けーごけーご」「なんだよ（勉強してるのが見えないのか？）」「けーご、にゃんにゃんしよ！」「は？」「え、にゃんにゃんしよ？」「……お前って奴は」「え？何か駄目だった？」「明日！テストだろーが！バカたれ！勉強しないなら、せめて大人しくしてろ！！！」「は、はい…ｼｭﾝ」　#跡もえ

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「すき」　ぽつり落ちる涙。壊して壊して。首を締め付ける。どうしてけーごはわたしだけのものにならないの？ならばいっそ壊してしまえばいい。何もかも失えたらきっと救われる。　わたしの頭を撫でてくれた大きな手がだらり垂れて、アイスブルーの瞳がそっと瞼に隠れた。　#跡もえ　嘘とダイヤモンド

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「けーご！」「あーん？」「こないださ、けーご、ヤックルｗに乗って大学来たじゃん？あれ大好評だったよ！良かったね！」「まあな！お前は笑ってたけど、みんなわかってるじゃねーの」「ねー！さっすがけーご！鼻が高いよ！イケメン！」「はっ！どやあ」「（どや顔わろたｗ）」　#跡もえ

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「（これ欲しい。可愛いネックレス）」「もえ、先にあっちで待ってろ」「解った！アイス食べる！」「シングルにしとけよ？」「え！トリプルがいい！」「お前残すだろ？」「けーご食べてよ」「…シングル」「トリプル」「…シングル」「トリプル」「…ダブル」「トリプル」「ッチ」「やた！」　#跡もえ

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「幸せ～♡」「もえ」　ぎゅっ　しゃらん　「うわ！危ない！アイス落ちるって…これ！！なんで？さっきわたしが見てたネックレス…！」「欲しかったんだろ？」「そう、だけど（エスパーのけーごだ！）」「素直におねだりしろよ。いつでも買ってやるから」「あ、ありがとう！」「（可愛い奴）」#跡もえ

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１　「け、ごっ」　何で死んじゃったの？ねえ。わたしたちの家族作るんでしょ？まだ作ってないじゃん。ねえなんで起きないの？起きてよ。起きて名前呼んで笑ってよ。約束、たくさんしたじゃん。行かないでよ。骨と灰なんかにならないでよ。ねえ、お願いだから、１人にしないでよ。　#跡もえ

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２　「もえ、お棺から離れ？時間や」「やだやだやだやだっ！けーご！けーごってば！」　けーご、皆泣いてるよ？ポーカーフェイスか売りのおったりも、無愛想なひよも泣いてるよ？みんなみんな、けーご居なくなって泣いてるんだよ？なんでそんなとこで死んでるの？どうしてもう息してないの？　#跡もえ

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３　「もえちゃん」「ほら、離れるぞ」「ジロちゃ、しっしー、離して、やだっ！やだやだやだやだっ！」　ジロちゃんとしっしーにお棺から引き離される。やだ。やだよ。行かないで、けーご。離れるお棺に手を伸ばした刹那、ガタンと大きな音がして、煌びやかに飾られた棺桶の蓋が開いた。　#跡もえ

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４　むくりと起きあがるけーごの身体。みんなが息を呑んでそれを見守っているのが解った。　「みんな、待たせたな！王様の復活だ！」　死装束のまま立ち上がってどや顔のけーご。誰も何も言わない中、わたしはわたしを支えていた二人の手から抜け出すとけーごに飛びついた。　#跡もえ

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５　それから一発、頬めがけてビンタする。気持ちのいい音が辺りに響いた。　「バカけーご！」「…悪かった」「何で生き返ってんの！？わたしの涙返せ！！」「…すまねえ」「ほんと、バカたれ！」「悪かったって」「…っ、生き返ってくれて、ありがとうっ」「お前を置いていく訳ねえだろ？」　#跡もえ

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１　「ごほっ」「大丈夫か？」「大丈夫じゃない。頭痛い。死ぬ」「…死なねえから、安心しろ」「ん。けーご、どこもいかない？」「ああ、行かねえよ」　ちゅっ　「風邪移るよ？」「んな柔じゃねえ」「もし風邪引いたら、わたしが看病したげる」「バカな事言ってねえで、寝ろ」「ん」　#跡もえ

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２　ぎゅうううう　「けーごの匂い、好き」「あーん？」「薔薇みたいな、でもすっきりさわやかな匂いなの」「そうか。もえも良い匂いするな。わたがしみたいな甘い匂い」「さっきケーキ作ったからかなあ？」「…心臓の音、速いな」「けーごだって速いよ？」「…うるせえ」「…へへ」　#跡もえ

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３　「けーご！」「もえか。どうした？会社まで来るなんて珍しいな」「ちょっとね」　秘書の桃子さんを睨んでからけーごの腕に絡みつく。けーごはわたしのだから。此処は譲らないよ？　「ね、たまにはお夕飯食べにいこう？駄目？」「…一宮、夜の予定はキャンセルだ」「…はい」「やった！」　#跡もえ

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葵「もえちゃん何処行くの？」も「ごめんね、葵。わたしけーごとは一緒に居られないの」馨「もえちゃん泣かないで(T^T)」静「馨泣いたらもえちゃん泣いちゃうよ」紫「ママー(/_;)」奏楓「うわーん°･(ノД`)･°･」　#跡もえ　浮気したらこうなる