被ばくした子どもの甲状腺検査に関する島薗進氏の呟き

島薗進 @Shimazono

１『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査キーマンに聞く」http://t.co/pi68TNtP 福島医大、山下俊一副学長と鈴木眞一教授の発言には要注意。記者は鋭い質問。応答に疑問が多い。①記者「今のところ心配する必要はないとのことですが、米国の小児がんに関する」

島薗進 @Shimazono

２『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査…」「教科書には「子どもの甲状腺で結節が見つかることは極めてまれ」「若い人で結節が見つかった場合は悪性のリスクが大きくなる」とも書かれています。」山下氏「記述自体は正しい。しかし、今回見つかった結節の悪性度は高くなかった。」

島薗進 @Shimazono

３『週刊東洋経済』6/30山下俊一氏の発言に「悪性度は高くなかった」とあるがその根拠は何？続いて山下氏「小児甲状腺がんの治療成績は非常に良好だということにも留意する必要がある。ほとんどの場合、手術などで治癒する」。これは小児甲状腺がんが発症することを予想する発言ともとれる。

島薗進 @Shimazono

４『週刊東洋経済』6/30山下俊一氏の発言だが、「手術などで治癒する」というがそれで完治？再発可能性は？10年生存率はどのぐらいか？「チェルノブイリ事故に際しては約６０００人が甲状腺の手術を受けた一方で、亡くなったのは１５人にとどまった」これは何年間でということか？

島薗進 @Shimazono

５『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査キーマンに聞く」ふつうがんは早期発見が重要と医師は口をすっぱくしていう。甲状腺がんの場合、早期発見により措置を行い手術を回避する可能性はないのか？早期発見のための診療はしないのか？「キーマン」の鈴木氏はひたすら量的調査について語る

島薗進 @Shimazono

６『週刊東洋経済』6/30鈴木氏「約３６万人を対象に２年半で先行検査を終了させ、その後２０歳になるまでは２年ごと、２０歳以降は５年ごとに検査を実施していく」2年5年と言わずもっと早く再診療しない理由が分からない。早期発見によりできるだけ早く措置を始めることは必要ではないのか？

島薗進 @Shimazono

７『週刊東洋経済』山下氏「もちろん福島県での検査結果を福島原発事故による放射線の影響がない地域での検査結果と比べることは住民の不安の解消にも寄与する。こうした比較研究については日本甲状腺学会でも「臨床重要課題」として取り上げていただいているので、近い将来研究が行われると思う」

島薗進 @Shimazono

８『週刊東洋経済』6/30。他地域との比較は緊急を要する事では？甲状腺学会は「臨床重要課題」としているそうだが、なぜすぐに始めないのか？このことについて医師が声をあげないのはなぜ？福島医大の顔色をうかがっているのでは？これらはＡＢＣＣ以来の調査はするが治療しない方針の影響？

島薗進 @Shimazono

９『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査キーマンに聞く」http://t.co/pi68TNtP　山下副学長、鈴木教授には、個々の子どもたちが癌を発症しないための措置を見越した検査なのか、多量に発症しないだろうという仮説を証明するための検査なのかはっきりしてほしい（了）

島薗進 @Shimazono

福島医大による甲状腺の放射線影響検査に疑問。早期発見に努め被害を減らすという意識が弱く、それより多量のデータを集めるところに力点があるのでは？甲状腺ではがんの早期発見は必要ないのか？兆候があっても何もできないのか？早期発見を重視しないがん診療の分野というのは他にあるのか？

島薗進 @Shimazono

１続『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査キーマンに聞く」福島医大、山下俊一副学長と鈴木眞一教授の発言「「若い人で結節が見つかった場合は悪性のリスクが大きくなる」との教科書の記述につき、山下氏「記述自体は正しい。しかし、今回見つかった結節の悪性度は高くなかった。」

島薗進 @Shimazono

２続『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査キーマンに聞く」3万8千人余りの子どもの内、2次検査が必要と判定された186人に血液検査、尿検査、必要と思われる子どもに穿刺吸引細胞診を行ったところがんを疑う所見はなかったとのこと。私は次は2年先でよいのか？等の疑問をtweet

島薗進 @Shimazono

３続『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査…」。数人の医学者・医師と思われる方々から反応があったが、今の調査のやり方でよいことを示す説得力ある議論はなかったように思う。とすれば、①放射性ヨウ素の吸引が多いと疑われる地域を限定してより頻繁な検査をすべきではないか？

島薗進 @Shimazono

４続『週刊東洋経済』「福島県の小児甲状腺検査…」②これまでのデータを地域別に整理して報告すべきではないか？③放射線の影響がない地域での検査結果との比較を急ぐべきではないか？―以上は山下氏らによる県民健康管理調査が住民が願っている診療への期待に応じてないのでは、との疑問に関わる。

島薗進 @Shimazono

５続『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査…」県民健康管理調査はA甲状腺がんの可能性があるとして早期発見（経過観察も含め）のためというより、B甲状腺がんのリスクが小さいことを示すというある立場からの疫学調査目的が優先されているのでは、との疑いを惹き起こすもの（以上）

島薗進 @Shimazono

１被曝した子どもの甲状腺検査①（この連ツイは7/16,19の『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査キーマンに聞く」及び「続」を引き継ぎます）早期発見のための検査より多量のデータ取得を重んじる福島医大山下副学長らの方針は妥当か？武市宣雄他『放射線被曝と甲状腺がん』を見よ。

島薗進 @Shimazono

２被曝した子どもの甲状腺検査①（『週刊東洋経済』6/30「福島県の小児甲状腺検査…」続々）武市宣雄他『放射線被曝と甲状腺がん』（2011）p115より引用「臨床がんはあくまで、臨床的に発見されたものである。しかし、エコー診断装置が発達し、被爆地の医師が丁寧に甲状腺を触診すると」

島薗進 @Shimazono

３被曝した子どもの甲状腺検査①武市宣雄他『放射線被曝と甲状腺がん』「当然小さな微小がんも見つかってくる。そして、その微小がんがそのままの形で一生を終えることが多いことも、日本では分ってきている。それと同時に、甲状腺がんの殆んどを占める乳頭がんは非常に予後のよいもので、これはその」

島薗進 @Shimazono

４被曝した子どもの甲状腺検査①武市他『放射線被曝と甲状腺がん』「多くが、高分化がんであることによる。しかし、これを甲状腺剤も服用せずに放置しておくと、予後の悪い低分化がんとなり、最終的には短期間で死に至る未分化がんに移行する例のあることも分かってきた。これまでの我々の研究からも」

島薗進 @Shimazono

５被曝した子どもの甲状腺検査。『放射線…甲状腺がん』「放射線被爆後の甲状腺がんが、放射線の線質や線量と共に、性、年齢、摂取ヨード量等によって、違いがあることも分ってきた。これらの知識が、放射線被爆者も含めて、将来の甲状腺治療に役立てられたたと思う」経験豊かな武市医師に耳を傾けよう

島薗進 @Shimazono

６被曝した子どもの甲状腺検査①武市宣雄他『放射線被曝と甲状腺がん』「広島は世界 最初の原爆被爆地であるが故に立派な放射線専門家がおられ、その専門家の間で「広島では被爆後10年間は甲状腺がんが発生していなかったのだから、チェルノブイリでも原発事故後の早期から、小児甲状腺がんの」

島薗進 @Shimazono

７被曝した子どもの甲状腺検査①武市『放射線被曝と甲状腺がん』「発生等が起きるはずはない」、という声が強かった」しかし、武市氏は1990年に手術を受けたプリピァチ在住だった9歳の少女の甲状腺病変を見る。「これを一目見たとき、“この甲状腺は放射線の影響を受けている”と直感した」p43

島薗進 @Shimazono

８被曝した子どもの甲状腺検査①武市宣雄『放射線被曝と甲状腺がん』「手術切除したこのプリピァチの9歳の子の甲状腺は、このような”硬化型甲状腺腫が、硬化型甲状腺がんになった”もの、あるいはその両者が混在しているものではないかと推察した」「しかもこの症例では高分化乳頭がんの像が消えて」

島薗進 @Shimazono

９被曝した子どもの甲状腺検査①武市『放射線…状腺がん』「無構造充実性の低分化がんに似た、所謂“低分化型乳頭がん”の像も見られた」。武市氏は調査成果を広島で報告「1991年9月にHICAREの主催で開かれた広島でのシンポジウムで、原発被災小児に甲状腺がんが実際に発生しており」

島薗進 @Shimazono

１０被曝した子どもの甲状腺検査①武市『放射線被曝と甲状腺がん』p46「甲状腺の細胞と組織レベルにも放射線の影響を認められることを報告し、その報告書も提出したが、“広島、長崎では被爆後10年間は甲状腺がんの発生はなかった、チェルノブイリでも早期発生は考えにくい”」と黙殺された。①了