野村修也氏の国会事故調の補足

東電の責任について
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野村修也 @NomuraShuya

いよいよ公表です。RT @jikocho: 国会事故調、第20回委員会開催のお知らせ(報告書の決議) 7月5日(木)11時~ 一般傍聴、プレスの事前登録は→ http://t.co/SKFEjhqY #jikocho

2012-07-03 18:26:45
野村修也 @NomuraShuya

さあ、いよいよ今日は国会事故調の報告書の公表日です。公開の委員会や論点整理を元に、これまで色々な憶測や評価が飛び交っていましたが、私たちの調査結果を世に問うのは今日が初めてです。是非とも、報告書を読んだ上で、それを踏まえたご意見を頂戴できれば幸いです。宜しくお願い申し上げます。

2012-07-05 09:44:54
野村修也 @NomuraShuya

外国メディアや国内の識者らによるMade in Japan 問題への批判には真摯に耳を傾けていますが、推進組織とはいえ原子力安全にも一定の責任を持っている原子力委員会で、複数の委員が、我々の報告書から組織の反省点を引き出そうとするのではなく、この問題を批判したのには驚きました。

2012-07-18 06:51:48
野村修也 @NomuraShuya

原子力委は、3・11以前に安全規制が骨抜きになっていることを知っていたはずですが、それを正すことなく推進を続けました。導入が遅れれば年間5億円ずつ減額されるプルサーマル交付金の仕組みが、時間のかかる安全対策を回避させる手段として利用されていることを黙認していた可能性もあります。

2012-07-18 07:05:15
野村修也 @NomuraShuya

原子力委の事故後の対応にも反省点は多いと思います。早々に委員会活動を休止すること申し合わせ、近藤委員長と尾本委員が個人的な活動を始めました。委員会としてはできないこともあったと思いますが、海外から寄せられた情報の活用など委員会として行った方が上手くいった事柄もあったと思います。

2012-07-18 07:10:18
野村修也 @NomuraShuya

私が原子力委に求めた「反省報告」は、もちろん国会事故調や私個人への提出を求めたものではなく、なるべく早く国民に対して原子力委員会自体の反省点を明らかにして欲しいと要望したものです。これを受けて近藤委員長が、8月中に原子力委のあり方を検討する中で反省点を示すと会見されたようです。

2012-07-18 07:17:53
野村修也 @NomuraShuya

誤解と仰るなら謝ります。ただ、仰るような趣旨であれば「原子力委の反省点は事故調で議論されたか、その点につき意見はあるか」と尋ねていただければ足りたはず。報告書の英文問題は全く無駄な議論であり、残念ながら世間の批判に同調するものとしか聞こえませんでした。RT @tatsu0409

2012-07-18 16:13:05
野村修也 @NomuraShuya

設置法や施行規則の権限規定が曖昧なため、原子力委に不作為の言い逃れを許しているが、規則の制定には関与できないとしても原子力の安全について調査・審議はできるのであり、勧告権等を用いて、虜となった保安院や安全委員会を是正する役目はあったはず。原子力委の責任は軽視できないと私は思う。

2012-07-18 16:43:41
野村修也 @NomuraShuya

東電の撤退問題を解く鍵は、誰が残留人数の決定権を持っていたかという点にある。残留人数は炉の状況によって決まるため、決めるのは発電所長となっていた。本店はその決定を待っていたが、現場は事故対応に追われ、結局14日中には決定されなかった。SR弁が作動し一息つくことができたからだ。続

2012-07-18 22:42:48
野村修也 @NomuraShuya

その間、清水社長は海江田大臣らに電話で連絡しているが、退避のシナリオは決まっていなかったので、まるで官邸の意向を探るかのような曖昧な内容だった。東電に不信感を持っていた海江田大臣に全員撤退の申し出と聞こえたのも仕方がない面があるが、その時点ではまだ退避人数は決まっていなかった。続

2012-07-18 22:51:39
野村修也 @NomuraShuya

深夜に再び2号機の状態が深刻になったため、午前2時ごろ清水社長と武藤副社長が吉田所長に電話をし、緊急対応チームを残して退避することを決めた。東電が残留人数を決めたのはこの時が最初だった。その後官邸に呼ばれた清水社長が菅総理に対して全員撤退を否定したのは、この決定を踏まえたもの。続

2012-07-18 23:04:41
野村修也 @NomuraShuya

全員撤退と理解した海江田大臣は、枝野官房長官や福山官房副長官らにそれを伝えたため、東電が全員撤退を考えているとの理解が広がった。しかし、その一方で、枝野官房長官の証言によれば、仮眠中の菅総理を起こす少し前に、吉田所長の意向を確認し、残留して頑張る意向であることを確認している。続

2012-07-18 23:11:10
野村修也 @NomuraShuya

官邸にいた伊藤危機管理官は、官邸にいた東電の者から東電が全員撤退を考えていることを知らされたと証言しているが、我々の調査では、管理官に伝えたのは東電の者ではなかった(当時官邸には顔を知らない者がたくさんいたので役人を東電社員と勘違いした)ものと考えられる。続

2012-07-18 23:16:32
野村修也 @NomuraShuya

官邸が、残留人数は発電所長が炉の状況を見ながら決めることになっていたことを知っていたならば、吉田所長が残留を決めていることを確認した時点で、全員撤退問題が誤解であり杞憂にすぎなかったことに気づいたはずである。それを理解できなかった背景には、不信感を招く東電側の経営体質があった。続

2012-07-18 23:24:26
野村修也 @NomuraShuya

東電は、規制当局を虜にすることができるほどのパワーを持ちながらも、自らは矢面に立たず、責任を回避しようとする黒幕のような経営を続けてきた。清水社長の官邸に対する連絡の取り方は、事故後においてもなお、官邸に責任を負わせようとする姿勢の現れだったとみることができる。続

2012-07-18 23:30:22
野村修也 @NomuraShuya

その意味で、東京電力は、官邸側の誤解を責め立てることができるような立場にはなく、むしろそうした事態を招いた張本人ということができる。続

2012-07-18 23:32:22
野村修也 @NomuraShuya

先ほどプライムニュースを見ていたら、福山元官房副長官が、私が公開質疑の場で示した資料を読み上げて、高橋フェローが「全員の撤退」と発言していることを全員撤退の証拠として強調していた。これを見ていて、やはり誰が残留人数を決めることになっていたのかを知らないことが良く分かった。了

2012-07-18 23:41:00
野村修也 @NomuraShuya

政府事故調は、東電と規制当局に対して、「想定外とせずに想定すべきだった」と批判した。われわれ国会事故調は、東電とその虜となった規制当局が「想定していたのに先送りした」ことを問題にしている。同じ趣旨を述べたと報じられているが、東電と規制当局の責任を考える上で、決定的な違いがある。

2012-07-24 11:04:28
野村修也 @NomuraShuya

大前さんは、規制当局が電力事業者の虜となっていたことを認めた上で、我々がそれを日本特有と主張したと誤解して批判されている。我々が規制の虜を世界的現象と認識していることはスティグラーを引用したことからも明らか。黒川委員長は、虜が生じた背景事情につき日本人の反省点を分析しただけ。

2012-07-24 11:20:20
野村修也 @NomuraShuya

大前さんは、国会事故調が「規制の虜」を日本特有のものと理解していると誤解して批判されているが、大前さんご自身も、今回の事故の背景に虜の関係があったことを否定されているわけではない。その意味で、虜の関係が規制の先送りを招いたことを指摘した国会事故調の報告書には一定の存在意義がある。

2012-07-24 11:47:20
野村修也 @NomuraShuya

大前さんは、「原子力安全委員会が外部電源の長期的喪失を前提にしなくて良いとしていた点」を「人災」の根拠とされていますが、国会事故調もそれを人災の根拠の一つにあげています。しかも、その理由を業者に作文させていたことを明らかにすることで、虜(逆転現象)の例としても強調しています。

2012-07-24 13:27:42
野村修也 @NomuraShuya

大前さんは、国会事故調が事実的な調査をしていないと批判するが、正確には、我々の技術的評価の結論がご自身の見解と異なっていることを主張されていると見るべき。原子炉に対する地震動の影響があったかどうかが争点で、引き続き検証を続けるべき課題。手法への批判で全否定するのは建設的ではない。

2012-07-25 08:44:40