菅直人前総理の記者会見について

岩上安身 @iwakamiyasumi

菅元総理の自由報道協会での記者会見1。「総理退任後の、記者会見を行ってない。講演半分、その後に質問を受ける。自由なメディアの必要性。大きく三点話す。原発、自然エネ、今後のエネルギー政策について。第一の原発事故について。複数の事故調で明らかにされてきている」

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菅総理の続き2「どれほどシビアな事故であったか。事故直後、公邸に帰らず、防災服で官邸に、一週間。どこまで事故が拡大するかが、常に頭の中を占めていた。複数の原発の同時多発的シビアアクシデント。特に四号炉の爆発が起きたとき、大量の放射性物質が出た。10基の原発に近寄れなくなったら」

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続き3「最悪の場合、どうするのか。四号機の使用済み核燃料ブールから放射性物質が出たら、この首都圏の3千万人の人間が避難しなくてはならなかった。幸い、そうならずにすんだが。また、ソ連の場合、チェルノブイリでは軍人が動員され、石棺を作ったが、その過程で数千人が命を落としたとも」

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続き4「私は、確実に命がなくなるような場所に行ってくれ、と言わなければならなくなったら、どうするか、と考えた。結果として、そうはならなかったが。そういうことを経験して、3.11以前と比べて、原発に対して考え方を改めた。日本沈没とまでいかないにせよ、国が成り立たなくなる」

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続き5「安全とは、原発に依存しない社会をつくること。そのためにも、再生可能エネルギーをすすめること。この30年、やってみたけどダメだった、という連続。固定価格買取制度がなかったから。私の内閣最後の仕事として、導入をした。第三次産業革命となるという人もいる」

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続き6「不勉強で知らなかったが、三菱重工は、ヨーロッパでは、風力発電の有力なメーカー。福島沖で風力発電を進めようとしているが、ここに参画するのは三菱重工であり、東芝であり、日立。東電や電事連に気兼ねしていたようなメーカーが、気兼ねせず、再生可能エネルギーに乗り出している」

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続き7「海外の原発メーカーも、採算が取れないと、原子力事業から撤退すると言われている。日本も再生可能エネルギーによって、地域分散社会の実現にもなる」

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続き8「脱原発を実現するために、民主党内の、脱原発ロードマップを考える会で、脱原発基本法の法案を出そうと考えている。原発ゼロの会とも、連携する。反原発連合、1000万人署名など、市民運動とも連携したい」

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続き9「上杉質問。メルトダウンの報告、米軍提供情報、いつ総理のもとに入ったのか。菅。すでに事故調で答えている。メルトダウンについては、可能性は早い段階から感じ、アドバイスを受けていた。しかし保安院は燃料棒の損傷という言葉で、メルトダウンという言葉をなかなか使わなかった」

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続き10「週刊金曜日伊田質問。二、三号炉への海水注入の遅れについて。菅。私が何号炉にどうしろ、という立場ではない。一号炉は3.11当日にメルトダウン。ニ、三号炉は緊急冷却機能は稼働していた。しかし事実関係は個別には知りません」

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続き11「おしどりマコ質問。テレビ会議の記録公開の不十分性について。菅。テレビ会議は、飛行機事故の際のコックピットと管制塔のやり取りに等しい。当時の状況を知る最も大事な証拠。一部の音がないとか、極めて不自然である。全面公開するのは当然である。根拠になったものを公開すべき」

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続き12「プライバシーという言葉で出さないという理屈はおかしい。今からでも遅くはない。国会事故調も、国政調査権の発動も考えるべき」

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続き13「中田質問。シェールガスに言及したが、外交的影響は。管。再生可能エネルギーが整うまで時間がかかるが、それまで化石燃料で補える。私は楽観的」

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続き14「記者質問。民自公の中にいて脱原発は難しい。鳩山、小沢と連立しないのか（場内から苦笑が）。菅（直接回答せず、かわして）、政党だけで決めるべきテーマではなく、市民とともに取り組みたい」

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続き15「私、岩上の質問。脱原発について熱心な姿勢を示されているが、6/19のご自身のブログで野田内閣の姿勢を「脱原発依存」と評価していらっしゃる。これは国民全体の認識と食い違う。再稼働についての認識は？ また、原子力規制委員会の人事についての見解は？」

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続きをうちたいのですが、今からマスコミ市民という雑誌の取材を受けるため、麹町から新宿まで移動。クロスバイクで動くので、続きは後ほど。

岩上安身 @iwakamiyasumi

マスコミ市民の取材を受けたあと、経理や事務との打ち合わせなど、会社運営のもろもろを片付けて、今、帰宅。楽屋裏の実務は地味すぎてほとんどつぶやかないが、実際には一日のうちのかなりの時間と労力がこの地味な仕事に割かれる。実況途中になっていた今日の夕方の菅前総理の会見続きを次から。

岩上安身 @iwakamiyasumi

菅元総理会見の続き16 私の質問に対する回答。「原発を縮減してゆく方向性を、いつまでどうと決められないが、示たと思う。それを野田総理は継いでいると思う。大きい方向性は基本的に踏襲していると私は理解している。個々の問題では消費税、こちらに割かれており…」

岩上安身 @iwakamiyasumi

続き17 「…必ずしも原発については、ご本人から聞いていない。再稼働については、エネルギー庁の話を聞いて、私なりの判断がある。この夏の稼働なくても、クリアできるだろう。しかし経産省の官僚は、「電力が足りない」という説明を変えない」

岩上安身 @iwakamiyasumi

続き18 「総理や経産大臣に対しても、病院が大丈夫なように準備ができていないと最後まで説明したのだと思う。個人の考えと共に客観的データがある。結果として私の見通しと違うが、ルールとして私のときに作った、原子力安全委員会の関与、ストレステスト、地元の合意、四大臣の合意…」

岩上安身 @iwakamiyasumi

続き19 「…そのルールに従った。原子力規制委員会、心配している。私はよく知らない。この人選、原子力村に属さない原子力の専門家をどうやって見つけるのか。私は思いきって、原子力村の文化にまみれていない外国人を入れて、仲間うちで隠しあう文化を超えたい。より良い人選すべき。」

岩上安身 @iwakamiyasumi

続き20 ほぼ正確に回答を再現したが、ご覧の通り、残念な回答であった。今、日本中探しても、野田総理が脱原発の方向性を示しているなどと言い切る人間などいない。事実認識があまりにおかしくて、菅元総理は、自分で自分をピエロにしてしまっている。

岩上安身 @iwakamiyasumi

続き21 会見の中で、菅元総理は、「まるで3.11などなかったように、原発を続けようとする」と、財界トップを批判した。おそらくは米倉経団連会長らを念頭においての発言であろうが、その米倉会長らは、原発を再稼働させた野田総理を絶賛している。滑稽という他ない。

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続き22。菅元総理は、しきりに自分は市民派、市民運動出身であると繰り返し、脱原発を市民運動と共に果たすと強調した。この会見のあとも、官邸前抗議行動を主催する首都圏反原発連合と対話するのだとアピールした。

岩上安身 @iwakamiyasumi

続き23 大飯原発を再稼働させた野田総理を「脱原発依存の方向性」と擁護しながら、再稼働反対をシングルイシューとして徹底して訴えてきた反原連に接近し、政治利用しようとする厚顔さには恐れいる。原子力規制委員会の人事についても、まるで危機感がない。外国人に頼む？ まともな話ではない。