一 駅
- horror_taiken
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@horror_taiken 私が専門学生の頃の話です。当方、きさらぎ駅のような場所に行ってきました。
2012-08-03 04:32:30@horror_taiken 課題にヒイコラ言いながら寝ずに進めてギリギリで提出。このような朦朧とした状態で起こした失態は、帰宅する際に乗る電車を間違えたというものでした。
2012-08-03 04:36:23@horror_taiken いつも帰宅時に乗るのは某線の下り。私はなぜか反対方向に進む上りの電車に乗ってしまったのです。
2012-08-03 04:38:28@horror_taiken これ自体は駅の乗り込み口の関係でよくある失態だったので、半ば夢状態だった意識が反対方向へのGに呼び戻され、ああまたやっちまったと寝ぼけながら思ったわけです。次の駅で降りて下りの電車に乗ろうと到着をウトウトと待ちました。
2012-08-03 04:42:02@horror_taiken うとうとしながら、いつもに比べて圧倒的に車内に人が居ないことに気付きました。その時間帯は部活終わりの学生の帰宅時間とぶつかるのでかなり混むのですが、そういえば角の席に座れているし殆ど学生の声が聞こえない。聞こえたとしても誰かのひそひそとした声ばかり。
2012-08-03 04:46:56@horror_taiken こんなこともあるのかと思っているとゆっくりと電車が停まりました。電車の停まる際の金属が擦れるキイキイとした音がとても耳について、いつもだとそんなに音がしないのになあと違和感があって、不思議だなあと内心思いながら開ボタンを押して外に出ました。
2012-08-03 04:52:09@horror_taiken その駅自体は見覚えのある無人駅です。前述通りよくする失敗だったので、数十分待っていれば反対車線に電車がつくことは知っていました。とりあえず次の電車の時刻を確かめようと階段を上って向こうの車線に行きました。その間も、よく解らない違和感。
2012-08-03 04:56:46@horror_taiken 反対車線に着いたときにその違和感がなんだったのかやっと気付きました。 文字がないんです。
2012-08-03 04:58:37@horror_taiken 普通に駅にある、ここはどの駅か、次はどの駅かを示す看板が白紙なんです。なにが起こったかわからず、とりあえず時刻表も見に行ったのですが、時刻表はなぜか読めない。数字が書いてないわけでもないのに、なぜかぼやけるような感覚がして、とにかく読めない。
2012-08-03 05:01:44@horror_taiken いつものあの駅なのに、看板が白紙、なぜか次の電車の時刻がわからない。もうこうなったら、携帯に頼るしかないと携帯を覗くも圏外。しかも、乗った電車は20時のものだったので確実にそれ以降の時刻のはずなのに、携帯の表示は【6:00】
2012-08-03 05:04:22@horror_taiken こうなったら外にある公衆電話で親に迎えに来て貰う以外はありませんでした。不可解な事ばかりだったのでとにかく知っている人間の声が聞きたくて仕方がありませんでした。無人なので改札は抜けられます。それで駅員さんに怒られても良かった。寧ろ来て欲しかった。
2012-08-03 05:12:19@horror_taiken 偶に駅員さんの居るという中途半端な無人だったので来てくれないだろうかと思っていたのですが、辺りはしんとしてるしそんな気配はどこにもなく、その上いつも電気だけは点いている構内の電気すら点いていない。その上、改札をくぐれないと思わせる妙なものがありました
2012-08-03 05:18:34@horror_taiken なぜか縄が改札にぐるぐると巻いてありました。細い新しい荒縄で、跨げば通れる高さだったのですが、もう妙なこと続きで心が折れかけていた上に真っ暗な構内がなぜか恐ろしく、もうどうしていいのか解らない状態でした。
2012-08-03 05:22:51@horror_taiken 改札の向こうは暗いけれどプラットホームだけは明かりが点いていたので、余計に構内に入っていくのは躊躇われました。手が震えてきてもうどうしようもなかったので、普段は禁煙区域なのに申し訳ないと思いながら、とりあえず煙草を吸うことにしました。
2012-08-03 05:30:39@horror_taiken 煙草を咥えて火をつけようとしたのですが、手が震えてどうもうまくいかない。ライターを擦って何度目かでやっと点いた煙草を大きく吸ったとたんに、変化が起きました。
2012-08-03 05:33:31@horror_taiken 肺に煙を入れた途端に耳鳴りと眩暈で立っていられなくなりました。しゃがもうとしたのですが脚がふらついてそれも駄目。なんとか手を突いて座り込んだのですが頭も重く、うずくまる形で突っ伏してぜえぜえ息をしてました。今思うと、完璧に緊張由来の貧血です。
2012-08-03 05:39:03@horror_taiken ただその貧血をやり過ごした後は、すべてがいつもの駅のプラットホームに様変わりしていました。看板にはきちんと駅の名前がありましたし、携帯の時刻は20時以降だったし、何より振り向いた改札には縄なんか巻いてなかった上に電気はきちんとついていました。
2012-08-03 05:44:59@horror_taiken その後は、電車を乗り間違えた上に貧血起こしたから迎えに来てくれと親に電話をして事なきを得ました。何に追われたわけでもなく何に遭遇したわけでもない、寝ぼけたせいでパニくったとしか思えないのですが、その後人づてに面白い話を聞きました。
2012-08-03 05:48:21@horror_taiken タクシーの運転手に喫煙者が多い理由。深夜その手の怪異が多い彼らは、煙草の煙でそういったものを追い払うという意味合いでもつという眉唾なうわさ。
2012-08-03 05:52:33@horror_taiken うそ臭いと笑って跳ね除けられない私がそこに居ました。寝ぼけていたにしろなんにしろ、あの妙な体験から抜け出したきっかけは、他でもない煙草なんですから。
2012-08-03 05:55:12@horror_taiken 垢製作者が例として呟かせていただきました。誇張とうろ覚えが激しいですが、私的にクッソ怖かったことだけは本当です。
2012-08-03 05:58:30