ジョン・ケージとジャクソン・ポロックの関係についてとそこからの派生ツイート

@shnchrOSAKI さんによるジョン・ケージとジャクソン・ポロックの関係についての連続ツイートと、そこからの派生ツイートをまとめました。
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shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

先般、名古屋と東京で開かれたポロック展がサントネール、生誕100周年展と銘打たれていたことは記憶に新しいが、今年はジョン・ケージの生誕100年。最近、いくつかの新聞で関連記事を読んだ。つまり、ポロックが短命であったことを考慮するにせよ、ポロックとケージは同時代人であった訳だ。

2012-08-19 21:24:37
shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

実際に1947年にロバート・マザウェルが編集して一度だけ発行された雑誌『ポシビリティーズ』にはポロックの重要なステイトメントが収録されているが、この雑誌の編集にはハロルド・ローゼンバーグと並んでケージも関わっていた。ポロックとケージの関係は比較的研究が進んでいないテーマだ。

2012-08-19 21:32:23
shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

ラウシェンバーグはブラック・マウンテン・カレッジでケージに学び、後年、《自動車タイヤプリント》を共作している。ラウシェンバーグが抽象表現主義を批判的に乗り越えたとするならば、その両方に関与したケージの重要性は今後、美術史の分野からもさらに検証されるべき課題であろう。

2012-08-19 21:39:16
shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

ケージはアマチュアきのこ学者としても知られている。ケージは偶然性と不確定性に支配されたきのこ狩りをとおして音楽についても多くを学び、mushroomとmusicは辞書でも常に隣接していると説く。イタリアのクイズ番組できのこの名前を当てて奨学金を上回る賞金を得たこともある。

2012-08-19 21:49:59
shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

仕事に関してツイートしないという原則に反する強引な展開だが、私の職場は総合博物館で現在「大きのこ展」で賑わっている。きのこといえばケージ。週末にケージに関するワークショップとコンサートを企画した。出演は私が関西で仕事していた頃からの知己でケージ演奏の第一人者の一人、藤島啓子さん。

2012-08-19 21:59:40
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

ポロックとケージは同年生まれか。この名前を一緒に聞くと、その二人を自分の二大源泉としたカプロウのことをまず思い出すけれど、確かにポロックとケージ自体の関係についての言及っていうのはあまり聞いたことないかも。

2012-08-19 21:57:24
せざにすむ @cezannisme

なるほど、確かにカプロウはそうですね。あと、ポロックとケージといえば、ロバート・モリスも。

2012-08-19 22:00:16
せざにすむ @cezannisme

まあ批評家や研究者より、やはり作家の方が鋭くポロックとケージの間に関係性を見出していたということなのかな。

2012-08-19 22:05:47
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

@cezannisme でもけっこうポロックとケージだと影響の与え方の質が異なる気もしますよね。ケージはニュースクールでの教育活動なんかもあって、当時のジャンル横断的、シアトリカルな芸術志向の中で、コンセプチュアルな中心になっていったと思うのですが、

2012-08-19 22:16:51
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

@cezannisme ポロックの場合、やはりそのポピュリズム的な意味での存在感がまず大きかったような。もちろんそうした「英雄性」や「アメリカ性」ということも(フォーマリスティックな本質に対する付加的な「社会的意味」としてでなく)本質的な影響をカプロウとかに与えてる気はしますが。

2012-08-19 22:20:01
せざにすむ @cezannisme

@queequeg 確かにケージの場合、教育者として直接的な影響を与えていますが、ポロックの場合は間接的なものが主でしょうから、そこら辺は違いますね。常識的に考えれば、二人を結びつけるのはかなり無理筋でしょうから、そこには作家ならではの創造的な誤読があったのでしょう。

2012-08-19 22:38:32
せざにすむ @cezannisme

@queequeg あとカプロウがポロックに関して言っていたことで印象的なのは画面の奥へと向かう遠近法的な空間ではなく画面から観客への手前の空間というのをポロックが見出したということです。(正確ではないかも) むしろポロックの場合は亡くなったあとの回顧展の影響が大きいでしょうね。

2012-08-19 22:39:48
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

@cezannisme そうそう、ポロック的な画面の拡張性をリテラルに具現化して、エンヴァイラメントにたどり着いた、みたいなことを言ってますよね。ポロックから得たインスピレーションを、ケージによって方法的に深めていったという感じかなあという印象があります。

2012-08-19 22:47:31
せざにすむ @cezannisme

「アラン・カプロウ<ハプニング>再考」 https://t.co/HW1HJ8zQ おっと、こんな発表をされていたのですねw

2012-08-19 22:47:41
せざにすむ @cezannisme

@queequeg あ、確かに発表の要旨で仰っているように、ローゼンバーグを間に挟むことでポロックとケージを結びつけることは可能かもしれません。ローゼンバーグは重要ですね。

2012-08-19 22:52:26
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

と、そんな発表までしといた上でいま手元に見つからないのですが、カプロウの"The Legacy of Jackson Pollock"を読んでみると、冒頭がポロックの事故死の話からはじまり、その悲劇的な英雄性がどうこうみたいな話を結構してたのが印象に残っている。

2012-08-19 22:57:07
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

といいつつどういう意味合いでその話してたのか全然覚えてないのだけれど…(むしろ神話化に抗うためってことだったのかも知れないし)。

2012-08-19 22:57:54
せざにすむ @cezannisme

ロバート・モリスの場合もローゼンバーグを間に挟むことによってポロックとケージがつながるってことがあるかもしれんなあ。

2012-08-19 22:59:58
shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

いくつかリツイートがあったので、ブラック・マウンテン・カレッジについて若干の補足。1933年に創設されたこの施設はジョセフ・アルバース、マザウェルやデ・クーニング、クライン、グリーンバーグ、マース・カニングハム、ケージといった教授陣で知られる。浜田庄司も陶芸を指導したことがある。

2012-08-19 22:47:17
shnchr OSAKI @shnchrOSAKI

1952年に構内の食堂で開かれた「シアター・ピース」はハプニングの起源と位置づけられている。中心はケージとマース・カニングハム、デヴィッド・チュードアら。ラウシェンバーグは作品によって参加。「画家の演劇」と揶揄されたハプニングが音楽家や振付家によって主導された点は記憶されてよい。

2012-08-19 23:04:21
せざにすむ @cezannisme

アラン・カプロウのポロック論はなかなか面白いんで読み直したいな。おそらくこの論文はなぜか邦訳されてないと思うんだけど、もったいないですねえ。

2012-08-19 23:05:54
せざにすむ @cezannisme

ブラック・マウンテン・カレッジについてもかなり研究は進んでいるんだろうなあ。

2012-08-19 23:13:20
ハートブレイクハートブレイク @queequeg

カプロウ論、自分が読んだものだと共にGrey Roomの2003年秋号に載ったこの二つが面白かったな。全体像つかむにはJeff KelleyのChildsplayが鉄板かな。 http://t.co/EmE02Hk9 http://t.co/nnq6NHFE

2012-08-19 23:31:19
Alata Hasegawa @rob_art

@kktnk 50sの項目に、A Pottery Seminar brought Shoji Hamada, Soetsu Yanagi and Bernard Leach to the college、とありますね。http://t.co/h7i72McP

2012-08-20 00:12:31