「ヒー・コールズ・イット・”ニンキョ”」♯3

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「ヒー・コールズ・イット・”ニンキョ”」＃3

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（フォロワーの皆様へ：これはニンジャスレイヤーの二次創作で、二次創作だから本編には関係ないし、このアナンウスーが回を追うごとに適当になっているということもない。よろしければぜひおたのしみください）

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（＃１：http://t.co/pe67Ygsq　＃２：http://t.co/ZRgBpvuN）

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（あらすじ：奇妙な巡り合わせにより、タイガーファング・ニクタベルクランのレッサーヤクザとなった、旧型クローンヤクザのリュージ。オヤブン・タイゾウらのインストラクションと自身の努力により、彼は徐々に頭角を現してゆく。）

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（ある晩、クローンヤクザの大量導入によって増長したジャイアント・パンダクランがタイガーファングを襲撃。レッサーヤクザ達が負傷し、その名誉は実際傷付けられた。リュージらは報復を決意する。リベンジ・オブ・ヤクザ＝カチコミが幕を開ける！）

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パンダチャン不動産社屋1階、エントランスホール。面積はおよそ50メートル四方。パンダチャン不動産はジャイアント・パンダクランの表の顔であり、当然その社屋はある程度の襲撃に対応する設計になっている。エントランスホールの持つ役割は、迎撃である。1

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ホール奥の階段を守るように配置された50体のクローンヤクザ、その中心にはヨーイチが陣取る。タイガーファング・ニクタベルクランの残党は、ヤクザの掟に従い、必ず今夜仕掛けてくるはずだ。ならば圧倒的な戦力差で速やかにこれを無力化し、オヤブンであるタイゾウを捕らえる。2

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「モスキート・ダイビング・トゥ・ベイルファイア」…実際インテリ・ヤクザであるヨーイチは、平安時代の哲人剣士ミヤモト・マサシの遺したコトワザを口にした。手負いのタイガーがヤバレカバレに襲って来たところで、こちらの優位は揺るがない。ハンティングだ。捕らえ、虎の毛皮を手に入れる。3

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このカチコミは儀式に過ぎない、とヨーイチは考えていた。ただ屈服したのではタイガーファングは顔が立たず、またジャイアント・パンダ側としても他クランへの示威が要る。この吸収合併は「抗争の結果」でなければならない。まともなヤクザなら、この程度のウィン・ウィン論理は理解するはずだ。

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BOOM…BOOM…。壁に掛けられた振り子時計がウシミツ・アワーを告げた。ヨーイチが手を掲げると、クローンヤクザは一斉に懐からチャカ・ガンを抜き、出入口に向ける。相手方のエントリーと同時にフリーズを宣言すればコトは終わりだ。ベイビー・サブミッション。5

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3分…5分…タイゾウとその一味は現れない。臆したか？レッサーの壁無しでは銃口の前に立つ度胸も無いか？ヨーイチは相手を侮る。彼は誤解していた。彼の考える「ヤクザの論理」は現実よりよほど甘く、そしてその論理をも無視するからこそ、リアルヤクザなのだ。この瞬間、彼の命運が決まった。６

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KABOOOOOM！右手の壁が突如爆発！「アッコラー！？」「ナンオラー！？」クローンヤクザに動揺が走る。それはヨーイチも同じだった。彼の想定に、このインシデントは無い！「う…撃てッ！」咄嗟に命令を下すと、クローンヤクザは崩れた壁めがけチャカ・ガンを一斉に発砲！銃声がエコーする！7

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同時に社屋の照明が非常電源の白熱灯に切り替わる。土埃が晴れ、オレンジ色の光が壁の大穴を照らす。が、それ以上の動きは無い。「陽動だ！」ヨーイチが本来の出入口に振り向く…が、その判断は遅きに失していた。「グワーッ！」「グワーッ！」「グワーッ！」8

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タイゾウは確かに正面から現れた。「イアイ！」「グワーッ！」「イアイ！」「グワーッ！」「イアイ！」「グワーッ！」右手にはカタナ、左手には彼がいつも携えている杖…仕込み杖だ！逆手に構えたカタナが振られるたび緑色の飛沫が上がり、そのまま赤い血煙となる！9

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「ナ…ナ…ナンコラー！？」ヨーイチが腰のホルスターからヤクザガンを抜く！タイゾウがカタナを杖に納め駆け込む！動く相手にピストルは当たらない、そのことを熟知しているのだ！距離は一瞬にして縮まり、「イアイド！」抜刀逆手斬り一閃！ヨーイチの顔面が縦真っ二つ！タツジン！10

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「ナムアミダブツ」タイゾウがカタナを収めつつ呟き、「ゴボッ」血泡を吐いて倒れるヨーイチ。指揮官が失われた今、クローンヤクザを動かす物は、事前に与えられた指示「タイガー・タイゾウの確保」のみである。そして、リアルヤクザはチャカでは死なない。クローンヤクザが自己判断で発砲を開始！11

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タイゾウはヨーイチの死体の下に潜り込んだ。予想通り防弾ベストを着てはいるが、モヤシめいた肉体は盾としてはいかにも心細い。死体の盾に弾雨が突き刺さる感覚。掠めた弾丸が着流しと皮膚を切り裂く。ジリー・プアー（徐々に不利）…？いや、違う！「「スッゾコラー！」」12

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爆破穴よりマゲヒサとサゲヒサがエントリー、手近のクローンヤクザにヤクザ・ケリキック！ヒットと同時に…ZDOM！クローンはアボカド入りのネギトロに！２人はおのおの右脚、左脚のスネにショットガンをインプラントしており、ケリと同時にゼロ距離射撃を放ったのだ！「「ドゥラッコラー！」」13

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ZDOM！「「シャッコラー！」」ZDOM「「ナマッコラー！」」ZDOM！「「ザッケンナコラー！」」ZZDODOM！！瞬く間に10体のクローンがネギトロ！だが背後からはドス・ダガーを構えた2人のクローンヤクザ、キック直後の無理な姿勢では躱し切れない！ナムサン、万事休すか！？14

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BLAMBLAM！「「アババーッ！？」」アンブッシュヤクザの頭部がスイカ・クラッシュ！リュージだ！ヤクザガンを構えたリュージが、的確な射撃バックアップで援護したのだ！クローンヤクザの行動アルゴリズムは基本的に同一、自身クローンのリュージは、それをブッダめいて把握していた！15

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最新鋭機種Y-12の動きは、Y-11リュージが知るそれよりも若干機敏だった。予測と現実のズレを逐次アジャストしながら、マゲヒサ・サゲヒサを狙うクローンをUNIXめいた正確さで射撃する！しかし彼の背後からも…ドスヤクザ・アンブッシュだ！「ダッテメッコラー！」16

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だがリュージにとってはそれすらも予想の範疇！振り返りざま腰のドス・ダガーを抜き放ち、SLASH！クローンのドス持つ手を切断、刃を返し心臓を刺突！噴出するバイオ血液が埋め込み式サイバーサングラスを汚し、リュージの眉がハの字を描いた。17

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自らと同じ顔の兄弟を手に掛ける…抵抗が無いと言えば嘘になる。人ならぬ人造ヤクザとは言え、脳が人間のそれであれば心はある。だが、リュージにとっての兄弟とは、マゲヒサ、サゲヒサ、そしてレッサー達であり、オヤジに刃向かうクローン共の事ではない！「ドグサレッガー！」リュージが吼えた！18

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階下の惨状は当然社長室にも届いている。「いいから早くニンジャ出せってんだコラー！」「彼はあくまで保険です！実際に動いて貰うとなると、追加料金が！出せますか、オヤブン＝サン！？」「テメエが勝手に雇ったんだろうがッコラー！テメエ持ちだァ！」「では、稟議が必要…」「アッコラー！？」20