ネコ輔さんによる『幻想ハナガタリ』の感想(暫定版)
基本的なスタンスとして、衣玖さんは一人の時間を大切にしたい人。と言えば聞こえはいいが、非常に物臭な性格で他人の相手なんかしてらんね、ってイメージ。そんなもんだから何か知らんけど付き纏ってくる天子を非常に疎ましく思っている。でも目上の存在だし、邪険に扱うのも憚れるジレンマに悶々。
2012-06-13 01:07:47ただそんな衣玖さんも美味い酒と愉しい話、そして可愛い女の子が合わされば最強に見えて籠絡する。チョロい。衣玖さんチョロい。でも実際衣玖さんはチョロそうなので問題はない。普段他人に興味がない人ってふとしたことで誰かに興味を持つとそれだけで頭一杯が胸一杯でちょっとしたことで堕ちるのだ。
2012-06-13 01:10:37衣玖さんが天子側に傾きかけたその機を狙って、目聡く天子は追い打ちをかける。趣味の時間に押しかけて、もっと構えよアピール全開。これには衣玖さんも(表向きは)苦笑い。内心ではとっとと失せろと毒を吐く。しかし流石は天人、上手いこと誘導して一緒に食事をとることに成功。お前絶対忍者だろ……
2012-06-13 01:13:58あとはなんかもう天子の意外な一面だったり、衣玖さんがころっといっちゃったり、ちゅっちゅっちゅっちゅー、きゃっきゃうふふであの花を見ろ! あれこそが人類の希望、あれこそが人類のデウス・ウキス・マキーネだ! ってなってなんかこう機械仕掛けの神が降りてきて強制ハッピーエンドな喜劇です。
2012-06-13 01:17:53ここで感想のpostが止まったのですが、しばらく経ったある日のこと
「思い出のデタラメガール」著:文車でみせ 17歳と言う年齢は長い人生においても実に特異な時期だと思っている。詳細は省くが、そんな先入観を以って読み進めれば、なるほど流石は17歳、と気付けば自然に頷いていた。世を斜に構えて見据える態度は、思春期真っ盛りの様相を惜しみなく呈している。
2012-08-03 22:44:12早苗の意外な一面と言うべきか、この過程があって今の早苗が形成されたと考えると、現人神と言えどやはり人間なのだなと感慨深くなる。そして早苗が変わることが出来た切っ掛けを作った会長の存在。彼がいなければ、果たして早苗は幻想郷へ来ていただろうか。
2012-08-03 22:44:43結局、この早苗は甘え下手だったのだと思う。愛されたい、構われたい、想われたい、幼少時に得られて然るべきそれを得られず、すれ違いと勘違いに心を窶し、いずれ意地を張り出しては引っ込みがつかずに、気付けば17年の月日を過ごした。あんまりにもデタラメな生き方だ。そりゃあ思い出も苦くなる。
2012-08-03 22:45:31ローズマリーのそれ自体を厭うのも頷ける話だ。この作品の面白さは、外の世界にいたころの早苗を早苗として受け入れられるかどうかで変わってくると思う。こんなの早苗じゃない、と思えばもうそれまで。お世辞にも万人向けとは言えないが、歯車が噛み合えば非常に味のある作品であると言える。
2012-08-03 22:45:47個人的な感想としては、こんなの早苗じゃない、とは言わんが、こいつめんどくせぇな、と距離を置く対象であることを付記しておく。なお、二人の関係を眺めていて、ふと、クローゼとレクターの両名が脳裏に浮かんだのは詮無きことだろう。(終わり)
2012-08-03 22:46:198月26日時点、ここでハナガタリの感想は止まっています。
続きに期待が寄せられるばかりです。
ちなみに