つっちー師に学ぶスルガ銀・日本IBM事件

まだ未完成です。続報を待て!
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(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

現行踏襲型アプローチは、パッケージベースアプローチと比較して工数が増大する傾向にある。すでに完成されたパッケージが存在する場合には、現行踏襲型アプローチで工数を見積もれば工数が増大するので請求額を最大化できるが、それがない場合には壊滅的な結果を招く危険がある

2012-09-03 21:08:13
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

特にこの段階に至っても、Corebankの改変権を有するFISがプロジェクトに参画していないことが不確定要素を大きくしていた。日本IBMは、開発ボリュームの最適化のため、本社IBMを通じてFISを参画させ邦銀標準部分の策定と、スルガ個別部分の工数削減を実施するコミットメントを行う

2012-09-03 21:17:20
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

特にこの段階に至っても、Corebankの改変権を有するFISがプロジェクトに参画していないことが不確定要素を大きくしていた。翌H18.1.11の協議で日本IBMは、本社IBMを通じてFISを参画させ工数の見積もりを再度実施する提案を行う。これが旧BRDと呼ばれるものだ

2012-09-03 21:28:20
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

といったところで、陽太ので明日に

2012-09-03 21:34:30
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

スルガ「どうぞIBM先輩」 IBM「うぉ!」 スルガ「遠慮しなくていいんだぞ。よく知らない銀行のシステムに躊躇する先輩の繊細さに関心するが、今はそんな場合でもないだろ」 IBM「スルガ・・・1時間、いや30分でいい。この要件定義書を整理する時間を俺にくれ!」

2012-09-09 22:17:20
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

ってわけで、大分時間が空いてしまいましたが、だらだら経緯を書いてもよかったけど、とんでもない分量になることと、正確性が失われるんでとりあえず、プロジェクト開始から破綻までの経緯を表にしてみました。 http://t.co/0J8SdJla

2012-09-09 22:19:28
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

元々このプロジェクトは、FISが開発した海外製の勘定系パッケージCorebankと、IBMのシステム基盤NEFSSをベースに、スルガとIBMが共同で邦銀標準機能をNEFSSに実装し、スルガのシステムを刷新するプロジェクトでした。

2012-09-09 23:29:52
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

つまり、Fit/GAPアプローチを取る上で、まずCorebankが提供する基本的な機能をベースに、邦銀特有の機能とスルガ個別の機能を作りこむ二つの部分があります。ですから、総開発費用はパッケージ開発部分と、スルガ個別部分の機能があり、それを2社が折半する契約でした

2012-09-09 23:31:28
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

こうやってみると、1)要件定義#2(新経営システム)が終わる前に総支払額を確定した最終合意が締結されている、2)要件定義後に、工数とスケジュール短縮を目的としたBRDを2回やり直してる。3)かなり後になってもFISを参加させた開発体制が構築できていない。

2012-09-09 22:34:05
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

要は最終合意の95億でシステムができればいい、という問題でありません。たとえとりあえずシステムができたとしても、今後システムを維持していく上でパッケージに対する追加開発が発生しますが、パッケージではこの開発費用を、パッケージを採用した他の銀行と折半できます

2012-09-09 23:34:29
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

これが、スルガでしか使い物にならない専用システムになってしまうと、とりあえず95億でシステムができても、運用していく上で必要なシステム開発は、スルガ単独で負担する必要が出てきます。これでは、独自システムを放棄してパッケージに移行する意味はありません。

2012-09-09 23:36:11
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

4)スケジュールや費用の見積が甘く、追加費用の内訳がきちんと説明できていない。5)Corebank自体の機能や性能そのものに問題があったのに最期まで手をつけられていない。6)Corebank前提のプロジェクトなのにアジアでは韓国でしか実績のないパッケージを提案

2012-09-09 22:36:49
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

7)最後の最後で苦し紛れで現行システムの機能強化を提案。と、非常にプロジェクトが迷走したことがよくわかります。完全にプロジェクトマネジメントの失敗を主因とした破綻ですね

2012-09-09 22:38:18
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

特に、スルガ側がプロジェクト中止を決断する要因になったと考えられるのは、H18.12の追加費用負担127億(他に平行稼動システム負担38億)を拒否し、IBM側が平行稼動を行わない場合の費用負担を20億と回答した時点だと思います。数週間後に127億が20億になるわけですからおかしい

2012-09-09 22:45:05
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

スルガ側が提出した資料によると、スルガはこの負担費用の大幅削減は、本来IBM側の作業負担をスルガ側に移転して名目上の請求費用を削減したのではないかという疑念を持っていたようです。

2012-09-09 22:50:16
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

ただし、この時点ではプロジェクト中止は示唆しながらも、納得できる説明が得られればある程度の遅延や費用増加に対して受け入れる余地はあったように思えます。

2012-09-09 22:50:48
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

決定的なのが、H19.4にIBMがそれまで開発の前提となっていたFIS製の勘定系パッケージCorabankの採用を撤回し、Temenos製TCB(Corebanking)の採用を提案した時点だと思います。

2012-09-09 22:53:44
おーしゃん @Ocean3092

@tsuchie88 記事まとめ、ありがとうございました。勉強になりました。そして、「どうしてこうなってしまったのか?」という点を考えながら、時系列を拝見しました。システム導入に対して、双方の考え方がどうしてここまで乖離して行ったのか…、という点がとても気になります。

2012-09-09 22:36:52
せみやしん @shin_semiya

@tsuchie88 まさか、SC=SinchokuCakunin、いやそんなトヨタ式みたいなことが・・・

2012-09-09 22:52:43