侮辱かどうかは相手が決める

相手を怒らせるようなことを言いながら、「他意はない。侮辱するつもりもない。怒る方がおかしい」という論理に持って行こうとするのが、いじめっ子の常套手段。だが、これは子供だけでなく大人が実地に見本を見せている。大人のこうした行為をたしなめないで、子供のいじめを止められるはずもない。
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shinshinohara @ShinShinohara

石井吉徳先生が、「中国を支那と呼んで何が悪い、文献的にも侮蔑語ではない」とつぶやいておいでだった。元東大教授で、もったいない学会会長でもおられる石井先生がそんなことを言い出したら社会的影響が大変大きい。僭越とは思いながら次のように申し上げた。

2012-09-03 18:51:57
shinshinohara @ShinShinohara

「もし私が先生に親愛の情を込め「貴様」「御前」と呼べば、先生は侮辱と思わないで頂けるでしょうか。侮蔑語は呼ぶ側が決めるものではなく、呼ばれる側の感じ方で決まるように思います。いじめを「遊びの延長だった」といじめた側が言い訳するのに、どこか似ていないでしょうか。 」

2012-09-03 18:52:30
shinshinohara @ShinShinohara

その後、石井先生からはブロックされてしまった。若輩者があまりに僭越なことを申し上げたと反省している。確かに日本人としては、今の中国からの行為に関しては不愉快に思うことが多々ある。だが、人間としての品位をこちらから落としては決していけないと私は思うのだ。

2012-09-03 18:54:39
shinshinohara @ShinShinohara

石井先生に限らず、今の日本には中国のことを「支那」と呼ぶ人が少なくない。侮蔑を込めて口にしているのは間違いないが、「侮蔑語ではない、怒る方がおかしい」という言い訳を用意するのが常。だがその言い様は、「いじめていない、遊んでいただけだ」と言い訳する大津市の事件に似ていないか。

2012-09-03 18:59:35
shinshinohara @ShinShinohara

侮蔑語かどうかは、それを口にした人間が決めることではなく、言われた側がどう感じるかで決まる。いじめが、いじめた側の理屈ではなく、いじめられた側がどう感じたかで決まるように。それが分からぬ石井先生でもあるまいに、と思ったのだが、若造から指摘されたことに気分を害されたのかもしれない。

2012-09-03 19:02:37
shinshinohara @ShinShinohara

「いじめはけしからん」と言っている人は、次のことにご注意頂きたい。侮蔑語を侮蔑語ではないと強弁することは、いじめを「遊びの延長だ」と言い訳するのと、そっくりの構造であることを。相手が不愉快に思うことが十分予想されながら口にするのは、やはり侮蔑である。言い訳は屁理屈に過ぎない。

2012-09-03 19:07:12
shinshinohara @ShinShinohara

石井先生は立派な方であるし、その活動の意義は大変大きい。それだけに過ちがあれば影響力が大きい。だが、自分では過ちに気づけない。元東大教授をお諫めできる人間はいないからだ。で、蛮勇をふるいお諫め申し上げようとしたのだが、私の申しようがやはりまずかったようだ。

2012-09-03 19:15:18
shinshinohara @ShinShinohara

私のやり方が不味かったことは自覚しつつも、なぜ申し上げずにはいられなかったかというと、外国を侮蔑してなお侮蔑ではないと言い抜けようとする心理は、いじめをしてなおいじめでないと言い抜けようとする大津市の事件の心理とうり二つだからだ。この心理を助長して、いじめを止められるはずもない。

2012-09-03 19:17:35
shinshinohara @ShinShinohara

相手が不愉快に思っているのに、「不愉快に思う方が悪い」という論理に持って行こうとするのは、いじめっ子の典型的テクニックだ。大人のこうしたやり口を、子供たちは冷徹に真似る。大人が大人のそうした行為をたしなめないで、どうして子供たちをたしなめられるだろうか。

2012-09-03 19:20:15
shinshinohara @ShinShinohara

今回、石井先生の言動をあげつらう形になったが、先生のもったいない学会でのご活動など、私は深く敬意を表している。そんな敬意を表すべき人が、とてもつまらないご発言をされたのが残念で、お諫めした次第である。ただ、いかにもやり方が不味かった。反省しきりである。

2012-09-03 19:23:09