「キョート・ヘル・オン・アース」急「ラスト・スキャッティング・サーフィス」#6

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「幻め」ロードが苛立たしげに呟いた。「去れ」「すぐに去るとも」立ちはだかる影は思いがけず返事をした。影は今や、ロード同様、キツネオメーンを被ったニンジャの姿を取っていた。「お前に会いたかった気持ちがある。俺のひとつのケジメだ」ニンジャの幻影は言った。 86

2012-09-05 02:18:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「よく見える。お前の思考パルス。ニューロンのパルス。何しろ、俺はお前だ。俺はお前と同じだから」幻影は呟く。「俺はただ、確かめようとした」彼は見据え、無感情な声で言った。「くだらないな」「……」笑いめいた残り香を漂わせ、幻影は薄らいだ。 87

2012-09-05 02:21:10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーは……目の前に立つ存在を認識した。銀色のノイズで構成されつつある人の姿を。思えば、そう昔の事でもない。この男がマルノウチ・スゴイタカイビルの地下で彼と銀のオベリスクをつなぎ、去ってから。 88

2012-09-05 02:24:46
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

不意に彼は、あの日の事だけでなく、キョートを初めて訪れた過去、さらにはラオモトとのイクサ、さらにはあの……全ての始まりとなった悲劇に……全ての発端のあの日に……記憶をフラッシュバックさせた。「まさかだが、忘れてないよな?苦労したンだ本当に」銀色の影が言った。「俺だぜ」89

2012-09-05 02:28:42
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

(第2部「キョート殺伐都市」より:「キョート:ヘル・オン・アース」急「ラスト・スキャッティング・サーフィス」#6 終わり。#7へ続く)90

2012-09-05 02:29:29
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