「命を断念する権利」〜産科医は堕胎をどう受け入れているか?
- tarareba722
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@roz_mko カップルの同意があろうとなかろうと、新生児の養育拒否は法的にも道徳的にも許されていません。カップルの同意が効いてくるのは、ひとえに新生児〜成人>>>胎児という序列が前提されているからですね。母体の健康というだけではない、カップルの同意は胎児の生命に勝ると。
2012-09-13 21:22:02@m_nicioka そもそも、22週以前の胎児は母体無しには生きられません。母親を死なせても胎児を生かすことがそもそも不可能です。それは、法律など後付けの理由ではなく、医学的な理由です。
2012-09-13 21:23:55@roz_mko 母体保護法指定医しか中絶出来ないはずですし、中絶の適否を判断するのも、産科医以外にいないのではありませんか?もちろん往事とは違い、強制中絶なんてことはあり得ませんけど。
2012-09-13 21:26:05@m_nicioka んー……でも、それに対してまず答えなければならないのは、我々産婦人科医ではなく社会そのものでは。技術があって、ニーズがあって、更に法律で許されているものに、敢えて産婦人科医が逆らう理由はないと思います。
2012-09-13 21:27:10@roz_mko 22週以前と以後とで、生存限界という違いがあるのは解ります。生存限界がどうして中絶を正当化するラインになるのか、その理由はよく解りません。たしかフランスでは出産直前(?)まで認められていたはずで、線引きはあくまでローカルで恣意的なものだと理解しています。
2012-09-13 21:29:54@m_nicioka 中絶する際のごく基本的な流れですが、受診した時点でまずは少なくとも中絶の希望がありますね。それから週数の確認、法律の要件の確認。そこで、所謂経済的理由の拡大解釈としての理由だった場合に、中絶せずにすむ方法を模索します。家族の協力や公的サポートの提示など。→
2012-09-13 21:31:59@roz_mko そのことを私が責めているのではなくて、pro-lifeの立場に立てば、そういう批判は可能だと言っているのです。狷介固陋なカルトなどではなくて。
2012-09-13 21:34:07@m_nicioka →それでもどうしても生めない(育てられない、が正しいでしょうね)となった場合に中絶、となります。ここで、産婦人科医の「それでもとにかく中絶はダメだ!」となれば、後は他所で堕ろすか飛びこみで来るしかない。→
2012-09-13 21:35:03@m_nicioka →それは、自分の信念だけにより、別の医師に責任を押し付けただけにすぎません。
2012-09-13 21:35:50@roz_mko 社会の要請だから。可能にする技術があるから。ニーズもある、法律で許されている。自分も医療者なので、胃瘻問題などでそう言いたくなるのですけど、最近は、没社会的な医療者のあり方には懐疑的です。ロボトミーや強制断種の時代にも、同じセリフが吐かれたと思うからです。
2012-09-13 21:36:26@m_nicioka はい、結構辛いものはありますが(苦笑)私自身、何故自分の中でそれが成立しているのかまでははっきりと説明はできないのですよね。それが傍から見ると不可思議に思えるかもしれないことは何となく分かります。
2012-09-13 21:39:09@roz_mko ノイジーで凡庸と一刀両断wwwされたpro-lifeですけど、自分の領域でやられると、存外無視し得ぬものがあるなとは、自分の実感なのです。胃瘻つけて何が悪い、意識障害が生きながらえて悪いか、と言われると、結構困るw
2012-09-13 21:44:23@roz_mko 既存の枠組みをすべて容認すれば、つまり道具的存在であれば、そういう結論になりますし、遺漏なく業務をこなす上では、それがベターであるのは解ります。
2012-09-13 21:47:26@m_nicioka 多分、色々判断基準はあれど、それらをフル活用した上で結局のところケースバイケース、になってしまうわけなので、どうしても中絶で一括りにしてしまうとボヤけるんではないでしょうか。
2012-09-13 21:48:04@m_nicioka 私が耳障りだと感じるのは、「そんなこたよく分かってる、でもそれだけで決められるほど簡単じゃないんだよ」と思うからなんでしょうね。
2012-09-13 21:49:56@roz_mko 高齢者の胃瘻や気管切開、集中治療についても、ケースバイケースと言いたくなる誘惑に駆られます。実際、gdgdになることも勿論ある。ただ、ケースバイケースはオープンな議論をシャットアウトする憾みがあるので、なるたけ控えめにしたいかなー。
2012-09-13 21:52:15@roz_mko 一番関心があるのは、産科医なら既に通過しており、解決済みの議論というやつです。正直なところ、現実的でない!我々のせいでない!というだけで、どうもその辺、不得要領なのです。
2012-09-13 21:54:26@m_nicioka 後、これを言うと責任転嫁みたいで卑怯なんですけど、大きめの総合病院なんかだと基本的に自己都合の中絶は受けないところが多かったです。じゃあどこに行くかというと、開業医さん。
2012-09-13 21:55:00@m_nicioka 私自身は、実はそれで安心している部分があるんですよね。ギリギリのところで理由を付けてもらえるから。それで、多分今後もそういう中絶を扱う病院には勤めないと思います。
2012-09-13 21:57:13@m_nicioka なので、これ以上は、私が産婦人科代表として語るのは難しいです……結局のところ、私も「中絶を容認する理由」は、痒いところに手が届かない、凡庸な答えしか出せないようです。
2012-09-13 21:58:55@roz_mko ぶっちゃけ、法律以外の要件は有名無実化して、カップルが中絶したいといえば、それを拒むことは出来ない訳ですよね?もちろんウチはやらんと突っぱねても、どこかの誰かがやるし、それが激しい議論の対象にもなってなくて。
2012-09-13 21:58:59@m_nicioka それは、これだと提示できる明確なものはないんじゃないかと思います。いつどこで何か提言のようなものがあったのならともかく、そういうものは聞いたことがないですもの。
2012-09-13 22:00:57@roz_mko いえ、とんでもない。素人の不躾な質問に答えていただき、大変有難く思っています。今度、ノーパンしゃぶしゃぶでも奢ります♡
2012-09-13 22:01:49@m_nicioka 全員が全員納得ずくではないはずです。たくさん理由を並べて、今のところこういう形でいくのが無難だろう、と。だからこそケースバイケースとしか言いようがないのかもしれません。産婦人科医自身が、ずっと考え続けているものだと思います。
2012-09-13 22:02:57