CaffèLatte

ちーちゃ @sy82421

1 行きつけのカフェの扉を開けるとひんやりとした空気に包み込まれる。平日ということもありだいぶ空いてるみたいだ。"ご注文はどうなさいますか？" 見慣れた店員が私に尋ねる。「カフェラテで」いつもと同じものを注文していつもと同じ席に座る。 #SJで妄想 #Caffè Latte

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2 一番奥の窓際の席に座ると暖かい日差しが降り注ぎ眩しさに目を細める。これもいつもと同じ。"お待たせしました。カフェラテです" いつものように目の前には置かれるカフェラテ。私はまだ新しい風が吹きはじめてることに気づかない。#SJで妄想 #CaffèLatte

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3 『遅くなってすいません』少し騒がしくなった店内に現れた男の子。茶色の髪にはえる白い肌。目はまん丸で大きくて。いわゆる美少年。見慣れない店員に私はまじまじと観察してしまった。そんな自分に苦笑しつつも私はいつもと同じように鞄から本を取り出す #SJで妄想 #CaffèLatte

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4 家に帰っても頭に浮かぶのはさっきの男の子で。どんな人なんだろう…何歳くらいなのかな？そんなことばかりが頭に浮かんできて。きっと笑顔がとても似合う人なんだろうなぁ…明日も行こうかな。突然の新しい風に私の心はうきうき踊り出す。 #SJで妄想 #CaffèLatte

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5 『僕の気持ちです』少し小さな声で彼がカフェラテを私の前に差し出す。そこにはきれいなハートが描かれていて。彼を見上げると恥ずかしそうに頬を染めていて。「わ…わたしも…」その先の言葉がでなくて、その代わりに目が覚める。「なんだ…夢か…」 #SJで妄想 #CaffèLatte

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6 少し夢に浸りたい気もするけど私は着替えてあのカフェへと向かう。「カフェラテお願いします」いつもの店員に注文をつげいつもの席に座るけど、いつもと違うこと。それは彼の姿を探していること。だけども彼はどこにもいなくて…諦めて鞄から本を取り出す #SJで妄想 #CaffèLatte

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7 『カフェラテです』目の前に置かれたカフェラテに「ありがとうござ…」顔をあげると彼の姿が。いきなり現れた彼の姿に私は驚きを隠せない。そんな私に『いつもカフェラテですね』優しく微笑む彼。初めて見た彼の笑顔はかわいらしくてとても穏やかだった #SJで妄想 #CaffèLatte

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8 「…好きなんです。ここのカフェラテ」見られていたのかと思うと恥ずかしくて少し下を向いて微笑むと『ありがとうございます』彼が嬉しそうに微笑む。その頬は少し赤くて。その顔が夢で見た顔とあまりにそっくりで…仕事に戻る彼から私は目を離せなかった #SJで妄想 #CaffèLatte

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9 『ありがとうございました』鞄を肩から下げ立ち上がる私に一際大きな声で聞こえた彼の声。その声に少し会釈すると優しく笑い会釈してくれる。いつもなら仕事に向かう足取りも重いのに今日はなんだか軽い。気持ちいい日差しに私の心が一段とあたたかくなる #SJで妄想 #CaffèLatte

ちーちゃ @sy82421

10 『カフェラテです』彼の声に顔をあげれば『こんにちは』と優しく微笑んでくれる。「こんにちは」少し顔を赤くし挨拶すると『これ…よかったら…』私の前においしそうなスコーンを置く彼。「え…？頼んでませんよ？」 #SJで妄想 #CaffèLatte

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11 『いつも来てくださるので』大きな目を細めて笑う彼。『スコーンもなかなかおいしいんですよ？』少し首を傾げる彼に私の心臓がどくんとはねた。「…ありがとうございます…」顔が熱くて彼の目を見ることができない。『よかったら食べてみてくださいね』 #SJで妄想 #CaffèLatte

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12 少しだけ苺のジャムをつけてスコーンを口にする。柔らかい食感にジャムの甘さが口に広がってとてもおいしい。全て食べ終わり私はついていたナフキンにペンで"ごちそうさまでした。おいしかったです"そう書き残し店を後にした。 #SJで妄想 #CaffèLatte

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13 『カフェラテとスコーンです』心なしか少し弾んでる彼の声。今日はスコーンも注文してみたんだ。『スコーンおいしかったでしょ？』少しイタズラに笑う彼は少年のようで。「すごくおいしかったです」嬉しそうな彼に私の心もあったかくなる。 #SJで妄想 #CaffèLatte

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14 手を拭こうとナフキンを手に取ると何か文字が書いてあって。 "スコーンのご注文ありがとうございました" 少し雑な字で書かれていて。下に目線を動かせば小さな文字で "良ければお名前を教えていただけませんか？ キュヒョン" と書かれていた #SJで妄想 #CaffèLatte

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15 "キュヒョン" こっそり見ていた彼の名札と一緒の名前が書いてあって私の心臓がまた大きくはねる。その下に小さく自分の名前を書き私は店を出る。店の外から彼がそのナフキンを見ているのが見えて…私の胸はドキドキと高鳴る。 #SJで妄想 #CaffèLatte

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16 次の瞬間、私の心臓が今までにないほど大きくどくんとはねて。胸がきゅーっと締め付けられる。 そのナフキンを見て彼が微笑んだから。そして大事そうにポケットにしまったのを見てしまったから。心臓が暴れておさまってくれない… #SJで妄想 #CaffèLatte

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17 こんなに緊張してお店の扉を開けるのは初めてだ。カラン。と音がして扉を開けるとすぐさま彼と目が合った。『いらっしゃいませ』嬉しそうに微笑んでくれる。『今日もスコーンとカフェラテでよろしいですか？』優しく微笑むと私の名前を小さな声で呼ぶ彼 #SJで妄想 #CaffèLatte

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18 彼の甘い声で名前を呼ばれて私の心臓はまた暴れ出す。「は…はい…」胸が高鳴り声が震える。『560円になります』財布を開ける手も震えていて。震えた手で1060円を渡した時にたまたま触れた彼の手。その手は私と同じでとても熱くて… #SJで妄想 #CaffèLatte

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19 「あ…」突然感じた彼の温もりに明らかに動揺してしまう。彼はそんなことないのかお釣りのお金を手際よくとっていく…はずがちゃりーんと散らばったお金。もしかして…彼も動揺しているのだろうか…？『す…すいません』そう謝る彼の頬はとても赤かった #SJで妄想 #CaffèLatte

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20 "カフェラテとスコーンになります"その声に顔をあげるが彼ではなくて。店内を見渡せば彼は店長らしき人に怒られているみたいだ。それから彼が私のほうを見ることはなくて… "私のせいでごめんなさい"そうナフキンに書き残して店を後にした #SJで妄想 #CaffèLatte

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21 悪いことしちゃったなー…そんなことを思いながら道を歩いてると『待ってください…！』誰かに腕を掴まれる。「え…？」後ろを振り返るとキュヒョンさんがいて。肩で息をしながら私を見つめる。『あの…』その目があまりにも真剣で彼から目を離せない #SJで妄想 #CaffèLatte

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22 『あなたのせいじゃありませんから』腕を握る彼の手が熱くて、私を見つめる彼の瞳がきれいで、私の体温は上昇する。「でも…」絞り出した声はまた震えて。『明日も来てくれますよね…？』彼の声も震えて聞こえたのは私の感覚が麻痺してるからなのかな… #SJで妄想 #CaffèLatte

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23 『お待ちしてますので』そう言って走り去った彼の後ろ姿が頭から離れない。困ったように微笑み手に握らせた一枚のナフキン。そこには"カフェラテ割引券" と書かれていて。思わず笑みがこぼれる。"キュヒョンが特別に作ります"その文字を見たから。 #SJで妄想 #CaffèLatte

ちーちゃ @sy82421

24 「今日も『カフェラテとスコーンですね』私を見る彼はとても嬉しそうで。「はい…」頷くと嬉しそうに微笑む彼。『では少しお待ちください』一番奥の席を指差し彼は腕まくりをする。席に座るけど今日は鞄から本は出さない。作ってる彼の姿が見たいから。 #SJで妄想 #CaffèLatte

ちーちゃ @sy82421

25『お待たせしました』いつものように置かれたカフェラテとスコーン。ただ一つ違うのは彼が作ってくれた、ということ。「かわいい…」カフェラテにはきれいにクマが描かれていて、自然と言葉がこぼれる。『どうぞ』私に飲むように勧める彼は不安そうだ #SJで妄想 #CaffèLatte