茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第724回「単位とか卒業って、本当に重要なの?」

脳科学者・茂木健一郎さんの9月23日の連続ツイート。 本日は、昨日に引き続き、大学のあり方について。
コラム 入試問題 学力 たほ AO入試 茂木健一郎
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茂木健一郎 @kenichiromogi
しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!
茂木健一郎 @kenichiromogi
連続ツイート第724回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、昨日に引き続き、大学のあり方について。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(1)昨日、日本の大学の入試のあり方について連続ツイートしたところ、多くの反響をいただいた。アメリカのような「多口入学」のあり方を肯定する意見がある一方で、日本の現状の入試のあり方が良い、とする意見もあった。一番肝心なのは、「学力観」だと私は考えている。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(2)現代社会を生きる上で必要な「学力」とは何か? それは、対象を分析する批判的思考(critical thinking)であり、全体としての成り立ち、機能を考えるシステム思考、そしてlingua francaとしての英語だろう。これらの能力を、現行の入試が測れるとは思えぬ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(3)情報ネットワークと結びつくものづくり2.0の時代に、日本の大学入試問題は、求められる能力の「品質保証」になっていないと私は考える。一方、AO入試が「緩い」と批判されがちだが、批判的思考、システム思考、lingua franca能力をきちんと見ていないからではないか。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(4)そもそも、日本の入試の実施、判定を担う大学の教員たちは、自らの中に現在の国際的な水準での批判的思考、システム思考、lingua francaの内部モデルを持っていない可能性が高い。だから、旧態依然たる学力観で、同じようなペーパーテストを課し続けているのだ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(5)ここまでの議論をまとめよう。現行の入試問題は、現代社会に必要な能力の「品質保証」になっていない。一方、AO入試は、本来、総合的な意味で批判的、システム的、lingua franca的能力を見る機会となるはずだが、日本の場合、定員を補充するための「緩い入試」になる傾向。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(6)このような大学の実態を見てきた時、しばしば見られる議論は、単位認定、卒業認定を厳格にせよ、というもの。私には違和感がある。何よりも、「学力観」が現代的にupdateされないまま厳格化すると、何のことはない、従来の陳腐化した詰め込み学力観の縮小再生産に成りかねぬ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(7)現代において必要な能力とは何か? 例えば、尖閣諸島の領有権問題について、日本語、英語、可能ならば中国語の文献を参照して、一定の期間内に、自分なりのargumentをessayにまとめる能力。「正解」があるわけではない。critical thinkingが求められる。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(8)ある問題について考え、自分の見解をまとめる。あるいはシステムを構築し、プログラムで実現する。このようなプロジェクト型の能力こそが、大学において求められるものであり、単位とか、卒業とか、そういうものは本当はもはやどうでもいいものだと私は考える。スタンプラリーではないのだ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たほ(9)大学にいることの意味は、友と交わり、教員に感化され、批判的、システム的プロジェクト型思考実践能力を身につけること。単位や卒業は、必要悪的conventionだということは、ゲイツやザッカーバーグなど多くの中退者の示すところ。卒業認定の厳格化に本質があるのではない。
茂木健一郎 @kenichiromogi
以上、連続ツイート第724回「単位とか卒業って、本当に重要なの?」でした。

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