無題

0
かすとる @CastorEX

頭の上から声がする 「へぇ、貴女何も持たずにアレを越えてきたの」 幼いが凍りついた刃のように鋭さを持った声、肯定も否定も出来ない 「…ふむ、流れる血を 止めている …どうやら手ぶらできたわけでもなさそうね」もはや何を言っているかも理解できない

2012-10-02 00:10:57
かすとる @CastorEX

「面白いわね、貴女私に仕えてみる気はない?」 ただその声が心地よくて、冷たくなってゆく自分の傍に寄り添ってくれているようで、今の自分には天使のように思えた、末期に天使の求めを断る理由もなく、ただ倒れたまま僅かに頷く

2012-10-02 00:13:25
かすとる @CastorEX

「ふふ、よく決心したわ、死に掛けの人間の癖に、仕えるべき人間が分かっているじゃない で、貴女名前は?」 ああとうとう自分は息絶えようとしている、地獄へいくのか天国へ行くのかわからなかったがとにかくその心地よい声の天使に上手く動かない口を必死に動かして自分の名前を伝える

2012-10-02 00:15:37
かすとる @CastorEX

「さくや いざよいさくや 十六夜咲夜です」 と

2012-10-02 00:16:02