ひすとり!対談「男達の友情~ギルガメシュ叙事詩からギリシャ、そしてルネサンスへ」第一部ルネサンス篇
@segawa そうですね! でも親子の場合はもうちょっと複雑になってて、第一世代で家の名前を確立→第二世代でその名前を確乎たるものに→第三世代で怠けて没落 パターンが見られますww これはヴァザーリの理想(=第一第二世代)と共に教訓(=第三世代)を反映するもの。 #wmtalk
2010-01-23 21:10:29↓の例としてはガッディ家を挙げたい。ガッド・ガッディが画家としての名声を確立し、息子のタッデオ・ガッディ(ジョットの弟子)でその地位は揺らぎないものに。でもタッデオの息子(名前失念)は金融に手を出し失敗して没落。 #wmtalk
2010-01-23 21:12:17そうそう、ヴァザーリは著名な画家どうしをひっつけたがる傾向がありますな。偉大な才能は惹かれ合う的な。前述のジョットの弟子タッデオ・ガッディとシモーネ・マルティーニが大の仲良しで兄弟のようであったとかどうして分かるヴァザーリ #wmtalk
2010-01-23 21:26:51時代飛ぶけどラファエロのお父さんジョヴァンニも画家/詩人だったしなぁ。でもジョヴァンニ・サンティの絵や詩って評価されないんだよなぁ。 #wmtalk
2010-01-23 21:07:02@davidsbundler 理想と教訓か、なるほど。ヴァザーリの記す芸術家達の記録というのは、そういう、彼の思想というものを強く反映している? #wmtalk
2010-01-23 21:14:04ヴァザーリにとって神なのはミケランジェロだけど、その身振りとか態度とかで理想と仰いだのはむしろラファエロ。優しく気品があり頭がよく、しかもそれがあまりにナチュラルなので作ってる感が全くしない。カスティリオーネとラファエロが友人だったのも納得ダネ! #wmtalk
2010-01-23 21:18:36@davidsbundler そしてもしかして、そこで冒頭の「実在が怪しい」が出てくるのでしょうか? つまり、「こいつらの話はおれの言いたいことにぴったりだぜ!」とチョイスして記した、だけではなく、“都合のいい”人を創作した部分もあるのかも、という #wmtalk
2010-01-23 21:18:56@segawa ふふふ気付いてしまったねワトソン君…。かなり実在が怪しい画家にモルテ・ダ・フェルトロがいます。これもヴァザーリ理想を体現した奴なんですが、彼の作品の記録は全く残ってない上、一体どこに「Morte」(=死)という名をつける親がいるのかと小一時間(ry #wmtalk
2010-01-23 21:24:04@segawa あ、いやそれはどちらかというと「自分の考えた克服法で持って困難を乗り越える」的なものだった気が。これもまたヴァザーリがだいすきな話のプロットです。これについてはまた後ほど、リッピとかボッティチェリとかで触れたいところ。 #wmtalk
2010-01-23 21:28:56@segawa えへえへ③ライバルとしては個人的にだいすきなブルネレスキとギベルティを挙げたいえへえへ前からフォローしてくださってる方にはもう耳にタコできる勢いだろうけどえへえへ(←きもい) #wmtalk
2010-01-23 21:33:48しかしその話をまた延々とポストすると長くなるので簡潔に。ブルネレスキとギベルティ、サン・ジョヴァンニ礼拝堂コンペで対決し、その後フィレンツェ大聖堂のクーポラ建設法案のコンペでも対決するという因縁の二人。 #wmtalk
2010-01-23 21:38:16個人的にはクーポラコンペでギベルティと同時優勝となったのが気に入らないブルネレスキが、仮病を使って仕事を休み、ギベルティの無能さを晒し上げ、ついにギベルティの地位を蹴落とし、オマケに自分の給料は上げてもらったという逸話が大好きなんですよね。 #wmtalk
2010-01-23 21:39:48@davidsbundler わー……w 実際それは、ギベルティの方が仕事できない子だったんですか? それともブルネレスキ必死だなwwwとリアクションすべきところ? #wmtalk
2010-01-23 21:41:56@segawa まず工事はブルネレスキ案を採用して進んでいたのでギベルティはそんなん知らんわ状態だっただろうってのと、あと彼は建築よりも彫刻で名声を得た人なのでしょうがないといえばしょうがないです。建築のみを専門とする「建築家」の登場はまだ先ですが。 #wmtalk
2010-01-23 21:45:32ライバル関係はこの二人だけではなく、パトロンにまで及んでいるのが面白いところ。っていうのは最初のサン・ジョヴァンニコンペの際、ブルネレスキを推したのはジョヴァンニ・ディ・ビッチ・ディ・メディチ、ギベルティを推したのはパッラ・ストロッツィ。 #wmtalk
2010-01-23 21:46:12パッラ・ストロッツィはジェンティーレ・ダ・ファブリアーノの「東方三賢王礼拝」を注文したひとでもありますな→ http://bit.ly/5I2zus シモーネ・マルティーニからの伝統、昔ながらのキンキラキン国際ゴシック!が好きだったようであります。 #wmtalk
2010-01-23 21:48:58@davidsbundler ふむ、ギベルティがハメられた、ってところでしょうか? パトロン(有力者)-芸術家 のラインはやっぱり、政治的なアレも絡んでいたわけでしょうか。 #wmtalk
2010-01-23 21:46:57@segawa 政治的なアレも絡んでたでしょうし、パトロンの好みもあっただろうし…。ギベルティのほうがちょっと古臭いんですよね。ブルネレスキはアヴァンギャルド。 #wmtalk
2010-01-23 21:49:30